2011年09月16日

『それでも、生きてゆく』 最終回

互いに思いを寄せながら、最後のデートをする洋貴と双葉に涙し、
息子の気持ちを分かってやれない不甲斐なさに涙する駿輔に貰い泣きし、
長い髪の女性が笑顔で愛おしいそうに我が子を抱く写真…
それが母に抱かれる自分だと分かった文哉が泣き崩れる姿に涙腺崩壊。

終始静かに流れる被害者家族と加害者家族の会話に、
今回まで見せられた怒りや悲しみ、憎しみを抱くことの自責など、
どちらの家族も葛藤して来たその姿・光景を思い出し、
あ~ここまで来たんだ。。。来れたんだって思えて、
それが綺麗事にまとめられてた感じがしなくて泣けました。
15年経った今だったからこそ、
それぞれに前へ進めたのかもしれないって思えたから。

文哉が母親の顔を見て思い出すことが出来たってことが、あの涙が、
彼もまた前へ進むきっかけを掴んだように思えましたし。
死なないでくれて良かった。

ここまで精神異常になってしまうのは理解し難い部分ですけど、
両親の愛情不足、ネグレクトや虐待を受けた子供が、
愛情たっぷりに育てられた明るい家庭の子供と同じように育つかが疑問で問題。
極悪非道な犯罪を犯した者の生い立ちを調べることは当然のことで、
駿輔が文哉に言った言葉は、私が常に感じてたことで頷けました。

生まれた時はどんな赤ちゃんでも天真無垢で可愛いのに、
どこでどう道が別れて行ってしまうんだろうって。。。
育った環境が大きく影響するものだと思うと、親の責任は重大です。


「生まれた時は、何も知らない、可愛い赤ちゃんだったんだ。抱き上げて。。。
 こいつが大きくなったら、一緒に山に登ろうと思ってた。。。
 文哉。お父さんだよ。。。
 深見亜季ちゃんを殺させたのも、
 草間真岐さんを、あんな目に遭わせたのもお父さんのせいだ。。。
 お父さんを恨んでくれ。憎んでくれ。
 お父さんが。お父さんがお前をそんな所に行かせてしまった。
 お前を壊してしまった。
 お父さん。 お父さんもうどうしていいのか分からない。
 お前のことを何も分からない」  

駿輔の涙に貰い泣き(・・、)
親目線で見てしまうと、文哉だけが悪いとは思えなくて不憫です。
殺された側はそんなこと関係ないんですけどね。
だからこそ、このドラマで見せようとした被害者家族の気持ちには感服します。
それを非現実だと見てしまえば、綺麗事の何てことはないドラマになってしまう。
双葉のような子は居ませんもん。

被害者も加害者も辛いのは同じ。
その立場から、それぞれの感情を見事に魅せてくれてました。

本当に辛い時って、人間どうなるのか…
相手を思いやるってどういうことなのか…
憎しみからは何も生まれないなんてことは誰でも分かってる。
でもそうすることで支えられてやっと生きてる人間が居る。

『それでも、生きてゆく』。。。すごいタイトルだと思いました。
生まれて来たからには、どんなことがあっても生きてゆかなければならないし、
そのためには、楽しいことを見つけたり、守る者が居たり、目標を立てたり、
夢や希望があるから生きてゆけるんですもんね。
それらが見つけられなくても、生きてゆかなければならない現実もある。

最終回は見事でしたわぁ。
役者さんたちも素晴らしかった~。本当に見応えがありました。。。


洋貴の家で…

「思うんです。希望って誰かのことを思う時に感じるんじゃないかなって。
 希望って、誰かに会いたくなることなんじゃないかなって。…
 遠山さんと一緒に居られたらなって。
 どんな昨日とかじゃなくて、どんな明日を見てるかで話が出来たらなって。
 すいません。何言ってんのか全然」

「私もそうなったらいいなって思ってました。
 ずっと一緒に居られたらいいなって思ってました。
 フフ、そう思ってる人にそう言われると嬉しいもんですね。
 でも深見さんとお会いするのは今日で最後にしようと思ってます。…
 私、あの子の母親になろうと思います」

「何であなたが背負うんですか?
 あなたが引き受ける理由ないでしょ」

「あります。
 フフ、変な理由でもいいですか?あっ、でも本当の気持ちの理由です。
 真面目に生きたいんです。
 真面目な人で居たいんです。甘えたくないんです」

「そんなの理由になんないっす」

「私にはなるんです」

「いつか忘れられるかもしんないじゃないっすか」

「亜季ちゃんが殺されたこともですか?」

「。。。忘れられるかもしんないっす」

「忘れられるかどうか想像してみました。忘れられないと思いました。
 忘れていいかどうか考えてみました。忘れたらいけないって思いました。
 ごめんなさい。もう決めたことです。。。
 ごめんなさい。それが、私の見てる、明日です。
 あぁ、楽しかったです。普通じゃないけど楽しかった。」

出て行く双葉を追いかけ、
「あのう、来週とか空いてませんか?1日だけでいいです。
 普通の人たちみたいに、どっか行ったりとかしませんか?
 普通の学校とかバイト先で知り合った人たちみたいに」

洋貴の言葉が本当に切ない。
普通の人…
普通の、そんなことができなかった15年間。
その苦しみから抜け出させてくれたのは双葉で。
双葉もそうしたいはずなのに、十字架を背負って行く覚悟を決めたなんて。

病室で、真岐が流した涙を見たことでまた何か感じてしまったんでしょうね。
まだ死んでない。死なせてはいけない。動けない体で娘のことを心配してる…
双葉はそう言う子。。。
草間ファームへ住み込み、悠里の面倒を見ると決めた双葉が、
病室で真岐の手を握り「悠里ちゃんを一生守ります」と誓う姿に、
出来る限りの償いって言うのは、ここまでその言葉に嘘はないってことですね。
出来ることじゃないですわ。


富士急ハイランドやレストランで、普通のカップルのようにデートを楽しむ二人。
こんな普通のことが楽しいと思えたのは15年ぶり。。。

「普通」を意識しながらも、他愛もない話のやり取りが可笑しい。
だから余計に泣けて来る。

「深見さんの話しましょうよ」
「僕の話なんか面白くないっすよ」
「話は別に面白くないですけど、深見さんと話すのはだいぶ面白いです」
「だいぶバカにしてますね」
「してませんよ。
 深見さんのいいところ、私いっぱい知ってますし。知ってるんですよ」
「遠山さん。バレンタインとかあげました?」
「普通に優しいとことか」
「じゃなくてチョコレート」
「すごい優しいです。
 何か深見さんの優しいとことか思い出すと、ちょっと涙出て来ます」
「それはどうも」
「あれ?何でしたっけ?」
「だからバレンタインにチョコレートとか。。。そういう。手作りしたりとか」
「何だろう。あれ?何か。楽しいんですよ。何か。嫌だな。
 すいません。何か。楽しいだけなんですけど」  涙が溢れ出る双葉
「深見さん、あのぅ、ちょっとあっち向いてて下さい」  (・・、)
「はい」
。。。。。。
「あのぅ、こっち向かないで下さい」  洋貴の背中を押したままの双葉
「。。。行くの、やめませんか?」
「やめません。 行きます」
「遊園地の写真。あれ買えば良かったですね」
「1枚700円ですよ。もったいないですよ。あんまり可愛く写ってなかったし」
「そうっすか。大体いつも、あれぐらいっすよ」
「ヒドイこと言いますね」
「思い出になるし」
「深見さんにはこれからいいこといっぱいありますよ。
 ミスユニバースと結婚できるかもしれないですよ」
「したくないっすよ」
「何か頭にのせる王冠とか見せてくれるかもしれないですよ」
「王冠興味ないんで。王冠ない方が。
 遠山さんと居る方が、楽しいです」  (/_;)

「今日楽しかったです。一生の思い出になりました。
 ありがとうございました。帰ります」   手を振る双葉
「。。。」
「あのぅ。 手振ってるんですけど。。。振ってるんですけど。
 黙っちゃって。無視ですか?手振ってるんですけど」

洋貴の胸をトントン叩きながら涙を堪える双葉に…
抱きしめた洋貴!そりょそうするでしょう。するしかないでしょう。。。

「深見さん」
「はい」
「ホント言うと、ずっとこうしてほしかったです」 (/_;)
「はい」
「ホント言うと、私的にだいぶ嬉しいことです」
「はい」
「あと。。。」
「はい」
「フフフ、足踏んでます」
「あっ、すいません。すいません」

「何で」
「加害者の妹だからです」  

何を訊かれようとも、この言葉に尽きるんでしょう。
「行って来ます」と右手を上げる双葉に
両手でガッツポーズし、笑顔で手を振り見送ったものの、
姿が見えなくなると、力を落とし座り込む洋貴でした。。。

会える時間が限られることで、もっと知りたい、愛し合いたい、確かめたい、
触れ合いたい、別れが惜しい。。。そんな欲求が生じるものなんですね~。
今回の二人を見ててつくづくそう感じましたわ。
夫婦になってしまうと、いつでもそこに居て、それが当たり前になってて、
相手のことを見る時間よりも、その他を見なきゃいけない時間に追われる…

遠くからでも相手を思いやり、見守り続けることで繋がっていられる。
そう思えたから、二人の選んだ道にも納得し応援出来た気がします。


文哉の面会をした洋貴。文哉の態度は相も変わらず…
「妹どうしてる?」
「もうお前の妹じゃないよ。彼女は」

。。。面会時間の15分が終了。
「俺のせいじゃない」  出て行こうとした文哉に
「文哉。。。お前の」  駿輔から預かった写真を見せた洋貴。
写真を見て泣き崩れる文哉。。。。・゚・(*ノД`*)・゚・。 こういうのダメ。弱いんです。


《遠山さん。 今日僕は酷い夕立に降られました。
 友達だった奴の目から涙が溢れるのを見ました。
 雨が上がって、洗い流された町が光るのを見ました》

《深見さん。ここ草間ファームでは最近猫の親子が住み着き始めました。
 名前はナスカとモアイにしました。
 じゃれ合うナスカとモアイを眺めながら、悠里ちゃんと指切りしました。
 ずっと一緒にいるよと約束しました》

《遠山さん。この頃僕は毎朝5時半に起きて、枯れ草をほうきで集めます。
 1日毎に季節が移り変わるのを感じます》

《深見さん。 図鑑を見ながら悠里ちゃんとお昼寝したら、
 象の鼻で、運ばれる夢を見ました。あと、父から手紙が届きました。
 少し長い返事を書いて並べてみると、私の字は父の字ととてもよく似ていました。
 あと、母が作った焼きうどんを思い出して、真似して作ったら、
 びっくりするぐらい不味かったので1人で食べました》

《遠山さん。母は今でも時々泣いています。
 だけどさっき、買い物したら777円だったのよと言って笑ってました。
 例えば月曜日と木曜日に泣いたり、火曜日と金曜日は笑ったりして。
 そうやって続いて行くのだと思います》

《深見さん。悠里ちゃんと電車に乗って病院に行きました。
 お母さんの心臓の音を聞いて、帰りはショッピングセンターへ行きました》

《遠山さん。朝日を見て眩しくて、遠山さんの今日一日を思います》

《深見さん。こうして朝日を見てると
 どうしてか深見さんも同じ朝日を見てる気がします。
 いつもあなたを思っています。
 私が誰かと繋いだ手のその先で、誰かがあなたの手を繋ぎますように》

《繋いだ手に込めた思いが届きますように。悲しみの向こう側へ》

《悲しみの向こう側へ》

《進め》

《進め》

《進め》

《進め》

《進めって》


昔、神社にあるおみくじが結んである木を、
郵便ポスト”手紙の木”だと思っていたと洋貴に話していた双葉の言葉…

双葉が書いたオレンジ色の便せんは、洋貴の手紙の木には結ばれておらず、
オレンジ色の紙が結ばれた双葉の手紙の木を見て、
この手紙は出されてなかったの?とまさかの隠れワザに驚き。
お互いが同じセリフを繰り返したのは、同じ思いで繋がってるって見せ方ですかね。
最後まで気を抜けないですわぁ。やってくれます。

そしてまさか最後の最後で、15年前に借りたビデオの返却を思い出すとは驚きで。
「延滞料、いくらになりますかね?」 
笑顔で尋ねる洋貴に、店員さんは…     完

「店長~、この人普通じゃないですぅ」なんて、言わないか^^;
「これって、前のお店ですね」って言葉に救われたいね、洋貴(笑)


モアイの謎。。。
イースター島へすごく行きたいと話してた双葉って…
誰かさんの顔に似てるとか、ずっと思ってました?o(≧∇≦)oチガウカ

ちなみに、イースター島はチリ領の太平洋上にある絶海の孤島なんですって~。
そしてナスカは、有名な地上絵の…
ペルー(チリのお隣)にあるんですねぇ。
双葉は何を思ってこの地を選んだんでしょ。。。\('_') 南米かっ


緊張の糸が切れることなく、11話まで繋げてくれました。
『Mother』の最終回でも同じように感じていたのを思い出しますけど、
今回の作品は、信じていた文哉に裏切られた時、
どこへ向かってるんだろうって不安も過ったりしたので、
文哉の母への思いも、見事に魅せた坂元裕二さんには何だかホッとしました。
そして父・駿輔の愛情は、
子供の頃の文哉に伝わってなかっただけだったってことですかね。
ここでも、父親(男たち)の力(存在)は、母親(女性)には敵わなかったですね。

見終えた後のスッキリ感が不思議です。
こんなに重たいドラマを見続けたのに。
色々と考えさせられましたけど、やっぱり答えなんてないんですね。
被害者側にも加害者側にもなりたくない。ならないように生きてゆきたい。
自分はこんなに強くないから。。。

  第1話~最終回


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2011年09月09日

『それでも、生きてゆく』 第10話

因島に渡り、母の親戚を訪ねた文哉。
母の旧姓は、村上雅美。
納戸の荷物から母の思い出を探るものの写真1枚見つからず。。。

親戚の村上威夫(織本順吉)と美代(大森暁美)。
夫婦なのか兄妹なのか、それとも親子なのかよく分からなかったんですけど…
文哉が亜季を殺した15年前の事件は知らないようでしたね。

織本さんは84歳になられるんですね~!
大森さんが75歳なのも驚きですけど。

大森さんはもう色んなドラマで母親役を見せてくれてますけど、
『ビューティフルライフ』で常盤貴子ちゃんの母親役だったのが印象に残ります。
あれから11年('▽'*)。。oO

しかし、織本さんと風間くんが顔を合わせた瞬間、感慨深かったです。
『金八先生』で、桜中学内に老人デイサービスが併設された、
第5シリーズで共演してますからね~。。。どんな顔合わせだったのかしら。
こちらもあれから11年('▽'*)。。oO

今回の文哉も、病気なのかわざとなのか精神状態が分かりませんでした。
支離滅裂で、正気かと思えば狂気に変貌する姿は異常すぎて、
人の話を聞けるのか聞いてないのか、意味が呑み込めないのか逃避してるのか。
敬語で喋り出すのは病気特有のものなんでしょうかね。
言葉の使い方も子供に戻る感じ。
「押し入れのところ」「夜のところ」「お話」とか…

村上家の納戸で淡々と話し始める文哉に呆然と聞く威夫。。。

「僕の家にはお母さんと僕と赤ちゃんが居ました。
 赤ちゃんが泣くと、あ~嫌だ。もう嫌だ。
 お母さんはそう言います。お父さんは帰って来ません。
 僕は押し入れのところに居ました。
 押し入れのところは夜のところみたいでした。
 お母さんはお父さんとハワイに行った話を何度もしました。
 水着のままで赤い大きなエビを食べたお話をしました。
 あんたたちが生まれて来なければ、何回もハワイに行けた。
 産まなければ何回もハワイに行けたと言いました。
 お母さんはお洗濯物を持ってベランダのところに行きました。
 お母さんどこ行くの?どこ行くの?
 天国よと言いました。天国のハワイに行くと言いました」

「すまんのぅ。 雅美は勝手に嫁行って、勝手に死んだ。もううちとは関係なぁけぇ」

「お父さんと双葉と新しいお母さんを殺す夢を何度も見ました。
 あ~、僕みんな殺してしまう。殺してしまうと思って死のうと思って。
 三日月湖の柵を壊そうと思って金槌を 持って行って。
 でもそうしたら洋貴の妹が歩いてて。

 〈ネロは生まれて来ない方が良かったんじゃない?
  悲しいことばかりなのに何で生まれてきたの?〉

 お母さん助けて。お母さん助けてって思ったけど、
 お母さんの顔が思い出せなくて。思い出せなくて。
 夜のところでは赤い大きなエビが見えて。
 目が覚めたら洋貴の妹、三日月湖に浮いてました」

「お前、子供殺したんか?」

「大丈夫です。次はちゃんと自分を殺します」

どうして金槌を持って居たのか分かりました。
それで5回も6回も殴れる心情は理解出来ませんけど。

「夜のところに置いて行くから」と紗歩を脅した時も、病気が表に出たって感じ?
変わった言い方をするなぁって思ってましたけど、トラウマでもあるんですね。
そういう時の文哉って、一層無表情になるんですよね。
多重人格とも違いますけど、何かの拍子に別の人格が出て来るような…
それは自分を守る時であったり、でもそんな自分は死んだ方がいいと思ったり。
役者の風間くんを思いながら見ると、そりゃぁ鳥肌もんで上手いですわ。

雪恵を流産させた時も、雪恵のことよりも自分の子供を始末することしか頭になく、
今回、前向きに文哉に語る洋貴の心に沁みるであろう言葉にも、
「ご飯まだかな」って┐(´-`)┌

そんな馬鹿は死ななきゃ治らないか。病気は治らないか。
心療的治療って可能なんでしょうか。
それでも、生きてゆかなければならないんですからねぇ。。。


15年間、憎み続けて来た二人の母親、響子と隆美の苦悩を吐露。
このお二人も魅せますからねぇ。。。貰い泣き(・・、)

自分は当然、加害者家族を憎んで生きて来たけれど、
隆美も同じではないかと問う響子に、
はじめは否定していた隆美も腹を割って話す響子に本音が。

でも隆美が憎む相手は違う気もしますけどねぇ。
文哉は自分の子じゃないですし…
この感情は「女同士」としての嫉妬なのかもしれないですね。。。

しかし、いくら加害者家族だからって、いくら目隠ししたからって、
写真誌に載せちゃう非人道さっていうのもどうなんですかね。
加害者家族を人殺し呼ばわりする世間の目も、人の痛みなんて他人事ですね。
「人でなし」の部分は誰にでもあって…

「はい、憎んでました。
 15年間、あなたのことを考えて生きて来ました。
 事件の後、お腹の子を連れて死ぬことも考えました。
 だけど、以前あのパッチワーク教室で会ったあなたの顔を思い出したんです。
 あの人には同情する人が居る。私には死ねと言う人が居る。
 何の違いがあるのかと思いました。
 娘が殺されたこと。息子が人を殺したこと。
 苦しみに、この苦しみに何の違いがあるのかと思いました。
 あなたのことを憎んで。あなたのことを憎んで今日まで生きて来ました。
 私は身勝手な人でなしです」

「ホッとしました。
 あなたがこの15年苦しんで来たことを知って、今ホッとしたんです。
 私も人でなしです。
 あなたたち許せる日が来るとは今も思えません。
 ただ今朝、この写真見てももう昔のような気持ちにはなりませんでした。
 不思議な感情。
 たぶん息子が、洋貴が双葉ちゃんと会ったときと同じ気持ちです。
 あの2人と同じです。
 私たちは被害者家族と加害者家族だけど同じ乗り物に乗っていて、
 一生降りることはできない。じゃぁ行き先は一緒に考えないと」

「やめて下さい。言わないで下さい。
 私はあなたのことを憎んで。憎むことで今日まで生きて来たのに。
 そんなこと言われたら。そんなこと言われたら」



延命治療拒否の同意書を丸めてゴミ箱へ捨てた五郎。
それでもそれを拾ってシワを伸ばして覚悟を決めた時、
毎日頭を下げに通う駿輔を病室まで連れて行った五郎は言います。

「このままだともうすぐ自分で息もすることが出来なくなる。
 だけど延命措置をしたら俺は、孫に何にも残せなくなる」
「私が どんなことしても補償しますから」
「あんた!これで生きていると言えんのか?。。。座れ。座れ。今からサインする。
 父親が娘の命を諦めるところだ。あんた、目そらさんと 見とけ!」  辛い(・・、)



盆踊り会場である小学校のプール。
祭りで賑わう奥の方でひっそりと静かな中、入水自殺を図る文哉。
両手両足にテープを巻くと…
「あぁ、お腹すいたなぁ」 ドボン

間もなく発見した洋貴に心臓マッサージと人工呼吸され息を吹き返すも。。。
やっぱり死ねば良かった?
本人も簡単には死なせて貰えなくて苦しいでしょうに。
…そんな風に言える私も、人でなし。

兄が自殺をすれば復讐も終わる、みんなが楽になれる。
そう洋貴に話していた双葉の気持ちも嘘ではないものの、
プールから引き揚げた文哉への感情も正直なものでした。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!ヤダ!ヤダ!お兄ちゃん!…」

そんな双葉を見た洋貴、人命救助は当然でしょうが、
気持ちの入れ替えも出来たようでした。文哉のことを信じてみよう。。。
そんな自分の気持ちを文哉に伝えますが…

「これで殺そうと思って。しばらく持ち歩いてたんだ。
 たぶんあの時この人に止められなかったらお前のこと刺して
 殺して今頃刑務所に入っててってなってたと思う。
 で俺は、まぁ何も感じないままそういう運命かって普通に受け止めてたと思う。
 でもそうじゃなくなった。
 この人に止められて、この人と知り合って。
 俺たぶん。。。俺変わったんだ。
 …
 だんだん何か解けて来たら、俺ホントはどうしたいのか分からなくなった。
 今も分かんない。分かんないんだけど。。。
 もうお前を殺そうなんて思えないんだ。
 …
 亜季が殺されて友達が犯人でバラバラになった家族があって。
 兄貴の無実信じながら苦しんで信じながら生きた人が居て。
 悲しい話ばかりで逃げたくなる。だけど逃げたら悲しみは残る。
 死んだら、殺したら悲しみが増える。
 増やしたくなかったら悲しいお話の続きを書き足すしかないんだ。
 いつかお前が人間らしい心を取り戻して、初めからやり直して償いを。
 いや違うか。そんな話 どうでもいいんだ。
 …
 ただ、たださ今朝、朝日を見たんだ。
 ゆうべずっと眠れなくて朝方トイレ行って。
 …
 そんなことあそこに住んで一度も感じたことなかったんだけど。
 また今日が始まるんだなって。
 楽しくても辛くても。幸せでも虚しくても。
 生きることに価値があってもなくても。今日が始まるんだなって。
 あの便所の窓からはこの15年間毎日ずっと
 今日が始まるのが見えてたんだなって。
 上手く言えないけど文哉さ。。。
 俺お前と一緒に朝日を見たい。一緒に見に行きたい。もうそれだけでいい」

文哉の両手を握りしめ話す洋貴に…

「ご飯まだかな?お兄ちゃんお腹すいてんだよ。
 自首すればいいんだろ。謝ればいいのか。ごめんな、洋貴。双葉、ごめんな」


警察署の前で、オムライス代を払うと一人で自首する文哉の背後から、
双葉が走り寄り背中にキック!。。。何かこのシーン、気持ち良かったです。
倒れた文哉に馬乗りになり、握り拳で何度も殴る双葉。それを止める洋貴。

それでも生きてゆけるのか…

自分よりも相手が人殺しになる方がキツイと語り合った二人。
分かり合える洋貴と双葉の二人なら、大丈夫?


しかし昨日の今日でしょ。
『おひさま』の方では「茂樹が好き」って育子の言葉に、
つい思っちゃうんですよね~。。。
洋貴か茂樹かどっちだ(笑)
兄弟で話す機会とかあるんだろうか('▽'*)。。oO

そして今朝の『あさイチ』プレミアムトークは、和成役の高良健吾さん。
録画して来たので楽しみ。
ドラマとはガラッと違って見せたヘアもステキでした♪
『スタパ』でのあの帽子には驚いたもんだ(笑)

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2011年09月02日

『それでも、生きてゆく』 第9話

速っ!文哉の走りと腕の筋肉に驚いた。
それを追う洋貴も必死で、父親の駿輔もよく後をついて走りましたわ。

しかしどうして洋貴が殴られるの?思いは逆ですよね。
後頭部を強打して心配しましたよ~。
眉毛の上の痒い部分を双葉にかいて貰って嬉しそうな洋貴に安堵した~。

文哉は反省も後悔もしてないならどうして逃げる?
都合よく気が狂うのは勘弁して欲しい。それも病気のせいって?


今回は加害者家族側の苦悩を見せてましたが、
父親として文哉に接する駿輔に涙でした。

家族みんなで食べる最後のご飯。
「美味い」と味噌汁を飲む駿輔にもウルウル(・・、)
そんな些細な幸せを噛みしめるように…

幸せを感じることさえ許されない心境の加害者家族。
事件のことさえ知らずに生まれた灯里だけでも「普通」にと願った隆美も、
実の息子ではなくとも母親としての責任は果たそうと頭も下げて来た。
突然現れた文哉に対しても、分け隔てなく接っしてました。
怖いからとか暴れないようにとか、そういう感情とは違って見えましたね。

そして道路の真ん中を意識朦朧と歩く失意の駿輔を見せた前回から、
そこを乗り越え再び覚悟を決めた一家の主の姿。
死にたい。逃げたい。。。でもそれを父親の自分がしてはならないこと。
家族を守る、そして自分が最後まで息子を見捨てないこと。償い続けること。
そう決めた駿輔を時任さんが見事に演じて見せてくれました。


「お帰り」
「ただいま」
「背はあまり変わんないか」
「父さんがデカ過ぎる」
「そうか。足のサイズは?」
「26」
「そうか。ちょっと焼けたか」
「果樹園で働いてたから」
「そうか」

他愛もない話を続けながら、文哉が握り締めたハサミを抜く駿輔。
夕飯の食卓を囲みながら、何十年でも待ってるからと父は自首へと促す。

「また僕を見捨てるんですか」
東京で自分に気づきながらも、邪魔だから捨てたんだと駿輔に話す文哉。

「そうやって母さんのことも見殺しにしたんだ」
「どういうことだ?お前のお母さんはベランダで洗濯物取ろうとして」
「俺と双葉の目の前で母さんは飛び降りたんだ。
 双葉も一緒に見たんだよ。
 双葉は赤ちゃんだったから覚えてないかもしれないけど、
 母さんがこっちを見ながら夜の闇の中に落ちて行くのを」
「何言ってんだ。警察が現場検証した。外から目撃した人も居た」
「あなたに絶望して、僕たちに疲れて母さんは死んで行ったんだ。
 双葉。お兄ちゃんと一緒に行こう」


文哉の幼少期に何があったのか、
彼の精神が病む何かがあったはずだと僅かな望みも捨てずに見た今回。
母親が本当に飛び降りたとしても、
それまで文哉にとっての父親像はどんなものだったのか気になるところ。
「あなたに絶望して…」
子供の文哉が母親から聞かされて作り上げられた父親像?

それとも、以前喫茶店で遭遇したご近所の房江さんが言ってたように、
「人殺し!…よく生きていられるわ。お宅、昔から偉そうだったもんね」
なんて罵声を浴びせるほど、
今の駿輔からは想像できないような人物だったんでしょうか。。。


「たまたま、道で出会ったから」

どうして亜季だったのか訊く響子に答えた文哉の言葉に、
たまたま…そこへ行かせないように出来なかったものかと、
被害者側の無念さは一層深まるかもしれませんわぁ。
しかし、殺した理由が分からない。
「綺麗だった」とか「天国へ行ったんだ」とか、文哉の口から出る言葉は不可解で。
『フランダースの犬』が関係してるんでしょうかねぇ。

そして自分こそ被害者のように語る文哉の異常さにも唖然。。。

「死んだ人はいいよ。死んだ人は死んだらそこで終わりだけど殺した方は、
 殺した方は生きてかなきゃいけないんだよ。お兄ちゃん。
 お兄ちゃん可哀想なんだよ」

真岐をあんな目に遭わせたことも双葉のせい。
自分は悪くないから反省もしない。それどころか可哀想だと思ってる。
この病気を治せる、お医者様はいらっしゃいますか~(ノ゚ο゚)ノ


顔を映さずにインタビューに答える五郎と悠里をテレビで見た双葉は、
悠里の持っていたぬいぐるみの解れに気づき病院へ。
そのことを聞いた五郎は悠里のもとへ行き…

「破れちゃったのか?」
「うん」
「ごめんな。じいじ気が付かなくて。お姉ちゃんが、直してくれるって」
「本当?」

「やってくれ」
「はい」

「この子何て名前?」
「りぼんちゃん」
「りぼんちゃん。チクッてするね~。 チクッ。ん?大丈夫だ」
「お姉ちゃん、ママみたい」
「お母さんお裁縫お上手なの?」
「うん。お料理も上手だよ」
「そう」
「お掃除は下手だけど」
「そうなの?」
「気合入れるの」
「気合?」
「掃除機持って言うの。よっしゃー!行くぞ!って」
「よっしゃー!行くぞ!」
「あのね、悠里ね、心配事があるの」
「ん?」
「ママ、ご飯食べてないの。
 今日木曜日でしょ。前の水曜日から、ご飯食べてないの」
「。。。お薬飲んでるから大丈夫よ」  涙声の双葉にウルウル
「何の味のお薬?」
「味?」
「ママね、みたらし団子のたれのところが好きなの。
 みたらし団子のたれの味のお薬あるかなぁ?」
「。。。出来た」
「ありがとう」
「どういたしまして」  涙を堪え切れずにうつむく双葉(・・、)

「じいじ。 直った!」

「ハハッ。悠里のやつ、喜んでるな。
 頭下げんでいい。あんたのご両親にも言っといてくれ。
 今は、謝ってもらう気にもならん。
 正直言って、娘のことを思うと、あいつをこの手で捕まえて殺してやりたい!
 しかし、俺まで刑務所に入ったら、悠里が」

今まで出来る限りのことをして来てる双葉を思うと、
こんな妹は居ないでしょうし、被害者に頭を下げ続けるなんて
簡単なことじゃないでしょう。KYなとこがあっても、出来ることじゃない。。。
家族として申し訳ない気持ちはあっても、罵声を覚悟しても、
顔を合わせる勇気は相当の覚悟が必要なんじゃないでしょうかねぇ。
第三者(弁護士など)に任せて、
気持ちは逃げてしまうのが本当のところだと思いますわ。

今回の事件で、悠里から母親の真岐を奪ってしまった
取り返しのつかない責任の重さを、
どう償えばいいのか決断していた双葉でした。。。

因島まで片道の乗り捨てで借りたレンタカー。
何するの?片道ってとこが怖い。
その前に…
「ふかみ」まで足を運び、軽トラに冷凍みかんをそっと置いて去った双葉。
発泡スチロールに敷き詰められた氷の上に冷凍みかんが1個。
そんなに好きなら10個ぐらい…
いや全部のみかんに顔文字は効果的じゃないか(笑)

洋貴との思い出のファミレスで、タンドリーチキンを注文する双葉でしたが、
先月で終了したメニューのため、ナポリタンに変更。
白いシャツに飛ばすかと思いきや、食べ方も上手になったんですね。

その頃、電話が通じない双葉のケイタイに留守電を入れる洋貴。
「あのう、深見ですけど。
 あのう。この前言ってたことなんすけど。
 人体模型の話。心の。あれ、僕思ったんすけど。
 あれから思ったんすけど。心は。。。
 心って、大好きだった人から貰うものだと思うんです。
 僕は、亜季から心を貰いました。
 父から心を貰いました。母から、心を貰いました。
 人を好きになると、その人から心を貰えるんですよね。
 それが、心なんすよね。

 遠山さん。あなたからも、貰いました。
 ちゃんとあなたから貰ったの、今、僕持ってます。
 だから、だから何て言うか、復讐より大事なものがあるんじゃないかって思って。
 今思って。だから。。。今からそっち行きます」


《深見さんへ  ごめんなさい  好きでした   遠山双葉》

ファミレスのペーパーナプキンに書いてみたものの、
渡すのか、自分の気持ちを書いただけだったのか。
それをどうするつもりだったのか…
思わず口元のケチャップを拭ってしまったために、丸めて灰皿にポイ。


「よっしゃー!行くぞ!」  因島へ車を走らせる双葉
このセリフは、気合いを入れるためにここで使われたんですね~。お見事。

軽トラのダッシュボードから消えたナイフを探し、愕然とする洋貴。。。


辛くても生きて行くしかない、被害者家族と加害者家族。
そう思うと、文哉の死を見せるのは違う気がするんですが…
もう誰かの手にかかるしかない?

丸めたペーパーナプキンを洋貴に見つけて貰って、
双葉を助けて欲しいよ~(ノ゚ο゚)ノ

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2011年08月26日

『それでも、生きてゆく』 第8話

もう~~ぶっ殺す!
終盤でそんな感情が沸き起こった瞬間、響子が椅子でぶん殴った。

文哉の異常な言動がやっぱり理解できない。
そんな自分が怖いくせに捕まりたくはないのね。
死ぬことは考えないのか出来ないのか…それでも、生きてゆきたいか。
これが病気で許されるなんて納得できない。
納得できる理由なんてないと思うし。
真岐の執拗な胸見せびらかし行為がワイセツ罪とは認められないだろし。。。


突然目の前に現れた男が、文哉だと言うことに気づいた響子。
嫁の由佳の手前もあり、釣り客として相手をしながらも気持ちを落ち着かせる。

しかしこの由佳も、全く知らない男性にバス亭から荷物を運ばせたり、
子供を見てて貰ったり、ちょっと無神経で気遣いに欠けるタイプに見えました。
母親の奇声や物音に奥から出て来ないのも不思議でしたけど。


平静を装いながら一旦部屋へ引っ込み、興奮を抑えるのに必死の響子。
改めてそこから文哉へ立ち向かう姿は肝が据わり凛として見えました。
文哉に釣り竿を選ばせながら、そこにあった糸切り鋏をしまう。
丸椅子の代わりにそれがあったなら、凶器にも成り得たあの状況(||゚Д゚)ヒィィィ!
平静さからじわじわと文哉に迫る響子。その凄まじい迫力には圧巻。

「文哉君?」
「はい」
「今日ね、洋貴出かけてるの」
「そうですか」
「何の用?」
「妹を迎えに来ました」

15年間の積年の恨み、悲しみ、苦しみ、
それら全てをぶちまける母親の姿には、身を乗り出して見入ってました。

反省の言葉を聞くどころか、
母親の気持ちを逆撫でするかのような文哉に鬼畜を感じ、
そんな奴は殺しても足りない、報われない。でも死んで~(ノ゚ο゚)ノ
私ならどうしただろうか。。。

前回見た文哉の異常さには同情する余地はなさそうだと見方を変えると、
完全に被害者目線に感情移入。
そうなって感じたのが、草間親子が居る病院へ駆けつけた双葉のKYぶり。
どうしてここへ来ちゃうかな~って。
それまでは、双葉の存在は深見家にとって潤滑油のようにさえ思えてたのに。

駿輔と双葉の姿を見た五郎は、それまで抑えていたものが…
「あんたの娘か?そうか。娘か。娘が居るのか。
 返してくれ!俺の娘返してくれ!
 娘返してくれ!娘返してくれよ!娘返せ!」

病院で朝を迎えた五郎は娘の回復を祈るのみ。
洋貴と耕平の分だけではなく、駿輔の分までパンとお茶を買って来たのは、
大人としても、ボランティア精神な生き方をして来た五郎には当然の行動で…
それなのに、深見親子の姿を見た途端そんなモラルの壁は崩壊。

小野武彦さんの名演技にも涙でした。
真岐の容体が良くないことを医師から告げられるも、
現実を受け入れられない、受け入れたくない気持ちから、
娘のパジャマやシャンプーの心配をする父。
そして手術後の宣告は…
脳挫傷が酷く意識が戻る可能性が低いと聞かされ泣き崩れる父。
それでも健二のことを自ら刑事に話すことはしなかった。
「三崎文哉」と本名を告げられた刑事も事の重大さに動く。
そこから「娘を返せ!」の流れまで。。。
人として、父として揺れ動く五郎を見事に見せてくれました。

負けてられないな…じゃないでしょうけど、撮影風景の空気感を想像すると、
役者が刺激し合って迫真のシーンを作り上げてるように思えました。
NGなんて出せる空気じゃないでしょうねぇ。

しかし病院側の姿勢にも首をかしげたくなりましたわ。
「申し訳ありませんが事件性があるケースです。ご理解ください」って医師の言葉。
父親の五郎も面会できないのに、どうして刑事たちはICUに入れるの?
遠くからでも娘の顔を見たいじゃないですか。
当事者たちには事件の内容も知らされないって部分も腹立たしい法の壁。


文哉が深見家に来た理由が「妹を迎えに来ました」ってまた堂々と。
妹のことしか頭にないんですね。それでも妹を守りたいって感じでもなさそう。
妹に依存してるだけなんですかね。たった二人きりの兄妹だから…何?
う~ん、両親の育て方が気になるところ。
そこしかもう残されてないでしょう。何か秘策でも?…まだ期待してるのか私。

「お前が嫌だって言うからこんなことになったんだ。
 双葉のせいで、また人殺した」

何でも人のせい。
響子に対して謝罪の気持ちなんて全くなく…

「千葉の農家のお宅で事件があってね。
 娘さんが襲われたんですって。昏睡状態らしいわ。
 可哀想に。お子さんも居るみたいなのに。
 無念だったと思うわ。そう思わない?」
「分かりません」
「どうして分からない?」
「分かりません」
「分からなくないでしょ」
「わ、分かりません」  その場から逃げだそうとする文哉
「分からないはずないでしょ。あなたがやったんだから。
 あなたがやったんだから!」  引き留めるように腕を取って返す響子
「忘れました」
「忘れたんなら、思い出しなさいよ!」
「無理です。 病気なんです。そういう病気なんです。
 病気って、自分じゃどうしようも出来ないから」  思い切りビンタした響子

こんなこと言われたら許せないですよねぇ。許してなんかないですけど。
殴るぐらいじゃ収まりません。分からせてやりたくもなる。興奮もしますわ。

息使いは荒く、文哉を突き倒し殴ったり顔を掴んだり、
興奮して話す響子は凄かった。
自分のお腹に文哉の手を持って行き…

「ふん!ここよ!ここに亜季が居たの!
 私のおなかの中に、亜季が10ヶ月居たの!
 その間に、母親が何を思うと思う? 一つだけよ。
 健康に生まれますように、健康に生まれますようにって。
 毎日毎日10ヶ月間、それだけを思うの!
 亜季はね、女の子なのに、女の子なのに生まれた時3360gもあって、
 大きくなるね、あなた大きくなるねって話し掛けてたの。
 つかまり立ち出来るようになって、台所の、家のね、
 台所の横の柱に背中つけて、背測って並んだ傷見ながら、
 あぁ今年はこんなに伸びたねぇ。ご飯いっぱい食べたからだねって、笑ってたの。
 小学校行って最初は大きいランドセルがだんだん小さく見え始めて、
 亜季はきっと中学になったらお母さんの背超しちゃうんじゃない?
 って言ってたの。言ってた頃にね、あなたに殺されたの!分かる?
 分かる!あーー!あなたが殺したの!あなたが亜季殺したの!
 私あなたが中学生だったとしても、あなたが心を失ったんだとしても、
 私は、あんた許さない!」

「ああー!ああー!ああー!…」  叫んで襲いかかる文哉

「殺しなさい!殺せるもんなら殺しなさい!
 私は死なないから!
 あなたが死ぬまで、絶対に死なないからー!」

「あぁー、あぁー。。。。。。
 亜季ちゃん奇麗だった。
 三日月湖に浮かぶ亜季ちゃん、奇麗だった。それだけはよく覚えてるんです。
 だからおばさん。そんな落ち込まないで」

「ハァハァハァ あぁー!亜季。 。。亜季。あーー」  丸椅子で文哉を殴りつけた響子



双葉を送る車中で「死にたい」と言った双葉に、洋貴は車を止め…

「別に。。。別に死ぬのは結構ですけど。
 遠山さんが死んだら、俺も死ぬと思います」

「何言ってるんですか。私と深見さんは、加害者と」

そんなのもうどうでもいいだろ!
 死ぬとか言うなよ!

 あんたにそんなこと言われたら、俺は。。。俺は。。。
 出来るもんなら、何もかも忘れて。。。
 出来るもんなら、何もかも投げ出して。。。
 どこかずっと遠くの。。。誰も知らない。
 僕らのこと、誰も知らない所に、行きたい。。。2人だけで」  告白か(*゚0゚)


予告では、文哉が家に戻ってたようでしたけど、丸椅子ぐらいじゃ平気。
「命を奪ったらもう償えないんだよ!」と双葉に諭されてるのを見ると、
今更ながら病院で何を治療して来たのかと思いますわ。
しかもどこをどう診て治ったと判断するのか…

少年だからまだ治せる?少年には未来があるから?
どんなに少年犯罪が極悪非道になって行こうとも、
この先もずっと少年法で守られ続けるんですね。

「またやったんだよ。痛ってぇ!あいつまたやったの!」
第2の犠牲者になるのかと心配した紗歩でしたけど、
金槌で殴られたにしては軽傷のようで、元気な姿で現れたのには拍子抜け。
脳震盪でも起こしてた?
無事な姿にまだまだ活躍の場はあると期待したいところですが…
草間ファームはそれどころじゃないですからねぇ。
安曇野の農家に嫁いで正解!ヾ(゚∇゚*)オヒサマカ(笑)

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2011年08月19日

『それでも、生きてゆく』 第7話

草間ファームが、刑務所から出所して来た人間を雇って来てることを、
娘の真岐は知らなかったんですかねぇ。

健二の過去を知り、あまりにもあからさまな態度やその言葉遣いに、
子供を守る母親として共感するよりも、
相手を思いやる気持ちが育つのも環境が大きいのかと、
そちら目線で考えてしまった。
出戻った実家で、肩身の狭い思いをする訳でもなく、
世間知らずで不自由なく過ごして来た真岐を見せて来ての今回…お見事。

派手なピンクのトレーナージャケットに、ムダに揺れる胸元を見て、
地味な服装で、全てに遠慮しながら生きて来た双葉とは対照的だと感じ。。。

殺人鬼の健二にあそこまで言える真岐は、苦労知らずの怖いもの知らず。
私にはそんな真岐の性格を浮き彫りに見せてたように思えましたわ。
怖さよりも怒りが先に奮い立つも、我慢できないって感じでした。
言わないと気が済まないタイプの彼女は、
元夫にも凄かったんじゃないんだろうか…なんて妄想も膨らむ。

「悠里に何したの?平気な顔して。子供殺した人が、平気な顔して何なの?
 何で生きてられんの?ねぇ、あなたが殺した子供にも、母親が居たのよ。
 大事に、大事に育てた母親が居たのよ。
 あなたにだって居たでしょ?母親が居たでしょ?
 分かんないの?そう言うの奪ってさぁ、どうして平気なの?
 あんたみたいな人間、生まれて来なければ良かったのよ。
 あんたなんか生まれて来なければ」

怖いと思えば近づかないですよね、普通は。
包丁まで持って部屋へ行くって…
一度でも恋心を寄せた相手に、この豹変ぶりも凄い。
こう言う役にサトエリちゃんがピッタリハマッてナイスキャスティング…
って褒めてます。


豹変と言えば、紗歩ですよ。
悠里にバドミントンを教えてあげる優しいお姉さんは誰ですか?ってほど。
何が彼女を?あんな彼氏とは別れて良い子になったんでしょうか。
悠里を守るために…健二に金槌で一撃された紗歩が心配。

しかし安藤サクラちゃんが『おひさま』に突然登場したのには驚きましたね~。
陽子の部屋で待ちながら、部屋を物色するんじゃないかって心配したわ(笑)


元看護師の雪恵は逃げる必要があったんですかね。
ただ思い出したくない過去に、バッグで思い切り殴られた洋貴がお気の毒。
それだけ迫真の演技を見せてくれた二人。

洋貴、響子、耕平の3人を前に、
被害者家族を救えるような話ではないと前置きしながら、
三崎文哉との出会いから別れまでを話し始めた雪恵。

耕平が洋貴を訪ねたのも良かったですね。
ここは家族が団結して前へ進んで欲しいですもん。

9年前、東京医療少年院に勤め始めた雪恵は、そこで文哉と出会います。
彼の治療はほぼ終了し、1年後には退院。
そして一緒に住み始めることに。。。

前の病院で男に3000万円貢いでいたと言う雪恵は、
そう言う男性と縁があるのか放っとけないのか…

健二から受け取る金魚の折り紙を嬉しそうに集める雪恵の笑顔に、
そこには幸せは訪れない哀れさが映し出されてたような。。。


雪恵が妊娠してからのシーンの見せ方が見事でした。
妊娠を知らせるセリフもなければ、
それを聞いた健二が嬉しいとか困惑するとか、
そういう表現もなく見せるところは上手かったですね~。

産婦人科から出て来た雪恵がケイタイ電話で健二に知らせます。
その表情と映像だけでそのことが伝わる。
その夜、仕事からアパートへ戻った健二。
階段を上がるその手にはコンビニの買い物袋が…
そして階段の上から下を見下ろし何を思う。。。

部屋へ入ると、その手には牛乳がそのまま、テーブルに置く健二。
何をしたのかここで察してしまったので、成り行きが怖かった~。

「どうしたの?」
「ビール」
「飲みたいの?珍しいね。じゃぁ後で買って来るね」
「。。。」
「分かった。今行って来る」

階段に敷かれたビニール袋で足を滑らせ転落した雪恵は流産。
退院した日に健二の日記を 見つけ読んだ雪恵は、そのまま家を出ることに。。。


《6月28日。工場の仕事が始まる。溝切りを任された。
 訓練所で習ったのとは少し違ったけど、明日からはもう少し上手く出来る思う。
 アパートに帰って雪恵が作った餃子を食べた。
 雪恵はよく笑う。僕はあまり考えないようにしている。

 7月19日。レストランでエビフライを食べた。
 雪恵が トイレに行った時、隣のテーブルに小学生の女の子が来て座った。
 僕はフォークを少し離して置くことにした。
 雪恵が戻って来るのを待った。我慢 出来た》

「彼はレストランで見掛けた小さな女の子を殺す衝動に駆られていたんです。
 彼の帰りが少し遅かった時期が ありました。
 電車で見掛けた女性の後をつけてアパートまで行ってたんです」

《9月5日。昨日のマンションに行った。もう一度カーテンの色を確認しようと思った。
 よく見えなかったのでドアを開けようと思ったけど開かなかった。
 屋上へ行った。町がよく見えた。
 また頭の中の井戸を覗き込んでみた。水は入っていなかった。
 渇いている。水を入れたい。すごく困る。死にたい。

 10月1日。夢を見た。ハンマーで雪恵の頭を何度も何度も叩いた。
 雪恵は叩かれながら餃子を作った。
 目が覚めたら雪恵が朝ご飯を作っていたので食べた。味が しなかった。
 またいつかしてしまうと思う。
 またいつかしてしまうと思う。生まれて来てはいけなかった。

 11月9日。すごく気分が良い。空が青い。緑が光ってる。
 雪恵が笑っている。井戸の中は水で一杯だ。

 11月9日。人間は悲しい。
 どうして生まれたのか分からな死まま生まれて来て、
 どうして生きてるのか分からないまま生きて、
 何も分からないまま、何も分からないまま死んで行く。

 11月9日。殺す僕がいる。殺す僕は僕の子供を 殺すだろう。
 僕は見ているだけ。殺す僕が、僕の子供を殺すのを見ているだけ。
 それでも僕は生きている》


雪恵は健二にとって、女でも母親でもなく、人間でさえなかった。。。
それを知りそこから逃げた雪恵は、
彼を救うことが出来なかった呵責に苦しみながらも、ずっと封印して来たんですね。
被害者家族にでも話せた雪恵の方が救われたのかもしれません。


被害者母の響子と加害者妹の双葉。
双葉が素直に話せる環境を、響子が作ってやれてますね。
現実はこんな状況はあり得ないですし、気持ちの切り替えにも無理がありますが、
今までのそれぞれの葛藤を見せられて来たので、
二人の会話にはグッと来るものがありました。

「ごめんなさい。兄は反省していません。会って確かめました。
 兄は、あの人は、亜季ちゃんの命を奪ったこと、反省していません。
 ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさい。ホントにごめんなさい。

 私バカだったんです。
 そう言うこと、そう言うこと絶対、絶対あるはずないのに、
 もしかしたらそう言うことあるんじゃないかなって、思っちゃってて」
「どう言うこと?」
「お兄ちゃんがうちに帰って来て、家族5人で笑ったりすることです。
 あと、いつか、いつか、洋貴さんと、
 心から笑える日が来たらなって、思ってました。
 そんなこと絶対あるはずないのに。絶対許されないのに。ごめんなさい」
「ねぇ。。。いいのよ。幸せになりたいって、思っていいのよ。
 あなただって洋貴だって。
 絶対に、幸せになれないわけじゃないのよ。なるために、なるために、
 あなたと洋貴で考えるの」  このタイミングでの小田さんの歌声にジーン(・・、)
「私と、洋貴さんで?」
「2人で考えるの。お互いの幸せを。
 洋貴は、あなたが幸せになる方法。あなたは、洋貴が幸せになる方法」

被害者側の響子からこんな言葉を貰えて、双葉は救われる思いだったでしょう。
靴と靴下を買ってあげたい、ご飯とかも作ってあげたいと話す双葉に、
感謝の言葉を返せるほどになった響子も凄いですわ。
でも全くの他人と会話をするよりも、少しでも何か分かり合える相手だと言うことも、
加害者側である双葉であっても、響子も救われてるのかもしれないですね。
世話になっていた日垣家では生きた心地で過ごせて居なかったのは確かで。。。

何が幸せなのか、何も見つけられずにただ現実逃避しながら生きて来た15年。
無言電話や嫌がらせのチラシを配り続けることが生きる支えだった響子が、
双葉にこんな言葉をかけてあげられるほど自分を取り戻し、
恨むだけでは前へ進めないこともしっかり受け止められたようでした。

「(洋貴にして欲しいこと)しまっておいて。洋貴のこと、信じてあげて」
「はい」


ドラマの前に見た『きたなトラン』での大竹しのぶさん、可愛かったですわ~♪
何だか一層磨きがかかってキレイになられたような…恋してますか?^^
この素の彼女とドラマで演じてる彼女が結びつかないほどギャップが凄い。
54歳にして可愛らしいと思えるような女性って憧れますね。
さんまさんとの7月合同誕生日会も恒例のようで、それなりに仲良しさんらしい(笑)


雪恵から文哉の居場所を聞き、耕平と千葉へ向かう軽トラの中。
ダッシュボードを開けて目に入ったのは、あの時の包丁…
耕平がトイレに行った隙に、新聞紙に包まれたそれを懐に隠し入れた洋貴。
瞬時にあの時の気持ちが蘇る?。。。


今回の健二を見せられると、これはやはり精神異常によるものだったんでしょうか。
どうやら亜季を殴り殺したことは本当のようですし。
悠里のところへ金槌を持って行ったのは、紗歩から守るためとかじゃない?
ってどこまでも健二に肩入れする私は困惑中。
握り締めて放せない金槌を必死で振り落とす健二が、哀れで可哀想で仕方ない。
治ってないのか反省してないのか、トラウマは何なのか…
この人格形成に両親が大きく関わってるとしたら、それが罪なことですわ。。。


BGMのピアノ曲『雨だれ』の使い方は上手いですね~♪
別のシーンへの流れも見事な繋がりで魅せてくれます。
そしてエンディングのタイミングもグー♪


予告では、娘を返してくれと駿輔に迫る五郎に、真岐は帰らぬ人に?
罪を償った人間の面倒を見て来た五郎もとうとう被害者家族に?
こうなって来ると綺麗事では済まされないでしょうし、
もうどうなってしまうのか全く読めません。
心の奥に秘めた健二の思いが知りたくて見て来たんですけど…
もう救いようがないんでしょか。

「生まれて来なければ良かったのに」
あの時、亜季もそう言ったんですよね。
そして今回は真岐から言われスイッチが入ってしまった?
それを「キレた」とは言いたくないんですよね~。
健二は母親のことは慕ってるようですし、誰かに言われたことがあるとすると…
子供の頃に何があったんですかね。

とにかく、洋貴が加害者にならないことを祈る(-人-)


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今回の記事を投稿寸前に、その上から別ページを開いて被せてしまい、
記事が消えてしまって超ショック~!
『ホタルノヒカリ』最終回記事が消えてしまったあの日…頭真っ白状態が蘇る。
あの時はいきなりPCが壊れてしまったんですけどね、
投稿してから壊れてよ~!ってしばらく立ち直れなかったですもん。

こう言う時に限って下書きをメモ帳にも保存してない。
しかも気が動転してプレビュー記事も×を押して消しちゃうって(T_T)
もう何をやってんだか自分!バカバカバカって。
もう今回はすっとぼけて飛ばしちゃおうかなと諦めかけたり…

やっぱりしばらく立ち直れず、嫌~な汗が出続けるもんですね~。
どうやっても戻せないどこにも残ってない、あの長文記事は悔やまれますけど、
早く諦めて気持ちを切り替えないと記憶にも頼れなくなってしまうし、
早々に書き始めました。
ちょいちょい仕事もしながら頑張った自分を褒めてあげたいわ。
ってどっちが本業だ(笑)

何だかこれって、被害者家族に対して書いて来た言葉とダブりますわ。
諦めたらそこで終わり。逃げずに前へ進まないと。。。
誰にも助けて貰えない時、気持ちを切り替えるのは自分自身ですもんね。
って次元は違えども。。。

そして思わず…
天竜川下り船転覆事故のライフジャケットのことまで思い出しちゃいました。
何も起こらないことが続くと、つい過信したり油断したりするもんです。

しばらくは気をつけることでしょう。しばらくは…
こうして繰り返して生きて行くのね。。。
にんげんだもの。ハァ

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2011年08月12日

『それでも、生きてゆく』 第6話

もう何~?
こんなに憎たらしくて腹の立つ役どころを見るのは久しぶり。
それだけ紗歩を演じる安藤サクラちゃんが見事だってことなんでしょうね。
それとも、私が文哉に肩入れしすぎのせい?

『ブザー・ビート』での相武紗季ちゃんもそうでもなく(再放送中で思い出す)、
『流れ星』での”もずく頭”吾郎ちゃんでもそこまで悪と思えず、
『冬のサクラ』高嶋弟くんには、もっとホラーを望んだほどだし…

ここ最近のドラマで、憎たらしいと思えた人物は思い当たらないですねぇ。
『赤い運命』での島崎こと三國連太郎さんを、子供心に憎んだあの日…
ってどんだけ昔だ!でも素直にドラマ見てたのね~('▽'*)。。oO
最近、何かと「昭和」を思い返すことが多くって(笑)


しかし何の目的で草間ファームへ来たんですかね、紗歩って人は。
文哉を脅してお金でもせしめようとしてたんですかねぇ。
その計画がダメになると、通帳を探し出すもコンビニATMで引き出しに失敗。
こんな行動も、紗歩がコンビニ店員に捕まったのを見て
自分だけ逃げ出すような彼氏のため?可哀想な女。。。

「夜のところに置いて行くから」
なんて文哉の言葉は怖くも何ともなかったのね。

紗歩が、文哉の免許証で確認していた生年月日。
『昭和57年9月18日生』から4ケタを選択するのは難しいと思ったけど…
もしかしてキャッシュカードの暗証番号は、双葉の生年月日だったりして?
しかし『雨宮健二』と言う免許証での偽名も、少年法で守られるものなんですかね?


草間五郎から問い詰められても開き直る紗歩がまた嫌な女で。
でも真実を知った真岐も、急に態度を変えて見せたのは仕方ないのかどうか…

「謝れ。健二に謝れ。何だその態度は!もう一度警察に行くか?」
「社長、もういいです」

許すと言う健二に、「人がいいんだから」と言った真岐の言葉に…
「人がいい?この人の金取って何が悪いのかなぁ?」
「ほら。 もう全然反省してないじゃない」
「人殺しの金取って何が悪いのかなぁ!」
「えっ?」
「あんただけだよ知らないの。この人さ、本当の名前三崎文哉って言うの。
 中学ん時7歳の女の子殺してんの!
 女児殺害事件犯人の少年Aなんです」  健二を指す紗歩

「。。。悠里、こっちおいで」  
「嫌だ!健ちゃんが いいの!」
大好きな健二に抱っこされてる悠里を引き離そうとする真岐。
「こっちおいで!」
「嫌だ~。健ちゃんがいいの!」
「ハハッ。ハハハ!」    紗歩のこの態度に…腹立つわ~

文哉を演じる風間くんの表情が怖くて、キレたら何かやらかしそうでドキドキ。
やっぱり妹への思いが普通じゃないように見えますね。
優しく接してるように見えて、反論した妹への態度は狂気だったり。
双葉がもう、りんご飴があんまり好きじゃなくなったと知った時も、
何を思ってたでしょうねぇ。
もうあの頃とは違うんだと理解したんでしょうか。。。

五郎が言った『親の幸せ』にも共感して見てました。
「親を幸せにすることなんて簡単だよ。。。親より長生きすることだよ」

親よりも先に逝かれる悲しみや苦しみは、それより他にはないでしょうね。
親には申し訳ないけど、子供に先に逝って欲しくないのは当然。
響子の痛みは15年経っても変わらない。
それは嫁の由佳にも理解し難いことなのかもしれません。。。


深見家を訪ねて来た三崎夫婦に、動揺しながらも冷静に振る舞う響子。
今回も大竹しのぶさんの演技には見入ってしまいました。

被害者側と加害者側がご近所で、つき合いもあったのは辛いところ。
あの時のあの事が…
お互いにもう取り戻すことが出来ない辛い人生を送る始まりになってしまった。
事件を起こしたのは息子でも、頭を下げる親を責めることもやり切れない。
自分も親の立場であるだけに…
その親を殴ったところで気が晴れる訳でもなく。

「あっちはあっちで、色々あるんだなぁって」。。。

同情とも違う親目線(思い)が響子にはあったんでしょうね。
無言電話をし続けた響子であっても、今ならそれが少しは理解できる。
冷静に受け止めよう立ち向かおうとしてるのが、
三崎夫婦をお客様として迎えようとしていた様子から伺えます。
それでも相手が口を切るのを避けるかのように喋り続ける響子。。。
爆発しそうなその思いを抑える響子に、涙でした(・・、)

「深見さん、私たちは」
「あっ、あのう私もう深見じゃないんですよ。
 主人とは離婚したんです。スナックが原因じゃないんですけど。 ハハハ」
「あれから15年経ちますが」
「あれから。。。」
「息子が、事件を起こしてから」
「事件。。。」
「娘さんの、命を、奪いました。
 私たちは、息子がしたことを忘れてはいません。
 もちろん許していただけるとは思ってません」
「最初はね、最初は、亀が風邪引いたんです。。。ねっ?」  洋貴を見る響子
「うん」

「知ってました?亀って風邪引くんです。くしゃみしたり、肺炎になるんです。
 亜季が死んでね、私も誰も世話しなくなったから、亀が風邪引いちゃったんです。
 ねっ?」
「川に放しに行った」

「亀そっと放したら、川の水が冷たくて、思い出しました。娘の手が冷たかったこと。
 手握ろうとしたら、冷たかったんです。冷たくて、冷たくて」
「申し訳ありません!」 
「申し訳ありません」  駿輔に続き頭を下げるしかできない隆美
「私が父親として責任を果たせなかったばかりに」
「だから!そうじゃなくてー!」  叫びながら右手を振り上げた響子

「スイカ切りましょうか」。。。台所へ下がる響子。

「スイカ、食べてって下さい。食べたら帰って下さい。
 今日は、たぶんこれが、精一杯なんで」  三崎夫婦にそう話す洋貴


「何で叩かなかったの?」
「叩いた方が良かったかなぁ」
「さぁ」

自分の気持ちを抑えることができるって、
相手のことも考えることができるからですよね。
どうすることが救われることなのか、少しでも楽になれるのか…
逃げてばかりいては前には進めない、答えも見つからないままってことで、
響子も模索してますね。。。


洋貴と同じ立場の被害者家族・藤村五月(倉科カナ)。
「私おんなじ境遇だから、深見さんの悲しみが分かります。半分に分け合えます。
 遠山さんは、あの人は深見さんの悲しみを2倍にする人です。
 ごめんなさい。じゃぁあの、現地に9時集合で」

洋貴のことが好きだからこそ、同じ立場だけじゃない感情で、
医療少年院で看護師だった東雪恵(酒井若菜)を探し出してくれたんですしね。
また同じ立場から加害者家族を見る目も違いますしね。
双葉と洋貴が仲良くしてたら面白い訳がない。

倉科カナちゃんに酒井若菜ちゃんと来れば『Mother』での姉妹が過り、
脚本家の坂元さんもお気に入りなんですかね。
カナちゃんって…ナイスバディですね♪気づきませんでした^^;


カラオケボックスでの洋貴と双葉の会話は可笑しかったです。
石川さゆりの『ウイスキーがお好きでしょ』と、
坂本冬美の『また君に恋してる』を歌ってたと言う双葉に、
「お酒の歌ばっかりじゃないっすか」って、ホントだぁ(笑)
でもこれも悲しいかな、歌番組とかも見てなかったのかもしれないですね。

双葉が持っていた折り紙と、看護師・東雪恵の画像に写ってた折り紙から、
双葉が兄の文哉と会ってたことを察した洋貴。
居場所を知らない双葉でも、兄を庇ってると思われちゃいますよね。
そして、ちょっとでも五月の言葉が脳裏をかすめた…かもしれないですし。

「分かりました。自分で捜します。すいませんでした」
「何がですか?」
「もともと、立場違うし。僕とあなた。そういう関係じゃないし。僕とあなたは」
「あのう。。。ちょっと、いやあのぉ」  洋貴を引き留める双葉
「。。。僕は。。。お疲れっす」   

僕は…
何を言おうとした?被害者家族なんだってことを再認識した瞬間かも。。。



母親が生まれた、瀬戸内海の因島へ行って二人で暮らそうと考える文哉。
待ち合わせた文哉に、洋貴と会って欲しいと頼む双葉。

「何で?何で双葉が洋貴のこと?」  顔色が変わる文哉
「一緒なの。私と深見さん、一緒なんだよ。
 この15年間、立場は全然違うけど、似たような思いで生きて来たの。
 なのにさ、私だけお兄ちゃんに会ってずるいじゃん。
 深見さんもお兄ちゃんに会いたいのにずるいじゃん。
 だから、深見さんにお兄ちゃんが反省したとこ見せてあげて」
「反省って?」
「深見亜季ちゃんのこと」
「何でお兄ちゃんが反省するんだ?
 何でそんなこと言うんだよ。たった2人の兄弟なのに」
「お兄ちゃんが亜季ちゃんを殺したでしょ」
「亜季ちゃんは天国に行ったんだ。生まれて来ない方が良かったから」
「お兄ちゃん! お兄ちゃん。亜季ちゃんは生きたかったんだよ。
 生まれて来ない方が良かった訳ないじゃない!
 お兄ちゃん! もう!…」

『フランダースの犬』のことを話してた亜季を思い出します。
文哉と亜季にどんな会話があったんでしょうねぇ。
殺したんじゃなく、助けてあげたつもりの文哉?
これを精神異常としないなら、どんな理由があるって言うんでしょ?


洋貴から、三崎文哉の名前を聞いて逃げ出した東雪恵。
何を知ってる?なぜ逃げる?

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2011年08月05日

『それでも、生きてゆく』 第5話

こんなに泣けるなんて自分でもビックリの回でした。

強がって生きて来た双葉の心が折れそうなのを慰める洋貴。
お互いがその手に触れようとしながらも、それが出来ない、許されない二人。
切なくてウルウルでした。

でもそれよりも、終盤での響子にはヤラレましたわぁ。
大竹しのぶさんの長台詞のひと言ひと言の重みに、
何故だか分からない涙が溢れて来ました。
人として、母として理解できた上に、
涙を誘う見事な演出と演技、そして音楽の使い方に涙。。。
瑛太くんの涙にも貰い泣き(/_;)



「もう勘弁してよ。明日だって朝早いんだから」
「明日が来ると思ってるんですか?どうして明日が来るって分かるんですか」
「あんたやっぱり人殺しだ」
「僕の名前は?僕の名前を言ってみてください」
「雨宮。。。健二」  振るえる声で答える紗歩(安藤サクラ)
「そうです。忘れないでください。もし忘れたら、夜のところに置いて行くから」

『雨だれ』の力強い旋律が闇の中の恐怖にも合って、
文哉(健二)のセリフと共にゾクゾクしましたわぁ。

殺人を犯した人間に向かって、その過去を知ってる素振りをして見せたり、
夜中に二人きりで出かけたり、挙げ句に「人殺しだ」って…言う?
紗歩ってただのおバカに見せてます?
近づいた目的は何なんでしょうね。
文哉を殺人鬼に見せかけるためだけの小道具とか?

8年前から行方不明のままの看護師とは、当時つき合ってたと言う噂も。
本当の文哉を知る人物かもしれない東雪恵と言う女性。
予告では洋貴が見つけたようでしたけど、どうして雲隠れする必要が?

そして文哉が描いたあの絵にも、何か別の意味があるんだと思いたい。。。


駿輔と双葉の会話から、母親が実母でないことを知って、双葉と接する洋貴。
「そのうち、上手く行きますよ。…色々あると思うけど。
 そのうち、上手く行きますよ」
「あれ。。。
 母の話とかの、聞いてました?
 あぁ、何か今日は優しいなと思ってたら、そうか。
 。。。何かラーメン久しぶりに食べるから」  涙を堪えながら食べる双葉
「いつも、これぐらいっすよ」
「いつもこれぐらいだったらいいな」
「じゃぁいつも、これぐらいの感じに しますよ」
「。。。あのぅ、もう1回だけ言ってもらってもいいですか。
 ラーメン食べながらでいいんで。今の、もう1回だけお願いします」

箸を置き、思わず双葉の手を握り締めようとし…
手に触れる前にその気持ちを抑えた洋貴。
「。。。上手く行きますよ。遠山さん。。。頑張ってるから」
「恐縮っす」 涙で頷く双葉(・・、)

カラオケ行かない?って言ってみたい。。。
そんな当たり前に言えるようなことを言えるように変わりたいと言った洋貴と、
スプーン曲げが出来るようになりたいと、現実的じゃないことを笑顔で言う双葉。
被害者と加害者ではなく、その家族だと言うだけで、
人とは違った人生を歩むことになってしまった二人。
当たり前のオシャレも会話もカラオケもスプーン曲げも…
そんな普通のことが出来ずに生きて来た、まだまだ若い二人が不憫に思え。

切なくて、もどかしくて、ギュッとしたいさせてあげたい。。。


「変な服ですか?」。。。洋貴もそう思ったはず。
おばあちゃんが着るような地味な服を着てた双葉。どうして?
家に帰れずおばあちゃんの居る施設へ顔を出した時に思ったんですけど、
まさか借りたんですか?


母親のことを心配し、幸せになって欲しいと願う気持ちは同じでも、
”幸せ”の考え方が違う兄弟。

「言いたいことがあるなら言った方がいいと思うし。
 もし殴りたいなら殴った方がいいと思うし。
 会って話せば何かきっかけになるかもしんないし」
三崎駿輔が会いたがってたことを、母の響子に告げる洋貴。

「母さんは幸せなんだよ。
 俺も嫁さんも居て孫も居て、みんなここで幸せに暮らしてんだよ。
 俺が作ったんだ。俺が作ったんだよ。壊さないでくれるかな」
今更兄貴面して横から口出すなと言わんばかりの耕平。


響子が居なくなり、心配する日垣家。
耕平は、母を動揺させることをわざわざ言いに来たと、洋貴を責めます。
そこへ姿を見せた響子。

「みんなどんだけ心配したと思ってんの!
 もう少しで捜索願出すとこだったんだよ!どこ行ってたの!」
「亜季のところよ。
 亜季が死んだところに行って来ました。亜季が殺されたところに行ってきました。
 15年ぶりに、家に帰りました。私たち、家族が、暮らしてた、家です。
 12時半になるのを待って、出発しました。
 あの日の亜季と、同じ時間に、同じ道、行くことにしました。
 小学校の、チャイムの音が、聞こえて来ました。
 亜季の友達は、みんなどうしてるのかなぁ。
 もう亜季のこと忘れちゃったかなぁ。怖い思い出なのかなぁ。
 そんなこと思いながら、橋渡ると、角にクリーニング屋さんがあって、
 道が2つに分かれてます。
 あの日亜季が行こうとしてた公園はそのどっちからでも行けて。
 もともと亜季はお地蔵さんのある道を通ってたんですけど、
 あの日は郵便ポストの道を、行きました。
 お地蔵さんの道は車が多いから、郵便ポストの道を通りなさいって私が、
 私が教えたからです。
 亜季はその道の途中で、金槌を持った少年に会いました。
 大きなモクレンの木が立っていて、ヒグラシが鳴いてました。
 そこに、私の何か、何か。。。何か人生の、大きな、落とし穴が見えました。
 あれから、15年経って、今の私は、人から見たら、
 随分と落ち着いてるように見えるかもしれません。でも、ホントは違うんです。
 私、みんな、私と同じ目に遭えばいいのにと思って、ずっと生きて来ました。

 優しくされると、あなたに何が分かるの?って思いました。 (誠次と目が合い)
 子供連れた母親見ると、疎ましく思いました。 (嫁の由佳はソワソワ)
 前向きに生きようって言われると、死にたくなりました。 (耕平はガックシ)
 ごめんなさい。私はず~っと、そういう人間です。
 あ~駄目だ駄目だ。人愛そう、前向きになろう。
 そう思った5分後に、みんな死ねばいいのにと思ってました。ごめんなさい。
 母親から子供取ったら、母親じゃなくなるんじゃなくて、
 人じゃなくなるのかもしれません。
 森の中歩きながら、今日私はこのまま死ぬんだろうって、
 人ごとみたいに思ってました。
 森の向こうで、地面が、青く光ってるのが見えて、あぁあれかぁ。
 あれかぁあそこで、あそこで亜季はって思ったら、私走り出してました。
 あ~ごめんね亜季。ごめんね亜季。ずっと来なくてごめんね。 (涙で語る響子)
 待ってたね。ず~っとたくさん待ってたね~って。。。(/_;)
 そこで、亜季の夢見たら、消えて行こうって思いました。
 でも 夢に出て来たのは、あの少年でした。
 私、亜季が何したの?亜季がね、亜季がどんな悪いことしたの?って
 聞いたけど、少年は何も答えてくれなくて、ただ私を見返してました。
 その時気づきました。あぁこの子、この子と私、同じ人間だって。
 人やめてしまった人だって。
 あぁ、目覚まさなくちゃって思いました。
 このまま死んだら、亜季が悲しむ。亜季に嫌われる。
 そう思えたら、初めて、生きようかなぁって思いました。
 亜季の分まで、生きようかなって。

 目覚ますと、湖の水で、何度も何度も、顔洗いました。
 昔、亜季が、殺された時、色んな人が色んなこと、言いました。
 時代のこととか、教育のこととか、何か、少年の心の闇だとか、
 少年法だとか、理由を解明すべきだとか言って、色んなことを言いました。
 何を言っても今更時間は戻らないって言いました。
 私、何言ってるか分かりませんでした。
 分からないから、何だかよく分からないから、
 私が、私が、放っといたから亜季は、亜季は死んだんだって思うようにしました。
 私が道変えたから私がスカート穿かせたから亜季は死んだんだって。(T_T)
 そうやって、少年のことは考えずに来ました。
 だけど。。。だけど。。。
 そうじゃないの。そうじゃないの。私は誰かじゃないから。
 私は、私は新聞の記者の人じゃないから、私は、偉い大学の先生じゃないから、
 私は、ただの母親だから、理由なんかどうでもいいの。
 私は、私はただのお母さんだから、私が言いたいことは一つしかないの。
 私が言いたいことはず~っと、一つしかないの、ないの。(T_T)
 あ、亜季を返してって。。。亜季を返してって。。。亜季を返せって。
 私が、言いたいことは、一つしかなかったの。。。
 私、あの少年に会いに行きます。
 会って、亜季返してもらいます」

「返してもらうってさ」

「耕平。今までありがとう。
 お母さんのことず~っと、心配してくれてホント、ありがとう。

 お世話になりました。今日まで。
 今日まで良くして下さったこと、ホントに何てお礼を言っていいか」

「響子さん待って。ここを出てくんですか?」

「これ以上、ご迷惑を 掛けてしまいます」

「迷惑って。あなた何をしようとしてんです?」

「由佳さん。ホントに、ありがとう。
 涼太君、元気に育ててあげて」

「お母さん」
「ねぇ、何?ねぇ、何言ってんの?意味分かんないよ!」

「ホントに、ホントにありがとうございました。
 洋貴、行こっか」  涙を流し黙って聞いていた洋貴

「お世話になりました。。。僕が母と暮らします」 

頭を下げる洋貴に何も返せないで見つめる耕平。。。

日垣家の人々も大変でしたね。
良かれを思ってしてることが、本人には重荷や苦痛になってるってことあります。
それでもそのことに感謝しながら、前を向き始めることが出来た響子。
これは母より先に踏み出し、母の背中を押した洋貴のお陰ですね。
双葉との出会いは大きかったでしょう。

BGMもバッチリ合ってます。
そして頭を下げた洋貴の決意の顔を見せながらのエンディング曲もグーです!
ちょっとトラウマだった小田和正さんの歌声が心地良く感じてます♪
ドラマと曲って本当に大切。
そして、セリフだけじゃない。その役者の見せ方なんだなって。。。
大竹さんの演技に涙腺崩壊~。・゚・(*ノД`*)・゚・。


響子と洋貴のところに現れた隆美。
逃げることをやめたんですかねぇ。それとも。。。

そして双葉の前に姿を現した文哉。
「お兄ちゃん?」
「うん。双葉」
「お兄ちゃん!」
「双葉、お兄ちゃんと一緒に行こうか」

今でも妹だけは守ろうと思ってるんですかねぇ。
15年前、三崎家に何があったのか…
早く知りたいよ~(ノ゚ο゚)ノ

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2011年07月29日

『それでも、生きてゆく』 第4話

文哉が本当に亜季を殺したのか、だとしたらどうしてそんな行動に出たのか。
親友の妹を、殴り殺すことができるとは思えず。

そんな文哉の心の中が見えないまま今回感じられたのは…
文哉の犯罪歴をほのめかした、臼井紗歩(安藤サクラ)への殺意。
軽トラの荷台のシャベルは偶然じゃないですよね?

この【シャベル】って、『ケンミンショー』を見て驚いたんですけど、
関東では【スコップ】って呼ぶらしいですね。
関西や東海では、シャベルです。
スコップは園芸に使う小さい方に決まってる。キッパリ(笑)


そして、文哉を担当していた看護師が行方不明になってるのも嫌な予感。。。

風間俊介くん、セリフが少ない中で魅せてくれますね~。
何かを奥に秘めた、感情を抑えた表情から狂気な顔までゾゾッとする。
そんな中、真岐(佐藤江梨子)へのさり気ない優しさも垣間見れたり。

どうしても『金八先生』での兼末健次郎役を思い出してしまうんです。
それゆえに、実はすごく良い子なんだって思えて仕方ない。
何か理由があるに違いないんでしょうけど、
それをどう見せて納得させて貰えるのか、最終回まで期待してます。

誰かを守るため…身代わりであって欲しいとも思いながら、
今回は紗歩や看護師を絡めて来ちゃったせいで、
文哉が守りたいものは何なのか、益々興味をそそられました。
自分を守るためとは思えなくて~。


そして加害者家族の遠山家では。。。

自分の娘を守るためか、長年の呪縛から解き放たれたかったのか、
我慢できず爆発してしまった母・隆美(風吹ジュン)。

文哉を探すと言い出した駿輔(時任三郎)に、もうどうにも止まらない隆美。

「この家に人殺しは入れません。
 7歳の子供を、女の子を 殺したの。
 まともな人間じゃないの。何をするか分からないの。…家族なんかじゃない」

何てことを言うんだろうと思いましたね。
でも文哉が実の子じゃなかったとは驚き。

「あのお兄ちゃんはね。。。母さんの子供じゃないの。
 あの子はね、母さんが産んだ子供じゃないの」

いくら逃げ出したくても、子供たちの前でそれを言ってしまったら…
でもここで文哉を迎え入れることは許せない。
15年間守って来た今の家族を壊されることが耐え難い隆美。

「私はどっち?」
と訊きながらも、それを察して動揺する双葉。
双葉も隆美の子じゃないの?

感受性が強く、相手の気持ちを読んで自分を抑えるタイプ。
この子はこうして大人に遠慮しながら生きて来たんだなぁって、不憫に思えた。


父の駿輔も昔はエリートタイプだったんですね。
喫茶店で洋貴と話す駿輔を見かけた女性が、
「人殺し!」とか「よく生きていられるわ。お宅、昔から偉そうだったもんね」
なんて言うほど、遠山家には何があったのか、どんな家庭だったのか…
どちらもご近所さん同士で、普通はあそこまで言えないですもんね。
もしや房江さん(梅沢昌代)、個人的に恨みでも?


文哉は父親に対して何か抱いてそうですね。
事件の真相はその辺にありそうな気がして来ました。。。


洋貴と響子親子の距離が縮まったのは救いです。
大竹さんの表情、上手いですね~。
『男女7人夏物語』を思い出すと、あの体当たり演技には逆に引いてた憶えが…
もう25年前なんですねぇ。
母親役を魅せる女優さんになったんですね~。
今の大竹さんの演技が好きですわぁ。
って言うか、多くの俳優さんにそう感じるのはやっぱり年輪なんですかねぇ。

そうそう、15年ぐらい前に時任三郎さんを見かけて握手を求めたことあって、
快く応じてくれた彼の手は厚くて温かかった。。。
トイレから出て来たところを突然に、ありがとう(笑)
で、その頃は何とも思ってなかったんですけどねヾ(゚∇゚*)オイ
その後の活躍がいいじゃないですかぁ。。。『海猿』なんてステキ♪


しかし今朝の『おひさま』でも、
育子(満島ひかり)と茂樹(永山絢斗)がイイ感じで、
瑛太くんともイイ感じだったりすると、
兄弟を手玉に取る小悪魔に見えるじゃないの。。。ひかりちゃん♪

田中圭くんは、春樹兄さんの方が断然イケてるし。

「骨壷みたいな顔」って言われるよりマシか(笑)
柄本親子も頑張ってます!

  第5話へ


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2011年07月23日

『それでも、生きてゆく』 第3話

あの無言電話は、母の響子だったんですね~。
興信所に調べさせ、嫌がらせのビラも電話も頼んでたとは。
それで双葉の顔は知らなかったのね。
それどころか意気投合しちゃう二人はボウリングまでする仲に。
あんな事件さえなかったら…
普通に息子の彼女として迎え入れることも当たり前の日常があったはず。。。

しかし草間ファームにやって来た、臼井紗歩(安藤サクラ)って人間もどうなの?
健二(=文哉)の過去を知ってると挑発するあの笑みを浮かべた態度。
彼女の過去も気になるものの、誰なの?と調べてみると…

奥田瑛二・安藤和津ご夫妻の次女・サクラさん(25)だったとは!
個性派女優と呼ばれてるだけのことはありそうな展開に期待しますか。


生きていれば同じ年頃に成長していただろと想像しながら、
双葉には心を許し亜季の話をする響子。
別れ際、バス亭で言いかけたひと言に双葉は。。。

「怖かったの。。。怖くて警察にも訊けなかったの」
「何をですか?」


あの日、亜季に短いスカートを穿かせてしまったことを後悔していた響子を察し、
本当のことを教えてあげた方がいいと、洋貴に話す双葉。

「兄は男で、亜季ちゃんは女で。
 もしも、もしかしたら殺される前にそういう。
 そういう酷いことされてたんだとしたらって。
 お母さん、それ思ったら怖くて怖くて。
 お父さんじゃなくて、お兄ちゃんじゃなくて、お母さんだから!
 どうしても娘のことだから。最後に娘がそんな風にって…」
「妹、7歳だったんで」
「そういう人居て、そういう事件あるから」

もう兄を庇うより、加害者家族としての申し訳ない気持ちとは違う、
双葉の本当の優しさが伝わって来る感じ。


供述調書の保管期限は5年。
それでも検視調書を手に入れることが出来た洋貴と双葉。

そのためにもう一日東京に残らなければならず、
仕方なくネットカフェのカップルシートで一夜を過ごした二人でしたが、
少しずつ縮まって行く距離感がいい感じ。
なんやかんや、いつも一緒ですよね。


嫌がる響子に読んで聞かせる洋貴。

「検視所見。
 前頭部に1ヶ所、後頭部に5ヶ所の陥没を伴う挫創あり。
 ハンマーなどの鈍体による打撃を」
「ねぇ、どいて!」
「打撃を被ったものと推測される。左右膝前面に表皮、表皮剥脱あり…
 溺水の所見を認めないことから死後遺体を湖に遺棄されたものと思量される。
 また検察官からの要請による姦淫(かんいん)の有無に関して」

表情が変わる響子。

「着衣の乱れや損傷は認められず、創傷は頭部及び膝にのみ認められる。
 下半身においての創傷が認められないことから姦淫は否定される。。。

 母さんが心配してたようなことはされてない。
 亜季は即死だった。母さんのせいじゃない。母さんのせいじゃないんだよ。
 母さん?」
「。。。お母さんのために調べてくれたの?」
「うん」
「ありがとう。。。。ありがとう洋貴」
「ごめん。俺が、俺が亜季を置いてったから。
 亜季は死んで。亜季は死んで。。。ごめんなさい。ごめん」
「ごめんなさい。洋貴。 洋貴のせいじゃないよ。
 お母さん、洋貴のせいだなんて思ってないよ」 (・・、)

そう思ってなくても息子に辛く当ってしまってたのは事実で、
この言葉を15年前に言ってあげてたら。。。

被害者家族でありながら、それぞれが自分を責めて来た深見家。
そして世間からは母親としての責任を咎められた響子も、
その罪を背負って生きて来たんですからね~。

笑顔を見せてからの、亜季との思い出を回想した後の苦しみに歪んで行く顔…
大竹さん、見事ですねぇ。。。涙を誘います(・・、)

綾瀬はるかちゃんにも感じるんですけど、
普段が天然タイプの女優さんは特に、このギャップには驚かされますね。
演技派女優、魅せてくれますわぁ。

〈お母さんのせいじゃないでしょ。お兄ちゃんのせいじゃないでしょ。
 お父さんのせいじゃないでしょ。。。じゃぁ何で亜季は殺されたの?〉

娘の声に答えられず泣く母。
答えなんて見つからない。。。
悔やんでも悔やんでも、恨んでも恨んでも、もうあの頃には戻れない。
この気持ちをどこへどうぶつけたらいいものか…
元の状態に戻るのは無理でも、心の整理をするのも難しいことですねぇ。
やっぱり家族の支えしかないのかもしれない。


双葉のお陰だと、電話でお礼を言う洋貴でしたけど、
亜季が何もされてなかったから良かったようなもので、
検視調書をドキドキしながら聞いてましたよ~。

ホント、被害者家族には犯人のことも何も伝えられないですしね、
マスコミに好き勝手扱われる理不尽な立場は、『アイシテル』を思い出す。。。


興信所に、無言電話や中傷ビラを断る電話をした響子。
その代わりに調べてもらったのは…

少し前へ進むことが出来た響子ですが、
タクシーから降りた先は遠山家が身を寄せる場所。
そして響子の姿を目にした文哉の父・駿輔(時任三郎)は、
それが誰なのか感じ取ったでしょうね。
もしくは、15年前に見たその顔を思い出したのか。。。


二つの家族に明るい未来が待ってるんでしょうかねぇ。
まだ3話だと思うと、先が重いのですよ。

でもこんなシリアスなドラマの中にも、
毎回、フッと笑える「素」に戻るような瞬間を入れて来るんですよね~。

前回の、サッカーは意外と無知な双葉とか…
「遠藤選手分ります?」
「茶髪の人ですか?」
「あ、それ本田選手です」 (ノ*´▽)ノアハハハハ

そして今回は双葉のナイス突っ込みとか…
「1時間1万円とか言ってたじゃないですか。
 30分5千円とかになんないんすかね」
「カラオケじゃないから」 ヾ(゚∇゚*)オイオイ

しかし『クチュクチュ舞子』 って…
スゴイわ(笑)

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2011年07月15日

『それでも、生きてゆく』 第2話

加害者の家庭に無言電話してくる輩は何なんですかね。
出て行けって貼り紙をしたりして追い出そうとするのが、
犯人に対してならまだしも、その家族への嫌がらせって、
そんなのは正義の味方じゃないですよね。
自分には悲劇が訪れないと確信してるお気楽な人なんでしょうか。
でもそういう人が居ますからね。。。

「うちの息子は絶対にそんな風にならない」って、
自信満々に言った母親を実際に見たことありますけど、
可愛い息子は現在ニート君。。。
あ~、親の顔が見てみたい。きっと、あんなことを言った記憶もないでしょうけど。
他人のことを言っちゃいけないなって、教訓。


あの事件以来、兄からの連絡はなく居場所も知らないと、洋貴に話す双葉。

「何で今まで探さなかったんですか!
 あんな人殺し、放っとくのは無責任って言うか、
 あいつはまた人を殺すかもしれないのに!…」
「それは、考えすぎじゃ」
「行方不明になってる子供とか大勢いるでしょう。そう言うのって」
「そんな訳ないじゃないですか!。。。いや、すいません」

妹に罪はなくても、思わずぶつけたくなる洋貴の気持ちと、
兄を庇いたくてもそれはダメなんだと気づき留める双葉に、
この二人が出会ってしまったことが悲劇だと思ったり、
今後のイバラの道を見守りたいと思ったり…

「もういいっすよ。どっちみちあなた、僕の敵ですから」

”敵意”から”好意”に変わらせるのものが何なのか、見せて欲しい。


双葉は父・駿輔(時任三郎)に訊きます。
最後にあちら(被害者)の家族に会ったのはいつかと。
「会ったのか?」
「会ってない。会う訳ない。でもここそんな遠い訳じゃないし、
 もし駅とかですれ違ったら」
「知らないふりをしてすぐ通り過ぎるんだ」
「ちゃんと話せば分かって貰えないかなぁ?15年も経つんだし。
 昔と違って謝罪とかも受け入れてくれる」
「双葉。。。ごめんな。それを望んじゃダメだ。
 加害者家族の言葉は何も伝わらない」
「うん」

「もしさ、もし、お兄ちゃん帰って来たらどうする?」
「。。。」
「てか部屋ないか。ウソウソ、冗談」


深見家の次男・耕平(田中圭)が、日垣由佳(村川絵梨)と結婚し、
婿養子に入ったことはいいとして、
そこに母親の響子(大竹しのぶ)も一緒に世話になってるって凄いですね。
義父・誠次(段田安則)の人の良さが伝わっては来ましたが。。。

未だに長男・洋貴のことを受け入れられない母親の態度に、洋貴も可哀想。
響子も自分を責めて生きて来たんでしょうけれど。。。

それぞれの兄弟・姉妹を比べてみて思うのが、長男・長女タイプ。
耕平や灯里(福田麻由子)たちの要領の良さとは違う何かを感じさせます。

子供が親を恨み続けることは出来ても、
親が子供を恨み続ける(許せない)なんてことが出来るものなのか…
同じ産んだ子でも違うのか。。。洋貴が殺されてても同じだった?
そうとは思えない、あの日の三島家の状況も悲劇を生んだんですねぇ。
仕事へ出かけた響子、世話を頼まれた洋貴、娘を見に行かなかった達彦。。。


死ぬ前に達彦は謝ってたと話す洋貴にも、全く聞く耳を持たない響子。
「恨むんなら父さんじゃなくて、亜季を殺した三崎文哉なんじゃないの?」

三崎夫婦が中学3年の次女・灯里のことを言ってましたけど…
「お姉ちゃんみたいにしっかりしてくれるといいんだけど」
「双葉はへこたれないからなぁ」
「うん。灯里じゃあの頃の生活は耐えられなかったわねぇ。
 双葉で良かった。あの子の妹が。。。」

本当にそうなんですかね。
しっかりさんの娘に頼り切っちゃう気持ちも分からなくもないですけど、
それでも10歳の子供。背負わされたものは大きかったと思いますわぁ。


双葉に、事件当時のことを訊く洋貴。
「どう思ったんですか?…」
「いいじゃないですか。。。
 私は10歳だったんで、晩御飯の支度どうすんのかなって。
 したら電話があって、お兄ちゃん自白したって。
 したらすぐ色んな人が来て、もうここの家には住めませんって言って、
 私は小田原のおじいちゃんおばあちゃん家に預けられることになって。…
 お父さんがテレビに出てて、顔は何かモザイクって言うか。…」

淡々と、15年前の自分たち家族の状況を話す双葉。
聞いて貰いたかったのかもしれませんね。この人なら…
饒舌になる双葉を見てるとそう思える。

25歳のお年頃に加え、お兄ちゃんっ子。
兄を庇いたい気持ちも伝わって来ますけど、
洋貴に惹かれ、足が向いて行く双葉を見てると、
加害者家族と言う部分だけではない感情もあるように思えて。。。


兄から届いた手紙は、たった一行だけ。
《夏祭り、中止になってごめんな》

「ごめんなって?。。。
 あなた今でもお兄ちゃんのこと大好きなんですねぇ」
「あっ」
「7歳の子供の頭を金槌で何回も何回も殴って、
 手足掴んで物みたいに湖に放り投げて!
 冷たい湖に置き去りにしたそんな殺人鬼を」
「違います」
「何が違うんですか?」
「いや」
何が違うんですかー!!」
「冤罪かもしれないじゃないですか」
「え?」

「だってお兄ちゃんがあんなことするはず」  双葉を突き倒す洋貴
「何言ってんの?あんた何言ってんのー?!
 クリスマス楽しかったですか?
 クリスマスケーキ美味しかったですか?
 あんたたち、あの年家族でクリスマスケーキ買いに行ったでしょ。
 うちにはクリスマスなんてなかったです!
 クリスマスだけじゃない!正月も、

  ひな祭りも、七夕も誕生日もありませんでした!
 15年間ずーっとありませんでした!

 でしょうね。
 やられた方は忘れられないけど、やった方は忘れるんですよね?
 そしたらさ、そしたらあんたも同じ目に遭わせてやろうか?
 亜季と同じ目に遭わせてやろうかー!

双葉の首を絞める洋貴。

「分かんないだろー!」  咳き込む双葉に我に返り…
「いいですよ。どうぞ。
 分かってます。うちの家族全員分かってます。
 日本中から言われてましたから。
 犯人の家族は死んで謝れって。
 償って一家心中しろって言われてましたから」

妹の灯里に言われた「自分の人生選んでないね」と言う言葉は違うと話し、
「こういう人間の、こういう人生なんです」と。
自分で選んだ人生、その結果に後悔はないと言う双葉。

「ケーキは食べてません。
 ケーキ屋さんがくれたんで持って帰ったら、父にダメだって言われました。
 たぶんご覧になったのは、家族でケーキ買いに行ったとこじゃなくて、
 返しに行ったとこだと思います。
 父はちゃんとダメだって言いました」

子供に罪はないんですけどねぇ。
父親は家族で償うことを決意してたんですね。
そのしわ寄せ、苦労は長女に…


近くで起きた、行方不明女児は無事保護されたことを知った洋貴。
思わず知らせた相手は双葉。
文哉が殺したかもしれないなんて言ってしまったこともあり…
「もしもし」
「只今電話に出ることができません」 ケイタイのアナウンスに
「あのう、伝言です。行方不明だった女の子が見つかったみたいで。
 事件とかじゃなくて、離婚したお父さんと一緒に居たみたいで。
 文哉じゃなかった。です」

双葉が咄嗟に車に投げ入れたケイタイ番号のメモ、捨てないですよね。


今まで、刑務所から出所した人の面倒をみて来た草間五郎(小野武彦)が言った、
「みんなよく働いてくれた。根っから 悪い奴なんて居ねぇんだ」

残虐な事件にいつも思うんですよね。
みんな生まれた時は純真無垢で、可愛い赤ちゃん。
どこでどう道は別れて行っちゃうんでしょうね。
家庭の事情でしょうか。
三島家に問題があったとも思えないんですよね~。。。

そして、健二(風間俊介)を引き受けるのに躊躇したと話す五郎。
「今となっちゃぁお前はそんなことをしてなかったんじゃないかとさえ思ってるんだ。
 ただな、ただ、娘のこととなると俺はダメだ。 心配で。心配で。…」

出戻り娘・真岐(佐藤江梨子)が、健二に好意を寄せてることを心配する父に、
「社長、大丈夫です。 
 自分は人を思ったり、思われたりすることはもう一生ないものと思っています」

どうしてあんなことしてしまったのかなぁ。
双葉が言ってたように、まさか冤罪?
間違っても金槌で5回も6回も殴れるもんじゃないですよ。
丘の上…ではなく湖のほとりに咲く、ひなげしの花。
別の真実があるのかしら。。。


双葉は、近況を報告する兄への手紙を書いてました。
宛先不明で戻って来たその手紙を見つけた灯里は両親に見せます。
家族は皆無事で平和に過ごしてる内容を読む母・隆美(風吹ジュン)。
あの事件がなければ…
その通りの生活を送っていたであろう空想・希望の世界。


クリスマスケーキの話を聞き、少し落ち着いた様子の洋貴。
「何かよく分かんないんです。
 文哉はあの頃友達だったし。友達だった時のことしか知らないし。
 あなたが、優しいお兄ちゃんだった時のことしか知らないのと同じような感じで。
 あなたのことも、普通に恨んだり出来たらいいんだけど、
 全然そう言う、あれな風に見れないし」

そしてワールドカップの話に振る洋貴。
ゴールを決めた時、「やったー!」とならなかったと話す二人。
「そこは、そこんところは同じですね。あんま変わんないんですね。
 被害者の家族と、加害者の家族なのに。。。僕ら」
「僕ら?」
「。。。この先、あぁいうのってあるんすかね?
「あぁいうの?」
「やった~!って思って、こう、ガッツポーズしたり」

少しだけ笑顔になれた二人。
傍から見れば祭りデートのカップルにしか見えません。

すると、洋貴の目に入ったのは…
祭りの人混みに見つけた浴衣姿の母・響子が。。。


次回は、双葉と響子が急接近。笑顔まで見せてたような?
犯人の妹だと知ったらどうなる?w|;゚ロ゚|w

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2011年07月08日

『それでも、生きてゆく』 第1話

こういう事件は、被害者・加害者どちらの家族も悲劇。
最近観た『さまよう刃』を思い出してましたが、こういう作品を通して、
何とか答えを見つけ出そうとする私は、敢えて選んでしまう作品かも。
やり切れない思いを救ってくれる答えなんて、永遠に見つからないと思いながら…

被害者・加害者家族が生き辛い「世間の目」を見せられ、
『アイシテル』を思い出したり。。。

脚本は言わずと知れた『Mother』の坂元裕二さんですしね。

赤い靴、白い凧、フランダースの犬。。。
使い方も効いてました。

 【追記】 
 『ラミアの白い凧』と言う映画作品があることは知りませんでした。。。
 レバノンで暮らす15歳の少女が、国境の危険地帯に進入してしまったため、
 イスラエル側に住む、会ったこともない親戚の若者と結婚させられることになる。
 しかも、一度国境を越えれば家族の元には帰れない…

このドラマに通じるものを感じます。
しかもこの3作品から、「死」を予感させるラストが。。。(||゚Д゚)イヤー!


友人に妹を殺された兄・深見洋貴(瑛太)と、
その友人の妹・遠山(三崎)双葉(満島ひかり)が、
引き寄せ合うように繋がった運命の先には…

殺人事件の被害者兄と加害者妹の恋に発展して行くんですね。
出会ってはいけないですね~。
でも出会ってしまった。知ってしまった。
この先、苦悩しか待ってないとは思いたくない。
立場は違っても、心に抱えた痛みは同じ。
どう乗り越えて行くのか、どう見せてくれるのか期待します。


瑛太くん、思い出せない妹のことがフラッシュバックして行くセリフのないシーンも、
包丁片手にドキドキのラストシーンも…
見事に魅せてくれました。
パパになっても変わらぬ瑛太くんらしさに満足と言うか安心。
何だかまた会えて嬉しかったです。
この、木10枠では『ラスト・フレンズ』を思い出しますわぁ('▽'*)。。oO


主題歌の小田和正さんの歌声を聴いて思い出してしまうのが…
月9初リタイアした、『ファースト・キス』(2007)。
主演の井上真央ちゃんの強気な妹ぶりがどうしても受け入れられなくて~。

それが今では『おひさま』で毎日のように泣かされてるんですから、
分からんもんです(笑)

私の中ではそれ以来、小田さんの歌声がトラウマになってしまって/(-_-)\
かつては、明治生命のCMで小田さんの「言葉にできない」の歌声をバックに、
数枚の写真が流される映像を見ただけで泣いたもんですよ。
何が災いするか分かりませんわ。

ショパンの『雨だれ』は大好きなピアノ曲なんですけど、
そこで驚いたのが、ピアニストの辻井伸行さんが音楽担当してるんですね!
NHKで聴いた彼の『雨だれ』は最高でした♪
重要なシーンでこのBGMは活きてましたしねぇ。
今後も楽しみが増えましたわぁ。。。
ってことで私が感じたのは、小田さん可哀想ヾ(゚∇゚*)オイ


そしてドラマを見過ぎた者にとって、どうしても気になってしまうのが共演者たち。

『おひさま』で共演した、満島ひかりちゃんと田中圭くんは、
瑛太くんの弟(永山絢斗)の話題で盛り上がったりしなかったんだろか?
「僕は戦死しましたけど、彼は生き伸びました」とかさどやさ(笑)

そして柄本明さんを見て『流星の絆』を思い出したり。
やはりこちらも、妻(角替和枝)と息子(柄本時生)の朝ドラエピとか…
訊くわけないか(笑)


洋貴の妹を殺害した犯人・三崎文哉(風間俊介)は少年院を退院し、
雨宮健二と名前を変えて草間ファームで働きながら社会復帰を目指す。
風間俊介くんはもう28歳になってるんですね~。
『金八』での兼末健次郎役は忘れられないシリーズ、号泣しました。。。

どうして友人の妹をあんな目に遭わせてしまったのか。。。
金槌で5回も6回も殴れませんって(||゚Д゚)ヒィィィ!

15年経った今どう思い、その胸には何を秘めているのか…
草間ファームの娘とその孫娘からも慕われてるみたいですしね。
無口な健二から何が伝わって来るのか…
風間くんの演技力にも期待!


1996年8月8日。
妹の世話を頼まれたのに、友達とアダルトビデオを借りに行ってしまった…
そのせいで妹は殺されることになってしまったと自責の念に苦しんで来た洋貴。

事件後、母親の響子(大竹しのぶ)は、
夫の達彦(柄本明)が、娘・亜季(信太真紀)の写真を焼却しながら言った、
「子供はまた作ればいいじゃないか」のひと言で修復不可能な状態に。
そして離婚し、現在は次男・耕平(田中圭)の婿養子先で暮らすものの、
15年経った今でもその精神状態が戻ることはなく、
洋貴が訪ねて来ても他人のような接し方で無表情、淡々と話す響子。
父親(元夫)が亡くなったと聞いても、何の感情も見せることはなかった。。。

「もう涙なんか無くなったわ。
 あれより悲しいことなんて、この世にないもの。。。あれより」

こういう問題は、時が解決するものではないんですよね。

当時は、家族のためにどうしたら良いのかを見い出せずに居た達彦。
もう先が長くないと知った今だからこそ、
命を賭けて無念を晴らそうと復讐の鬼へと心を動かしたんですねぇ。
でも遅かった?夫婦の間には亀裂が入り、家族はすでに崩壊してしまった。。。

「お父さんさ、あの日、亜季があげてる凧を見たんだ。…
 ところが、凧が急に落っこって、胸騒ぎがして見に行こうと思ったんだけど、
 あの日は暑くて。お父さん、亜季助けられなかった。…
 去年の今頃、ガンの告知を受けた。これで亜季のとこに行けると思った。…
 人生は短かったけど、あの一日は長かった~。それももう終わり。
 ただな、お父さん一つだけやり残したことあった。
 死ぬ前にどうしても、知りたいことがあった。
 少年Aが今どこでどうしてるかだ。…
 
 反省してない。
 あの子にとってそれは、美しい思い出にしか過ぎないんだ。

 何で!何で亜季を殺した奴が生きているんだ!
 亜季はもう帰って来ないんだ!大人になれないんだ!
 なのに何であいつはたった7年で出て来るんだ!
 大人になれるんだ!
 罪を償ってない。反省もしてない!
 前科もない!自由だ!
 どこかの町で平気な顔して
 人に紛れて暮らしてるんだ!


 だけど、だけどこいつまたやる。
 あいつはまた人を殺す 」

包丁を持って東京へ行った父親を理解した洋貴。
被害者遺族の生の声に、そこに居合わせて聞いていた、
苦痛に歪む顔に涙声を堪える遠山双葉(満島ひかり)の姿が。

死んでも死に切れないと懇願する父は倒れ、
緊急入院したものの、亡くなります。

健二が、保護司の葬儀に姿を現すかもしれないと言った父の遺志を聞き、
東京へ向かった洋貴。
そしてそこには双葉が…

「心配してくれんのは嬉しいんですけど、遠山さんには全然関係ないことですし」
「深見さん、少年Aのこと殺そうとしてるんですよね?」
「遠山さんには全然関係ないことですから」
「私、深見さんの妹さんのこと知ってます。。。深見亜季ちゃんのこと知ってます」
「ちょっと意味分かんない」
「深見さん、こないだ言ってましたよね。妹さんに冷たくしてばっかり居たって。
 私思うんです。妹って、兄から1000回酷いことされても、
 1回優しいのがあったら何かお兄ちゃんって感じするんですよね。
 何かまた遊んで貰いたくなるんですよね。
 優しい時知ってるから、またって思うから。だから、
 だからそんなに嫌いになんてなれなくて」
「あんた。。。誰?」
「。。。」
「誰?」
「。。。私は」

その時、歩道橋の上に立つ健二が目に入った洋貴。
「文哉?」
包丁を取り出し走る洋貴を追いかける双葉。

「逃げてー!お兄ちゃん!」
洋貴にしがみつき、蹴られても必死に兄を守ろうとする双葉。

タクシーに乗って去る健二(文哉)を見つめる洋貴。

「私が、少年Aの妹です。三崎文哉の妹、双葉です」
「。。。」


流石な役者さんたちが魅せてくれました~。
重い内容でも、しっかり受け止めて見守りたい作品だと思いました。

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