2010年06月25日

『Mother』 最終回

良い最終回でしたわぁ。。。
納得できたのも、ここまで毎回しっかりと見せてもらえたからでしょうね。
最後もやっぱり泣けちゃいました(・・、)
ここまで丁寧に魅せてくれた脚本・演出・役者、どれも見事でしたよね~。
それがまた、脚本が坂元裕二さんって男性目線での「母性」ですもんね。スゴイ!
そしてそんな女たちに勝ることができない男性陣の、
邪魔にならない添えられ方には感心しましたわ^^;

初回11.8%でスタートした視聴率は、見事16.3%で幕を閉じました。
私の必死のクチコミ数%も入ってないか(笑)
最終回まで変わらないテンションを維持し続け…
いや、どんどん盛り上がって行くと共に、涙も止まりませんでしたわ(/_;)


病院で芽衣に婚約指輪を渡す圭吾。
多田さんの、理髪店店主の亭主では終わらなかった正体。
葉菜が自宅に火をつけた殺人事件の真実。
そして、二十歳になった継美と奈緒の再会。。。

伏線もしっかり繋げられ、それ以上に思ってもみなかったサプライズもあったり…
まだまだ中身の濃かった最終話。
ずっと感動をありがと~(ノ゚ο゚)ノ


葉菜の死も、悲しく見せてませんでした。
葉菜自身も、これまでの人生を走馬灯のように巡らせて、
幸せそうに安らかな笑顔を残してくれましたもんね。
白血病?骨髄移植?何ですかそれ~…
もうそんな小っぽけな予想なんかどうでもいい。

若い頃の葉菜・田中裕子さんが良かったですわぁ。可愛かった!
後ろ姿や歩き方、今の葉菜とは別人のようでした。
それで今まで老けて見せてたのか?^^;
そこでさり気なく見せられた事件の真実には驚きました。

奈緒が「母・葉菜」を思い出すタイミング・見せ方も上手かったですね~。
まさか奈緒が髪を切ってもらってて思い出すなんて。

ラストは12年後…こういうの好き。
本当に短くて、会話もないシーンなのに、ちゃんと伝わって来ました。
足元のヒールを見せるシーンから入るとこなんか見事でしたよ~。
奈緒の手紙からすんなり入れたラスト。こんなキレイな終わり方で大満足。
出過ぎずやり過ぎず、激しく見せず静かに、
ゆっくりなのにあっという間に感じる時間の流れ。魔法にかけられたみたい。。。



「もう一回、誘拐して」
「継美」
「うぅぅぅぅ。あぁぁぁぁ」
「継美、お母さん、会いたいけど」
「プツッ。プー プー プー」

施設の職員に見つかり、慌てて電話を切った継美。
天気予報を聞いてたと笑うとこは…う~ん、どこまでしっかりさんなのよぉ!
この職員が継美よりしっかりさんなら、リダイヤルしてるとこだけど。


病院のベッドで手提げ袋を編む葉菜。。。水色の糸で。
「最後まで編み切れなかったら、お願いね」
「はいはい。…」
「走馬灯ってあるでしょ?
 ほら、人は死ぬ前に、それまでの人生の所々を思い出して、
 走馬灯のように巡るって。それがね、今から楽しみなの」
「楽しみなんて」
「奈緒を連れて、逃げてた頃のこととか。
 富山から名古屋。名古屋から焼津。焼津から前橋。最後には宇都宮。
 あなたの手を引いて、列車を乗り継いで、逃げ回ったの」
「憶えてないな」

あ~名古屋も立ち寄ったんだ~。。。って嬉しい気持ちは何?
もうフィクションだと思えないほど入り込んで見てる私。
そして、奈緒の「憶えてない」って言葉が、後々衝撃の事実へと繋がるなんて…
この時は軽く流してましたわぁ。

心細くて怖かったけれど、楽しかったと話す葉菜。
「あなたと逃げるの楽しかった。だから、今は楽しみにしてるのよ。
 素敵なお芝居の切符持ってるみたいに」

医師から、後2~3日の寿命と聞いていた奈緒は、
葉菜を家に連れて帰ります。

家に帰ると、つがいのインコが!喜ぶ葉菜。
「お店の人に聞いたの。お母さん、いつも見てたって」

初回で見せてたインコを、最終回に持って来ることも既に計算済み?
この大きな鳥かごは、継美と奈緒の別れのシーンでも見事に活かされてます。
この使い方にも驚くばかり。伏線や小道具の使い方。もうどうよぉ~。

「当時、取り調べを担当された?」
そう多田に尋ねる俊輔。
こういう役割はやっぱりこの人でないと。お役立ち男子!
そして多田は理髪店の常連だとか持ち主だとか、
そんなもんじゃ終わらなかったとこがニクイですわ~。

「ひどい亭主でね。酒を飲んじゃ、あの人に暴力を振るった」
「15年の刑期と言うことは、殺意があったんですよね?」
「あの人の供述は、終始一貫してた。
 カッとなって、マッチで自宅に火をつけて、娘を連れて半年間逃亡した」
「あの温厚そうな人が、人殺しをするとは思えないんですが」
「分からんよ。人間には、男と女と、それにもう一種類、母親と言うのが居る。
 これは我々には分からんよ。ハハハハ」

御大、高橋昌也さんが語るってとこがまた深くていいですね~。


施設に届けられた、克子おばちゃんからの荷物。
その中にこっそりと入れられたポチ袋の2万円!
それはないやろ~と思いながらも、継美の決心した表情に期待しちゃいます。


「お母さん!お母さん」
「継美」
「誰だと思った?」
「どうして、ここに居るの?」
「あのね、神代町からバスに乗ったの。
 図書館の所で下りて、東室蘭駅で青色の電車に乗ったの。…」
「一人で、来たの?」
「一人で来たよ」
「誰にも言わないで?」
「あのね、それで新宿駅から銀色の電車に乗って。。。
 お母さん、タオル汚れちゃうよ」
「どうして、そんな危ないことするの!一人でそんな遠くから来られる」
「来れたよ!あのね、ずっと前に地図で調べたの。
 克子おばさんがお小遣いくれたから、切符買ったの」

継美の擦り傷を見て心配する奈緒。
「もっと大きなケガしたらどうするつもりだったの?もしものことがあったら」
「お母さん。継美に会えたの、嬉しくないの?お母さんに、会いたかったのに」
「継美」
「お母さん。ぁぁぁ」
「会いたかった」

今更ですが、愛奈ちゃんの長台詞と、しっかりさんから泣きの演技へ…見事です。


「このユズはゆずりません。はい、次お母さん」
「え~っと、このカレーは、かれぇ」
「15点」
「15点?」
「はい、次うっかりさん」
「チアガールが、たちあが~る」
「ハハハ、80点!」
「やった~」
「家についたぞ。イェ~イ」  継美の言い方が上手すぎてホント笑える♪
「フフフ、イエ~イ」
「はい、次お母さん」
「このスイカはおいすいか」
「23点。。。うっかりさん」
「マスカットを食べたら、まぁスカットした」
「ハハハ、フフフ」
「たらこを食べたら、働こう。。。眉毛から、まぁ湯気が出た」
「。。。うっかりさん、病気、治るでしょ?治るでしょ?」
「治るわ。治る。…」
「ホント?」

こんなに小さいのに、継美の優しさや心配する様子に涙が出て来ちゃう(・・、)
この3人の食事風景は、いつも和ませてくれました。。。


「僕にはある推測があります。
 それを今あなたに言う気もないし、誰かに話す気もありません。
 ただ、一つだけ訊きたいんです。あなたには、守りたいものがあった。
 だから今日まで、口を閉ざし続けて来たのではありませんか?
 母と娘の絆が起こした、そんな母性による事件だったのではありませんか?」
「そういうの、男の人の幻想です」

この駿輔の推測を聞いても私は、
葉菜は暴力夫から奈緒を守ったんだと思い込んでました。
駿輔には真実が見えてたんだろうか。。。
どちらとも解釈できて、俊輔の気持ちが分からなかったんですが、、
駿輔が書き上げた記事をゴミ箱に捨てた時、それを確信しました。
記事にまとめてくれるものだと思ってたらこの展開。
最後まで男子の飛び出る幕はなかったですね~。やられました。


葉菜を見舞いに来た鈴原家の女たち。
みんなであんみつを食べながら、お正月みたいに賑やか。

「女の子ばっかりだね」 
継美のこのさり気ないセリフが、実はこのドラマの重要なカギでしたね。
そして、繋がって行く命も感じさせてくれました。母から娘、その子供…

「そうよねぇ」
「あれ?自分も女の子の仲間入りした?」
「しましたよ~。しますよねぇ?」
「しました」ハハハ

昭和初期の初恋話に盛り上がる葉菜と籐子。
「昭和初期じゃないわよ。ついこの間よ~」
「継美ちゃん、何年生まれだっけ?」
「2002年!」
「2002年。2002年~」

継美には好きな男の子の一人や二人居るって言うのに、
奈緒には男のおの字もなく…
「一回もないの?」
「一回もってことは」
「一回はあるのね」
「うるさいなぁ」

こんなことを笑って話せる日が来たって言うのに…
みんなで記念撮影。女の子ばっかりで♪

公園でデジカメを覗く、鈴原親子。
雲梯で遊ぶ耕平。最後まで味わい深いお飾り。居なきゃ困るの(笑)

「お母さん」
「ん~?」
「私たち生んでくれてありがとう」
「え~、何よ、急に」
「奈緒姉ちゃん嬉しそうだったし。何か、私もお母さんになりたくなって来たな」

芽衣の陣痛にタクシーを呼びに走るお飾り…じゃない耕平。お役立ち男子(笑)


葉菜に髪を切りそろえてもらう、継美と奈緒。

「昔はみ~んなお母さんが切ってたのよ。奈緒の髪もよく切ったし。
 うっかりさんもうっかりさんのお母さんに髪切ってもらってたの」
「うっかりさんにもお母さんが居たんですか?」
「居ましたよ。み~んなお母さんから生まれるんです」

これには世の男性は太刀打ちできないでしょ。
どんな大きくて強くて、偉そうなこと言っちゃってる人だって…
み~んな母親から生まれる。偉大なる母=聖母。

継美に何もしてあげられないまま別れることが出来るか不安の奈緒に、
「会えたわ。奈緒とお母さんだって。30年かかって、また会えた。
 こうして、あの頃のように、あなたの髪を切ってあげることも出来た。
 昨日のことのように思い出す。…」
「私と継美にも、そんな日が来るのかな」
「あなたと継美ちゃんは、まだ始まったばかりよ。これからなのよ。
 あなたが、あの子に何が出来たかは、今じゃないの。
 あの子が大人になった時に分かるの」
「お母さんと、私は?」
「ずっと一緒に居るわ」
。。。
後ろ髪を両手で包みポンポンってする葉菜に、フラッシュバックする奈緒。
「お母さん。あのね」
「なぁに?」
「お母さんの顔、思い出した」
奈緒の頭を優しく撫で、笑顔を見せる葉菜でした。。。(・・、)


眠りについた葉菜は、あの頃の夢を見る。。。走馬灯のように…

「奈緒。分かってるわ。お母さんのためにしてくれたのね。
 でも忘れなさい。あなたは何もしてないの。全部、お母さんがしたの。
 分かった?もう思い出しちゃダメ」
「どこ行くの?」
「そうね、どこ行こうかしらね」。。。

翌朝、継美がツンツンしてもうっかりさんは目覚めませんでした。

葉菜は天に召され…芽衣の子は天から贈られた…
ずっと前から、お母さんもそのお母さんも、ずっとそうして生まれて来た。
受け継がれる命や、母性の不思議を、自然に見せてくれました。

静かに、流されるままに逆らわず…
だから葉菜の死も素直に受け入れられたのかもしれません。

新生児室の前の芽衣と籐子。
「葉菜さんがね、亡くなった。
 命ってすごいわねぇ。こうやって続いて行くんだから」
「産んで良かった」
「この子は丈夫に育つわよ」
「私が、この子の、母親」


すきなものノートに〈うっかりさん〉と書き込む継美に涙(・・、)

室蘭の施設に帰ることを継美に話す奈緒。
「お母さん、すぐ近くまで送って行くから」
「鳥さんに水あげよっ」  水をこぼす継美。
「お母さん。継美のこと、嫌いになった?」
「嫌いになんかならないよ」
「面倒臭くなった?」
「違うの」
「じゃぁ、何でお母さんやめるの?」  床を拭きながら涙を流す継美。
「おいで。。。継美憶えてる?室蘭で、継美と渡り鳥を見に行った朝のこと。…
 4月1日だから嘘つこうって言ったよね。今度は嘘じゃない。
 私はあなたのお母さん。お母さんやめたりしない。離れてても継美のお母さん。
 ずっと継美のお母さん。そしたらまた、会える日が来る。
 お母さんがお母さんに会えたみたいに。いつか会える」
「いつ?」
「継美が、大人になった時」
「そんなの待てないよぉ。大人になったら、会っても分からないかもしれないよ。
 すれ違っちゃうかもしれないよ~」
「その時はお母さん、継美に気づくから」
「気づかないかもしれないよ~」
「気づく」
「顔も変わるよ。背も変わるよ」
「それでも気づく。お母さんは気づく。お母さんは必ず継美を見つける。見つける」
「お母さん!」
「泣かないで」
(T_T)


「継美。もう少し一緒にいて、お話しようか。
 悲しいまんまじゃなくて、ちゃんと笑って」
「お母さん!見てて。見てて。継美、自分で帰れるから。
 ちゃんと、自分で帰れるから」  。・゚・(*ノД`*)・゚・。
「そうだね。そうだね。でも、お母さん見えるかな。ちゃんと見えるかな」
「悲しいの?」
「嬉しいの」
「嬉しいのに泣くの?」
「嬉しいのに泣くの。嬉しくても泣くことがある。ごめんね、お母さんがこんなじゃ」
「じゃぁさじゃぁさ、お母さん」
「ん?」
「好きなものの話をするんだよ。好きなものの話をすると楽しくなるの」
「そうだったね。夜のプール」
「傘お化け!」

「お母さんの眉毛」
「継美の歩き方」
「お母さんが洗濯物干してるところ」
「継美がソワソワしてるところ」
「お母さんの声」
「継美の字。継美」
「お母さん」     抱きしめ合う二人。。。

奈緒は継美に手紙を渡します。
「継美が二十歳になったら読んで。お母さん、ここで見てるから」
「うん」

小さな体で、うっかりさんが編んでくれた、地面すれすれの手提げ袋と、
大きな鳥かごを一生懸命持って歩いて行く後ろ姿に泣けちゃいました(・・、)

〈継美へ。
 あなたは今、怜南と名乗っていることと思います。
 だけど今はあえて、継美と呼ばせて下さい。
 この手紙は、12年後のあなたに書く手紙です。
 二十歳になったあなたに宛て、書いてる手紙です。…
 あの時、あなたの母になろうとしなければ、きっと私も、
 母に出会うことはなかったと思います。…
 私は明日、あなたに別れを告げます。あなたを連れて、室蘭に向かいます。
 会うことを許されない私たち。母と娘を名乗ることの出来ない私たち。
 それでも私は信じています。いつかまた、私たちが再び出会えることを。…
 二十歳になった継美。
 あなたは今どんな女性になっているでしょう。
 どんな大人になっているでしょう。
 出会った頃の、104㎝のあなたは今、流行りの服を着て。
 小さな16.5㎝の靴を履いていたあなたは今、少しかかとの高い靴を履いて、
 私の前に歩み寄って来る。すれ違うその時、私は何て声をかけよう。…
 今でも水色は好き?しいたけは苦手?逆上がりはまだ出来ますか?
 クリームソーダは好きですか?もし良かったら、また一緒に飲みませんか?
 継美、元気ですか?二十歳のあなたに出会うことを思うと、
 今から胸が高鳴り、一人、笑みがこぼれてしまいます。
 あなたとの明日を、笑顔で待っています。
 あなたに出会えて良かった。あなたの母になれて良かった。…
 愛しています。母より
 追伸。クリームソーダは飲み物ですよ〉

手紙を読む奈緒の声をバックに、
病院へ現れた圭吾や、葉菜を見送る籐子たち、
『聖母』と題したレポートをゴミ箱に捨てる駿輔の姿を見せます。
上手すぎる!(・・、)


そして。。。

喫茶店のテーブルには、二つのクリームソーダと好きなものノート。。。
ここはもしかしてあの時の…
継美が奈緒に、クリームソーダは食べ物だって話してたあのお店?

女性の足元は、少しかかとの高い靴。
その女性の手にそっと手を添えるのは奈緒の手。
するとその手を女性は優しく包み込む。。。顔は見えなくても伝わって来る、
12年後の母娘の姿がそこにありました(・・、) 
                             完

もう何も言うことないです。満足です。素晴らしかったです!

  第1話~

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Posted by mana at 17:34Comments(22)TrackBack(16)「Mother」

2010年06月17日

『Mother』 第10話

脚本家の名前が流れて気づくほど、あっと言う間に終わりなんですよね。
そしてもう10話だったんですね。次回はいよいよ最終回。
すごいなぁ。。。テンション変わらずここまで来ちゃいましたよ。
今回の視聴率は、今までで最高の14.8%でしたね。
月9を越えてしもたー。って当然か。

後半は評判の良さから口コミで視聴者が増えた?
「いいらしいね」って途中から見始めた方も多い。(客調べ)
そんな時は私が、絶対に見たくなるようにお手伝い(笑)

このドラマ、泣かない週はあっただろうか。。。

今回は、病室での葉菜と籐子にまず涙腺がプチッ(/_;)
病室での奈緒と葉菜も、魅せてくれましたね~(T_T)
そしてあのラストには、完全にヤラレてしもたよー。・゚・(*ノД`*)・゚・。

怜南=継美役の愛菜ちゃん。。。ホント、年齢詐称を疑うわ。
でもね、だるまさんが…
「転んだ!」で振り向いたら早いんよ~(笑)


奈緒のケイタイに非通知で電話をかけ続けて来ていたのは、やっぱり継美だった。
奈緒のことは忘れたように、施設で楽しく過ごす怜南を見せといて、
そして奈緒も、継美のことは忘れようとしてた矢先。
「お母さん。いつ迎えに来るの?」ですからね~。
この持って行き方!上手すぎて大洪水。・゚・(*ノД`*)・゚・。


犯罪者家族の悲惨さも見せつけられ、これは身内親族のためにも、
悪いことは出来ないなって思わせましたね。ってそういう問題じゃないけれど。

鈴原家の前には報道陣。
養子離縁していてもきっと同じ状況だったでしょう。
しかしこういうこともやめられないんですかね。みんな食べて行くためですか。
『アイシテル』でも見せられましたけど、マスコミは変わらずですか。
加害者・被害者家族のことって、そんなに知りたいですかね?
あることないこと書かれて、ホント地獄でしょう。


籐子は社長を退任、果歩は就職の内定取り消し。
家から出ることも出来ないんですからねぇ。
果歩の彼・耕平は外の騒ぎに驚きながらも、庭からこんにちは。
「何かあったんすか?」
そんな耕平に思わず笑い出す籐子たちと、
背後のテレビに映る奈緒逮捕のニュース。
やっぱり耕平の存在はアリだなって思った。お飾りでも(笑)


「継美じゃない。道木怜南だ」
面会で、継美の心配をする奈緒に、
継美はもう居ないことを分からせ、再会を諦めさせようとする駿輔。
鈴原家の人たちに償うべきだと。。。

駿輔は葉菜の店を訪ねます。
「あなたには前科があります。30年前、夫を殺害してますね。
 いさかいが絶えず、その腹いせに当時富山県八尾町にあったご自宅に
 火を放たれた。下手に報道されたら、裁判に影響するかもしれません。
 あなたは、何もしない方がいい」
「はい」

葉菜は本当に、腹いせだったんだろうか。
奈緒を守るため…そうに違いない。

「奈緒は、継美ちゃんのためを思って」
「それが犯罪なんです。…
 鈴原奈緒さんの罪は、道木怜南に母性を抱いたことです」
駿輔のこの言葉には言い返せない葉菜でした。
30年前の葉菜も同じだった?奈緒のため。。。


浦上真人に逮捕状が出ると、仁美の所にも刑事がやって来ました。
「3月29日午後7時。あなたは、長女である道木怜南さんを
 ゴミ回収用のビニール袋に入れ、路上に放置して外出した。

 当時気温はマイナス4℃。怜南さんの着衣は薄いワンピースのみでした。
 お母さん、これは立派な犯罪ですよ。分かりますか?

 午後5時。保護責任者遺棄罪の容疑で、逮捕します」

怜南のマフラーを掴むと、
「怜南~、怜南。。。私を、死刑にして下さい」
泣きだす仁美。
可哀想な女性ですが、全てはここから始まった悲劇でしたね。
もっと強く生きられれば…
そんな簡単には言えない仁美物語も見せられちゃってますからね。
こういうところも上手いですね。ただの虐待鬼母では終わらせない所も見事。
誰だって成り得るんだって怖くなりましたもん。
自分は恵まれた子育て環境だったなぁって改めて感謝した私。


奈緒は、懲役1年。執行猶予3年の判決が出ました。
法廷で安堵する籐子。
駿輔からの電話でホッとする葉菜。。。そんな時が危ないんですよね。
倒れてそのまま入院することに。
柚川医師(市川実和子)が居て良かった。非番だった?
冷たそうで、実は情が深い先生だったのね。


病室へ見舞いに来た籐子。
「奈緒が帰って来たら真っ先にここへ来るように伝えるわ」
「奈緒さんには、内緒にして下さい。お願いします」
「悪いの?…」
「もう治療はしないことになりました。そういうことなんです」
「。。。午年よね?」
「えぇ。同じです」
「そうよね。昭和29年よね」
「えぇ」
「。。。月面着陸」
「見ました」
「見たわよね」
「そうよね。大体同じなのよね」
「大体、同じです」
「長いような。短いような。色々あった」
「色々ありました」
「えぇ」
「えぇ」
「ダメよ。絶対ダメ。娘に知らせずにいくなんて」(・・、)


駿輔が施設を訪れ、ビデオを隠し撮り。
自分のことを怜南と呼び、友達と楽しく遊ぶ様子は、
すっかり奈緒とのことは忘れたように見えました。

鈴原家に戻った奈緒。
継美の描いた絵を見ながら、あの頃のことを振り返ります。
充電されたケイタイには、分刻みの着信履歴が。
葉菜からかもしれない…電話してみる奈緒。


「道木怜南さんの居る、児童養護施設に行って来ました」
「継美はどうしてますか?」
「怜南ちゃんです。元気でした」

録画したビデオを渡す駿輔。
そこに映るのは「怜南」として施設の生活に順応している継美。
〈怜南ちゃん、来年も居るでしょ?〉
〈。。。うん、居るよ。怜南も柏餅食べた~い〉
後から思えば、ここでも無理してたんですね。

そんな様子を見た奈緒は、涙を流しながら、
「忘れなきゃ。。。いけないんだね。継美も忘れたんだから」
継美の楽しそうな姿に、母として喜ぶ奈緒でした。
「大丈夫、お母さん。私、ちゃんと嬉しいから。ちゃんと喜んでるから」

子供を生んでなくても、母になれるんですね。
それは籐子からもしっかりと伝わって来ましたけど。
それでも生みの親はまた違うもんなんですね~。。。

入院したことを口止めされても、籐子は奈緒に話します。
「お母さんと一緒に居てあげなさい。そして、看取ってあげなさい」
「怖い」
「怖くても行くの。怖くても」  素晴らしい母親だわ。


病室を訪れた奈緒。
「お母さん」
「今日はありがとう。もう帰りなさい」
「夜まで居る」
「あなたも色々しないといけないことあるでしょ。鈴原さんにも」
「明日も、明後日も来る」
「気持ちだけで十分」
「もうやめて。もう分かってるの。今までずっと、母で居てくれたこと。
 離れてても、母で居てくれたこと。もう分かってるの。
 だから今度は、あなたの娘で居させて」
「。。。こっちにおいで」
 手を握り、そして両頬に手をやり、
「奈緒っ」
「お母さん」
 抱きしめ合う二人。
「ずっと。ずっとこうしたかった」
「私も」。・゚・(*ノД`*)・゚・。


奈緒のケイタイに非通知着信。
「もしもし」
「お母さん?お母さん、あのさ、お化けって本当に居るのかなぁ」
「継美ぃ」
「夏美ちゃんがね、怜南ちゃん、お化け居るよって言うの。…
 お母さん。ねぇ、私の話聞いてる?」
「うん」
「お化け居る?怖くて寝れないの」
「継美ぃ。今どうしてるの?どうしてこの電話が分かったの?」
「食堂の所にね、お電話があるの。もうみんな寝たけど、内緒でお電話してるの」
「そう」
「ここの名前、白鳥園って言うの。ほら、お母さんが勉強してた白鳥と一緒なんだよ」
「そう。楽しい?」
「あのね、冷蔵庫がすごく大きいの。めっちゃ巨大なの」
「めっちゃ巨大?そういう言葉、覚えたんだ」

お母さんに話したかったことが一杯で、楽しそうに話す継美。

「あとね、あとね、バトミントン上手になったよ」
「すごい!」
「あとね」
「うん」
「お母さん、いつ迎えに来るの?
 もう牢屋出してもらったんでしょ?
 継美ね、待ってるよ。何回も電話したよ。
 出ないから間違って覚えてたのかなって思ったけど、合ってたね。
 いつ迎えに来る?ちゃんと寝る前にお荷物用意してるの。
 靴下とお着替えも入れてあるの。
 お母さん。ぅぅぅ。。。お母さん。お母さん。早く迎えに来て。
 継美、待ってるのに。ずっと待ってるのに。どうして来てくれないの?ぅぅぅ
 会いたいよぉ。お母さんに会いたいよぉ」(T_T)
「継美。ごめんね」
「会いたいよぉ」
「ごめんね」
「お母さん。もう一回、誘拐して。もう一回、誘拐して」
「継美」

これはもうタマランですわ。・゚・(*ノД`*)・゚・。


そして干物女の予告登場に…
泣けるやら嬉しいやら。


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Posted by mana at 17:42Comments(9)TrackBack(14)「Mother」

2010年06月10日

『Mother』 第9話

「継美ーーー!」
ずぶ濡れの奈緒の叫びは、刑事に追い詰められた状態だったんですね。
予告で見て、伊豆の海で溺れた継美を助けられなかった叫びかと思ったわ。
何でこんな時に、狐が嫁入りするのよ~。

「お母さーん!」
刑事に連れて行かれる奈緒を追う継美。
もうこの子の泣きの演技には脱帽!。・゚・(*ノД`*)・゚・。
何もかも、5歳って信じられない。
で、思い出したのが『座頭市』での加藤清史郎君の泣きの演技。
「お父~ちゃん」ってエーン、エーンって泣いてたんですけど、
本人の演技以前に、演出が「泣け、泣け」って攻めて来るんです。
そういう意図が見え見えで冷めちゃいましたよ~。

それがこのラストシーンには全く感じなかった。
自然と涙が出て来ちゃうんですもん。
やっぱり、そこまでのプロセスを丁寧に見せられるのとそうでないことが、
こういう場面で盛り上がるかどうか、出ちゃうんですね~。
決して清史郎君のせいじゃない。生かすも殺すも、その心が…
「整いましたっ」ってなった時に感動を呼ぶのかも(笑)


序盤の歯が抜けたエピを、終盤での「歯が生えたよ(T_T)」に繋げるとは。
奈緒が捨てられた遠いあの日の母親(葉菜)の手の温もりも…
こういう伏線の繋げ方もホント上手いんですよね~。


母親としての目線で感情移入してしまうのは当然の中、
芽衣が婚約者に、「お腹の子、あなたの子じゃないの」
と言ってしまうことには共感できず。
そんな自分の意地やケジメをつけることで、子供を育てられるもんじゃない。
お金の苦労を知らないお嬢様に見えて、甘いな~って。
まぁ、ずる賢く生きて来た芽衣の心境の変化を見せてるので仕方ないですけど。
仁美がこの環境だったなら…って考えちゃったりして。
世の中銭ゲバ~(笑)

私はやっぱり、籐子と葉菜の親心に素直に涙です。
奈緒が継美を思う強さは、葉菜には敵わないと思いましたね~。
生んだ生まないよりも、年季が違うんだろうか?^^;
しかし男性の脚本でここまで母親の気持ちを見せてくれるって驚きですね。


葉菜の店は常連客の多田の奥さんが生前やってた理髪店だったんですね。
登記の名義は葉菜になっていました。
子供もいないのか、弟子入りしてた葉菜を娘のように思ってたのか、
多田も「好きにしたらいい」と、太っ腹~。
高橋昌也さんの存在の謎も解けました^^


伊豆の旅館に居る奈緒に、俊輔から電話が。

「今、鈴原さんのお宅にいます」
「え?」
「昼間、室蘭から警察が来たそうだ。…
 まぁおそらく、道木仁美が通報したんだろう。…
 あの子が道木怜南だと判明したら、 
 あんたは未成年者誘拐罪で逮捕となるだろう」

「母はどうしてますか?妹達は?」
「あぁちょっと待って」
「奈緒?」
「ごめんなさい」
「お母さん、あなたを誇りに思ってる。
 あなたを家から出して以来、お母さんずっと後悔してた。
 何よりもまず最初に、言ってあげなきゃいけなかった。
 よく継美ちゃん助けてあげたわね」
「お母さん」
「世間の誰が何と言おうと、お母さん誇りに思ってる。娘として誇りに思ってる」

こういうお母さん役を高畑さんが演じると、どうしても涙腺が(・・、)

「いいか。未成年者誘拐は、親告罪だ。
 道木仁美が告訴しなければ立件されず、あんたの逮捕はない。
 俺はこれから室蘭に行って、道木仁美を説得する」
「どうしてあなたが?」
「さぁ、自分でも分からないよ。
 いいか。少なくとも明日一杯は逃げ続けろ。逃げるんだ」

自分の味方をしてくれる家族や駿輔の言葉に、覚悟を強くする奈緒。

「芽衣。果歩。お母さん決めたわ。
 奈緒にもしものことがあっても、離縁届は出しません。いいわね」
3人で手を握り合い、覚悟を決める母娘。


「昨日、あなたの主治医に会いました。あなたの、あなたのことを」
「あの先生、大げさなのよ。何もね、大したことないの。私はどこも」
「うそつき。また私を騙そうとしてる。また私を騙して、私を」
「じゃぁ、また騙されて。元気よ、私は」
「嫌です。あなたと再会してから私ずっと、あなたに酷いことを。…
 私は許さなかったのに、どうしてこんなにまでして」
「それはあなたも知ってるでしょ」
「罪滅ぼしですか?」
「違うわ。今が幸せだからよ。幸せって、誰かを大切に思えることでしょ。
 自分の命より大切なものが他に出来る。こんな幸せなこと、ある?」

親の幸せ。。。
特に葉菜は、もう叶わないことだと思ってましたからね~。
命を捨ててもって気持ちは十分伝わって来ますわ。


室蘭の仁美の家を訪ねる駿輔。
飛行機代や仁美へ貸したお金は、経費としてちゃんと貰えるんですかね。
いい記事を書いてもらって、ぜひご褒美を(笑)

前回ラスト、あの公園で仁美にあんなことを言わなければ、
仁美の考え方も変わってたかもしれないって思わせましたね~。。。

「警察に、告訴状を出すの、やめてもらえませんか?」
「ふっ」
「もう娘のことは要らないって言ってたじゃない。
 どうして今になって通報したりした」
「嫌いだからですよ。あの女が」
「今更、娘返されても困るでしょ。だったら」
「残念でした。告訴状、さっき出したんで」

怜南が帰って来たからって、何も考えてない仁美。
ただ奈緒のことが許せないだけ。
我が子が、実の母親の自分よりも奈緒に懐き、そちらを選んだ。
そんな自分は、娘を横取りした奈緒に説教されるわ、母親宣言されるわ。
今となっては、虐待の事実がバレることを恐れるよりも、憎しみ一筋ですかね。


偽造戸籍のお金を振り込むため、天城信用金庫・熱川支店にやって来た奈緒。
メンテナンスのため30分遅れの開店を知らせる貼り紙が。

でも、580万円もの大金を払い込んでたら、払い戻しなんてしてくれないですよね?
何たって闇の組織ですもんねぇ。
この30分遅れは、救いのトラブルでしたわ(^。^;)ホッ

熱川のあちこちで聞き込みをしてる刑事から逃れる奈緒。
そんな時に天気雨が。。。

旅館まで戻ると、そこには刑事たちが!
思わず逃げ出す奈緒。旅館から遠ざかろうという思いもあったのかもしれません。
ここで捕まるわけには行かない!継美を救わなきゃ…

「継美ーーー!」刑事に挟まれ、へたり込む奈緒でした。

刑事と車に乗り込もうとしている奈緒を見つけた葉菜。
「奈緒!。。。奈緒!奈緒」 

ただ娘の名前を叫んだだけなのに、この初めて声にして呼んだ
”奈緒”に込められた母の思いをすごく感じさせるシーンでした!

娘の手を握り締める葉菜。
奈緒が初めて呼ぶ”お母さん”に涙腺が(/_;)
「お母さん。。。こんなだったかなぁ。。。少し、小さくなった」
「あなたが大きくなったのよ」(T_T)
「お母さん。病院に行って。ちゃんと検査」
「分かった。分かったから。奈緒~」。・゚・(*ノД`*)・゚・。

奈緒と継美を会わせようとする葉菜を押さえる刑事。

「お母さーん!」
「道木怜南ちゃんだね」
「お母~さ~ん!」
「この子は話したがってるんです。お願いします。お願いします」

「継美」
「どこ行くの?継美も行く。どこ行くの?お母さん!何で黙ってるの?(T_T)」
「継美。さっき、電話で何言おうとしたの?」
「あのね。歯が生えて来たよ。大人の歯が、生えて来たよ」(/_;)
「そう。そう。良かったね。継美」
「お母さん」
「覚えてて。お母さんの手だよ。
 お母さんの手、ずっと握ってるからね。継美の手、ずっと握ってるからね」

抱きしめ合う二人。
奈緒から離れようとしない継美を、葉菜が涙で引き離します。
車を追い、「お母~さ~ん!」と何度も叫ぶ継美。
この様子を見て刑事たちは何も感じないのか!


葉菜の白血病。奈緒から骨髄移植できるといいのに(-人-)

今度は施設で繋げて来ますかぁ。靴のサイズ「17.5」…
桃子さんの言葉「16.5」を思い出しますわ。。。
テン5ってとこがミソ(笑)


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Posted by mana at 14:49Comments(6)TrackBack(13)「Mother」

2010年06月04日

『Mother』 第8話

今回は、仁美の過去を細かく見せて来ましたね~。
やはり鬼母にも理由はあった。。。

〈脚本 坂元祐二〉のテロップが流れ、ハッと時計を見たほど集中してたのか、
気づけば1時間があっと言う間に過ぎてました。

この坂元さん、今期は『チェイス』も書かれてたんですが、
最終回の「赤鬼と青鬼」のお話を、
こちらに繋げて来たのかと思わせた前回ラスト。
と言っても、私は全く気づきませんでしたけどね^^;

仁美の腕(赤い袖)を掴んだ、奈緒の手(青い袖)。
今回はしっかりと二人の服の色を見させてもらいました。と言うのも…

ikasama4さんが連想した、
「人間に愛されたい赤鬼と、人間を守るために傷付く青鬼」
キッドさんが連想した、
「理髪店の回る看板、赤(動脈)と青(静脈)の”血”」

前回のラストに、深いところまで想像するお二人に、私は感心しまくりでしたわ。 
仁美の仕事がローソンじゃなくて良かった(笑)


今回は仁美の過去をしっかり見せてくれましたね。
やっぱり優しい顔してました。。。

2003年冬。

生まれたての怜南を抱きながら、虐待のニュースを見る仁美夫婦。
「消して。こんなの見たくない」
「あぁ、何でこんな酷いことするんだろうな」
「こんな親、普通じゃない。人間じゃないのよ。
 怜南は、ママが一生大事にしてあげるからね。…」

前回、経験しないと理解できないこともあるって話を書いたとこだったので、
ちょっと驚いて見てました。すんなりと、まんまじゃないのって。
これが7年後の仁美は、違った目で見ることになるんですからね~。


2005年夏。

近所の克子さんに怜南を預かってもらい、工場で働く仁美。
父親が居るレベルで育てたいと、危険な重労働もいとわない仁美は頑張り屋さん。

一家の大黒柱が亡くなり、生活が一変してしまうものの、
身内は居ない、親友と呼べる友達も居ない、保育園も協力(相談)できない。
唯一の克子さんまでも、腰痛のため息子夫婦の所へ引っ越してしまった。

「躾」の仕方が分からない仁美。
デコピンを教えるお金持ちそうな奥様の方がお馬鹿さん?┐(´-`)┌

しかし2歳の怜南はワガママで、演じる子役に面影すらないとこにも困りましたわ。


2007年夏。

今ではしっかりさんの継美も、保育園に通う頃は空気が読めないさん。
これは私が見ててもイライラ。
いっぱいいっぱいの仁美を見せるためだと、ここはグッと我慢。

「約束守れないんだったら、ママ出て行くよ」
「出て行っていいもん!」
あのおりこうさんでしっかりさんの言葉とは思えない^^;
親のイライラが子供にも連鎖。
デコピンしても良い子にはなれません。

無理して友人の誘いを受け、出かけることにした仁美。
そんな時に限って…

「早く寝なさい。目つぶって!」
「ママ、三つ編みにして」
「何で?もう寝る時間でしょ」
「朝、ふわふわってなるの」  
「したら寝る?」
「うん」

「ママ~、お腹気持ち悪くなって来た」
「えぇ?」

そこへ友人からのメール。。。〈解散しました~〉
メールの向こうで嘲笑ってるように思えますね。この書き方。

もう仁美のイライラはピークでしょう。
見てる側のイライラもピークでしたもん。
この見せ方は、完全に仁美の立場を理解させるため、
怜南の過剰なKYぶりを見せて来ますね~。参りました。
海の見えるカフェレストランで大声ではしゃぎながら喋る怜南。。。あり得ない。

「うるさい!」と怒鳴っては、「ギュ~ッてしよっ」と反省してみたり。
パパとの思い出の海。。。
そこで思わず怜南を置き去りにしようとします。

自転車に乗ろうと慌てる仁美の後ろに、必死に走って来た怜南が立ってました。
「早く乗りなさい」
安心したように鼻歌を歌い出す怜南に。。。南、イライラする(笑)


2008年夏。

仁美の彼氏・浦上真人(綾野剛)のお店には、ふらりと入って知り合ったんですね。
真人から海のキレイなリゾート地へ一週間の旅行に誘われ、
「嬉しい~。。。怜南の旅費は、私が出すから」
「連れて行く気?」
「。。。」

スーパーで大量のお菓子を買い込む仁美。。。これで一週間を?
ハムスターを欲しがる怜南に買い与え、留守番を約束させます。

旅先からこっそり怜南に電話をする仁美。
「ママ。。。楽しい?」
「うん、楽しいよ」
「良かったね」

おりこうさんになったのは、彼氏が現れてからなんですかね。
ママに迷惑かけないように考え始めたんですかね。
そんな思いやりを感じて、罪悪感に涙ぐむ仁美。

「怜奈」
「ん?」
「ママ、ママね、すごく楽しいの。楽しくて楽しくて幸せなの」
「うん、良かったね。ママ」
「ママのこと好き?」
「うん、好き」
「ママが幸せだと、怜南も嬉しいよね?」
「うん、怜南も嬉しい」

そう言わせ、そう自分に言い聞かせてるようでした。
罪悪感を消すために。。。


2009年冬。

真人と同居し始め…
テレビゲームに夢中の真人と、押し入れに入れられた怜南。

「どうしてこんなところに居るの?ねぇ!」
「何か問題あんのか」
「何も言ってないよ。ちょっと聞いただけ。ね」

真人の虐待は日常的になって行き…
怜南の指の怪我で病院を訪れると、理由をはっきり言えない仁美に反し、
滑り台で落ちたと話す怜南に驚く仁美でしたが、二人きりになっても
「気をつけるのよ。滑り台」と言って退けた仁美には怜南もビックリ。

こうして仁美は変わって行ったんですね。丁寧に見せてくれますわぁ。

近所にも虐待を疑われるようになるほど、大胆になって行ったと思われるものの、
怜南本人は気づいてない様子。
虐待を受ける子供ってこういうもんなんですかね。
だから他人に助けを求めるなんて出来ないですね。ママのことは大好きなんだし。
近隣の通報で警官が訪れた時も、真人の靴を隠す知恵は働くんですもんね。
首を絞められても…トランプをする二人。。。

怜南と真人の狭間で思い悩む仁美。
克子さんに相談しようと思いながら、やっぱり出来ない。

「助けて。。。助けて。ママ」
泣いて助けを求める怜南を抱っこし、外へ走り出した仁美。
歩道橋の上で…

思いとどまり泣き叫ぶ仁美にウルウル(・・、)
ここまで見せられたら、仁美に感情移入しちゃいますって。
ここにも、生きるために必死な母が居たんですもん。


2010年冬。

500円玉を貰い、スズ(ハムスター)と一緒に出かける怜南。
それは毎日の日課。
テレビから流れる虐待のニュース。
「自分の子にそんなことするなんて何考えてるのかしら」
インタビューの言葉を嘲笑う仁美。そこに映るのは…
そんなことには無縁で、未経験で、無責任に発言する人間。。。

こうして毎晩寒空の下、景色を見たりしては、
”すきなものノート”を書くようになった怜南でした。。。



抱きしめる仁美の背中に手を回した継美でしたが…

「あのね、ママ。。。 
 怜奈は、天国に行ったの。怜南は、もう居ないの。怜南はもう居ないんだよ」
「何言ってんの?あんた怜南じゃない。ここに居るじゃない」
「私の名前は継美だよ。鈴原継美。お母さんとここのお家で暮らしてるの」
「怜奈。。。ママのこと好きでしょ?…嫌いになっちゃった?ねぇ」
「あのね。好きでも嫌いでもないよ。もう、ママじゃないからね」

涙が溢れ出す。。。外へ飛び出す仁美。
娘からこんな言葉を聞くことになろうとは。
悔しくて悲しくて、辛いなんてもんじゃないでしょう。


「お母さん」
小さな継美を抱きしめる奈緒。
「笑わなくていいの。。。泣いていいのよ」
「う~~~、うわ~~~ん」。・゚・(*ノД`*)・゚・。

二人を抱きしめ、頭を撫でながら悲痛な顔に歪む葉菜。。。


公園で話す、仁美と奈緒。

「…子供を疎ましく思ったことのない母親なんて居ない。
 子供を引っぱたこうとしたことのない母親なんて居ない。
 そんな母親を川の外からののしる者達がまた一つ母親達を追い詰め、
 溺れさせるんだと思います」
「そうよ。私にばっかり!」

それでも娘をゴミ袋に入れ、あの凍てつく真冬の路上に捨てたことは、
許されないこと。
あのまま朝を迎えていたら…

「目を背けたら、そこで子供は死んでしまう。
 子供は親を憎めない生き物だから」
「あなたに何が分かるの!」  

仁美の立場からすれば、ホントそう思う。産んでもないのにって。
葉菜を憎み切れなかったからですか?
”子供を疎ましく思ったことのない母親なんて居ない”って断言…
私も同感ですけど、奈緒は何か読んだんですか?
それに、私は”子供は親を憎めても、親は子供を憎めない”と思うから。
今回の奈緒の言葉には、グッと来なかったですわ。
きっと、仁美の方に肩入れしすぎてるせいもあるかもしれません。

「だけど、あの子はあなたから生まれた子供です。
 あなたに育てられた、優しい女の子です。
 ホントのお母さんの温もりの中で育つことが、あの子の幸せなら私は、
 私は、あの子をお返しします。…」

まだ愛情があるならば、奈緒は喜んで罰を受けると仁美を説得しますが、
もう遅かった。
それに、そんな説教を奈緒にされたくないでしょうしね。

「もういい!好きじゃないって言われたの。
 そんな子、死んだもおんなじ。おんなじ」
立ち去って行く仁美に、
「私、あの子の母になります!」
奈緒が心に決めた瞬間でした。

ところが…
室蘭に戻った仁美を、虐待を疑う刑事が訪ねて来ます。

「怜奈は、死んでません。怜奈は誘拐されたんです」
そりゃそう言っちゃうでしょ。


そこでまたまた駿輔の出番ですか?
唯一のお役立ち男子ですから。
果歩の彼氏は、要ります?ヾ(^o^;) オイオイ


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Posted by mana at 16:55Comments(5)TrackBack(4)「Mother」

2010年05月27日

『Mother』 第7話

「怜南~、怜南~、ママよ~、会いに来たよ!」
このラストシーンにドキドキでしたよ!

「怜南をあげてもいいわよ」と、沖縄で一からやり直そうと考える仁美は、
やっぱり自分が可愛いかったのか。。。

ところが、駿輔の部屋で見つけた写真を見て心変わりする仁美。
奈緒と仲良く手を繋ぎ、笑顔を見せる娘の姿に…
これは母性ではなく嫉妬。
彼氏が娘に目を向けた時の嫉妬心も凄かったですもんね。
この辺に何か仁美の過去が隠されてそうな気もしますが。。。

奈緒を捨てた母親・葉菜は、
二人のために偽造の戸籍を用意したり、
生命保険に加入するため担当医に頼み込んだり。
お金がないために…
法は弱い者を守ってくれたらいいじゃんって。
事業仕分けによって暴露される「無駄遣いされる税金」まで頭を過りましたよ。
真剣にこの不幸な運命を背負ってしまった母子たちを応援してました。。。
どんだけ入り込んでる私(笑)


「あなた、どうしたいんですか」
「え?」
「どうして東京来たんですか」  仁美に訊く駿輔。
「。。。」
「…別に娘に会いたかった訳じゃないんじゃありませんか?
 虐待の事実を通報されるのが怖かった。違いますか?」
「何も知らないくせに。…
 何であの女はうちの娘と一緒に居るの!怜南は私の」
「どっちみち邪魔だったし、あげちゃえばいいんじゃない?」



「一人より二人の方がいいの。家はあった方がいいの。
 あなたが居ない間、継美ちゃんは誰が見るの?」
葉菜の言葉に、仕方なく葉菜の家で世話になることにする奈緒。

うっかりさんが大好きな怜南は大喜び。
さすがしっかりさん。検査票に書かれた葉菜の誕生日を見逃しません。。。

葉菜の店の二階。
あの暗くて寂しかったキッチンが、朝日に明るく照らされてるのが印象的でした。
まな板をトントンする音、継美と葉菜の会話。
その中で目覚める奈緒。
「お母さん起きたわよ」
「お母さん、おはよう」
「おはよう」
「継美ちゃん、冷蔵庫からお味噌出してくれますか?」
「はいっ。お味噌ですね~」
「は~い」

お金とかじゃない。本当に小さな幸せがそこにありました。
何がどうしてこんなことになっちゃったのか…
後戻りはできない。
用意された新しい歯ブラシを見て奈緒は何を思う。。。
この後に映された、コップに入った3本の歯ブラシが良かったですわぁ。
セリフのないところで、そっと感じさせてくれるのも上手いですね~。

「ずっと居る訳じゃないんで、ムダになります」
茶碗を買って来ると言う葉菜に、どうしても素直になれないスナナレな奈緒。
眉間にシワを寄せる奈緒をネタに笑う継美と葉菜。

「お母さんのクセなの。ね~」
「違います」
「あっ」
「噛める?」
「歯、折れちゃうからよしなさい」

アサリの殻を口へ運ぼうとする奈緒の動揺する姿に、
継美と葉菜がこんなシャレの効いたことを言うなんて。
ほのぼの~。小さな幸せ。。。


人の気持ちって杓子定規には行きませんもんね。
意地があったり、経験しないと分からないこともある。
イジメによって自殺した子の気持ちが、
自殺を考えた「今なら分かる」と書いて残した少女の気持ちや、
不倫なんて悪いことだと軽蔑していた平凡な主婦が、
誰かを愛してしまった時に初めて知る、
世間体やモラル、法の問題じゃない本人にしか分からない感情。。。

そういう人間の感情を上手く見せてくれるドラマだと思います。
登場人物それぞれの思いもしっかりと伝わって来るんですが、
罪を犯してしまった奈緒の感情、母親を許せない気持ちから解れて行く感情の、
揺れ動きも見事に魅せてくれますわ。


「奈緒ねえと会ってるんじゃないの?」
「だったら何」
「お母さんだって奈緒ねえのこと気にしてるんだよ」
「面倒に巻き込まれたくないからでしょ」
「あのさ、文句あるんだったら私に言いなよ。
 お母さん、私のためにやったんだから」
「芽衣姉ちゃんホントのこと言ったらいいじゃん。
 お母さん独り占めできて嬉しいんでしょ」
「何それ」
「真ん中に生まれたヤキモチ。
 私、昔芽衣姉ちゃんにつねられたの憶えてんだから」
「あんた、やらしいこと言うね。…今更、反抗期?」

この姉妹喧嘩のやり取りも見事。と言うか、
こんなあるあるシーンに頷いてた視聴者も多かったんじゃないでしょうかねぇ。
私もその一人^^;
下の子って憶えてるんですよね~。ちなみに私は、姉の立場の方ですが。

「女しか居ないとこうなるから嫌なのよ。
 父親は飾りでもいいから居た方がいいのよ」

籐子のこの言葉も説得力ありますわぁ。
腐っても鯛って言葉がありますもんね^^;
養子離縁届は出してないようでしたね。
あれは奈緒の気持ちの整理・ケジメをつけさせるため。。。
これも母の思いやり。母は辛し。


虐待の捜査が及んでるんじゃないかと尋ねる俊輔に、
「…欲しい人が居るならあげてもいいかなって。私まだ29だし。
 一からやり直せるかなって」
「そうですか」
「(沖縄で)辛いこと忘れられるかなって」
「辛いことって?」
「怜南が可哀想だった時のこととか」

「何のために会うんですか?」
「何のためって、怜南のためですよ。私に会えなくて寂しがってるでしょ」

「いや~、でも娘さん、あなたに会いたいかな」
「会いたいに決まってるじゃないですか」
「じゃぁどうして、居なくなったんでしょうか?」
「それは。。。同居してた彼が怖かったから」
「そうですか」
「怜奈は、怜南は私のことが大好きなんです」

そう思おうとしてる仁美が哀れですわ。
改心した訳じゃなかった?我が身を守るため東京へ足が向いただけ?



「あのさ、お母さん。土曜日お休み?」
「お休みよ。どうして?」
「うっかりさんもお休みだって。3人でお出かけしよう」
「今はあんまり。。。」
「土曜日、うっかりさんの誕生日だよ。内緒にして、ビックリさせよ」
「出かけるってどこに?」
「お母さん、さっき何聞いてたの?」
「え?」
「観覧車」

しりとり遊びでの会話も聞き逃さない継美。
このしっかりさんは誰のDNA?
サプライズやプレゼントに、相手が喜ぶ姿を想像できるのは、
自分が経験してなくても、生きるか死ぬかの中で学んだ知恵?
「すきなものノート」からも想像させる、妄想癖が成せる力なんでしょうか。。。

「お布団買ってあげよっ」
「お布団?」
って、どこまでぼんやりさんの奈緒(笑)


遊園地で楽しむ3人。(奈緒は複雑のようですけど)
「お誕生日おめでとうございます」
  手作りの首飾りをかけてあげる継美に涙を堪える葉菜。
「どうしたの?」
「ありがとう。ありがとね」(/_;)

「乗りましょうよ。乗りましょう」
奈緒の言葉で、観覧車に乗る3人。
こんな夢が叶うとは思ってなかった葉菜。

「何だか信じられなくて、こういうこともうないと思ってたから」


「守ることと逃げることは違う。
 子供を守ることは、ご飯を作ったり食べたり、ゆっくり眠ったり、笑ったり遊んだり。
 愛されてると実感すること。そんなところにあるんだと思いました」
「そう」
「だから、私も継美のためにも。。。
 人と、こういう話をしたことがないので。あまり、上手く言えないんですけど。
 何て言うか。。。
 あなたとの関係を、もっとうまく、上手に、出来たらと思ってて。…」
「えぇ、そうね。もう少し、もう少し近く」
「だから、一つだけお聞きしたいことがあるんです。
 どうして私を捨てたんですか?…」

今の奈緒には、恨むも許すもない。
どんな理由でも構わない。
「ただどうしてなのか。それだけ、それだけ知りたいんです」

葉菜の姿は、頑なに拒否し続けた奈緒の心を解かします。
これを「血」だからと言ってしまっていいのだろうか。。。
継美と奈緒の関係を思うと…何だか複雑。
こういう人間の心理を見るのが好き。
やっぱり杓子定規には行かない不思議な縁や因縁があるのかも。。。


葉菜はまず、奈緒達に戸籍が必要なことを話すと、
それを手に入れるためのルートから、自分が刑務所に居たことを話します。

「今の話って、私を捨てた理由ですか?」
「そう。それがきっかけ。…」
「何をしたんですか?」
「刑期は15年。実際は13年で出所したけど。。。
 想像つくでしょ?驚いたでしょ。ごめんね。こんなで」
「。。。」


この店で人生が終わりだと思ってた葉菜にとって、
今日の観覧車は本当に嬉しいものでした。

「どうしてでしょう。あなたに育てられた訳じゃないのに、
 結局あなたと同じ道を歩いてる。道のない道を」
やっぱり「血」なのか。。。


生命保険に入れるよう、担当医に頼み込む葉菜。
「今の私の生き甲斐は、そうして死ぬことです」
戸籍は自分の命と引き換え。。。


奈緒と継美が笑顔で写るその写真から小学校を探し出し、
継美の跡を追うと葉菜の店にやって来た仁美。

下から自分の名前を呼ぶ声に、固まってしまう継美。

追い返そうとする葉菜を突き飛ばし、二階へ上がろうとする仁美の、
その腕を掴んだのは、奈緒でした。。。


「仁美ちゃん。あんないい母親、中々居ないもの」
千葉のおばさんがそう駿輔に話す仁美は別人のようでした。
仁美の過去に何があった?

継美は怜南に戻る覚悟を決めるの?


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Posted by mana at 13:20Comments(15)TrackBack(11)「Mother」

2010年05月20日

『Mother』 第6話

こういう方法で来ましたかぁ。。。養子離縁届。
育ての親ができること、それは前回が見せ場でしたしね。
これから先は葉菜の役目…
「私が守ります」

それぞれの母の思いに、今回も涙涙でした。。。

身を切る思いで決断した母・籐子と、真実を知った妹・芽衣と果歩、
その様子をランドセルを背負ったまま涙を流しながら見る娘・継美。
このシーンは見せ場でした。・゚・(*ノД`*)・゚・。

室蘭へ帰ろうと決めた継美が、ここへ来た道のりを思い出しては、
漢字ノートに一つずつ書き記して行く姿が健気で。
そんな漢字ノートを忘れるも、怪しまれないようにノートは諦めた。
記憶を辿って駅へ向かうなんて…できませんよ。
こんな小さな子が必死になって、母親・奈緒を守ろうとしてる(・・、)


で、以前もガッカリしたんですけど、
感情移入してる所をプツンといきなり切られる、
CMの入れ方をどう考えてるんでしょうかね。二度も信じられませんわ。


「どうして自分の子供じゃない子と一緒に居るの?」
「継美は私の子供です」

室蘭の行方不明事件を思い出す果歩の言葉に、
「継美を連れて出て行きます。お母さんたちは何も知らなかったことにして下さい」

「出て行く出て行くって、知らないで済むはずないし。
 家から犯罪者が出たんなら。お母さん、会社経営してるんだよ。
 果歩も内定決まったばっかりなんだよ。
 このまま出て行かれて、逮捕されて、
 私たちは何も知りませんでしたで済むと思う?
 私、明日手術なんですけど」

芽衣の言葉に、本当のことを話す奈緒。
「あの子は、継美は、私の子じゃありません。
 あの子は、継美は、私が誘拐して来た、教え子です」

継美を元の所へ戻そうと話す籐子に、
「お母さん。私の戸籍を外して下さい。…」
「私は迷惑がどうとか、そんな話をしてるんじゃないの!
 あなたを守るために話を」
「戸籍を外してこの家を出ます。家族関係じゃなければ、
 世間に鈴原の名前が出ないと思うし。隠し通せると思うの」

それぞれが、相手を守ろうと必死です。


継美が覚悟を決めた日の朝。
「忘れ物ない?」
「あ、漢字ノート」
「今日、月曜日よ。国語ないんじゃない?」
「うん」
「要るの?」
「行って来ます!」
「行ってらっしゃい」

こういう時に限ってうっかりさんなはずの奈緒は、
時間割がしっかり頭に入ってる、しっかりさんなのでした。

給食費の入った封筒を確認すると、外から奈緒を見つめる継美。
その姿を目の奥に焼き付けるように。
そして向かった先は…

〈お母さんへ。
 大好き。お母さん。継美が書いた手紙だよ。読んでね。…〉

一枚ずつ、漢字ノートのページを剥がしながら手紙を書いた継美。
泣きながら、覚悟を決めて…

〈お母さん。ありがとう。お母さんになってくれたの、ありがとう。
 お母さん。だ~い好き。お母さん。ずっとだ~い好き。大事大事。 鈴原継美〉
(T_T)

机の上の漢字ノートを抱えると外へ飛び出し、継美を追う奈緒でした。


もしやうっかりさんの所に?
理髪店スミレの前には駿輔が。血相を変える奈緒に、
「あの子。居なくなったのか?」
「どこに行ったか分からないの」
一緒に探しに行く駿輔。
その様子を見たスミレの常連客・多田(高橋昌也)が、駿輔の名刺を見て…


「これ以上行ったら心中だよ。あんた十分やったよ。十分母親代わりした
 何これ?」
「すきなものノート」
「すきなものノート?…好きなもののこと考えると楽しくなるんだって」
「逃避か」
「あの子は、私と居ても同じように。。。」
「結局あんたのしたことは無駄だったってことだよ。…」
「。。。違う。これはすきなものノートじゃない」
「何?」
「帰り道。室蘭への帰り道。私と継美が歩いて来た道」

〈青色の電車。波の模様のバス。真っすぐのエスカレーター。手、繋いだ階段。
 52階建てのビル。緑色の電車。キディランド。怒ってるみたいなマネキン人形。
 ペンギンの看板。坂道。歩道橋。転んだ所〉

継美の記憶力もしっかりさんで驚きますけど、
「おもちゃ屋さん」って言わないところや、
マネキンなんて言葉をを知ってる継美の凄さ。52階まで数えたことも凄いけど。
小学1年生にして、手紙の行間を考えて書くなんて凄いことですもん。
突っ込みたいところをそうさせないところに感心しますわ。
さすが名子役だと思わせます!


「継美は室蘭に帰ろうとしている。
 あの子が心配してたのは、自分のことじゃなかった。私のことだった」

諦めかけていた奈緒の気持ちが、
継美の気持ちを知ってまた沸き起こる母性を感じるシーンでした。

「放っとけばいいって!本人が帰ろうとしてるんだから…」
「ウソしか言えないの。あの子はウソでしか、本当のことが言えないの」
「貸して。。。28番って?」
「多分、宇都宮から乗ったバスの降り口」
「同じ番号に乗ったって、帰れないよ」

その頃、婦警に呼び止められる継美。
そりゃランドセルも目立ちますしね。

「継美!」
「。。。」

「お母さん?」と婦警に訊かれても黙ったままの継美。
婦警が奈緒の方に歩いて行くと、
「お母さん。お母さ~ん!」。・゚・(*ノД`*)・゚・。
「バカ~。ここが帰る所。継美とお母さん、二人で居る所が帰る所なの」

   【追記】 この婦警さんは、高畑こと美さん。高畑淳子さんの娘さんでしたよ!
        (シャブリさんの情報に感謝)


養子離縁届の用紙をテーブルの上に広げる籐子。

「今書きます」
「書き終わったらすぐ出てって。私たちは何も知らなかったことにするわ」
「はい」

果歩が奈緒のことを庇いますが、
「お母さん、あなた達を守らなきゃいけないの!
 母親として、芽衣と果歩を守らなきゃいけないの!」
「だったら奈緒姉ちゃんも守ってよ。おかしいよ。三姉妹でしょ?
 何で奈緒姉ちゃんだけ見捨てんのさ!。。。
 何?”養子”って」

「芽衣、あなた、部屋で寝てなさい!」
「うるさくて寝れないよ」

「お母さん、話すね。
 お姉ちゃんさ、お姉ちゃんじゃないの。お母さんの娘じゃないの。
 芽衣と果歩が生まれる前に、施設から引き取られて、養子にして貰ったの」

「ウソばっかり!」
「果歩、うるさい」
芽衣は今までの違和感がスーッと解けた気がしたでしょうね。

「書いちゃダメ!!」
「うるさいって!」
「奈緒ねえが居なくなったら家族じゃなくなっちゃうんだよ!
 一人見捨てたら、家族ごと捨てたのと同じになっちゃうんだよ!」

このやりとりを後ろでただ座って見守る継美には辛すぎますわ~(・・、)

判を押して手渡すと、果歩と芽衣に謝り、継美の手を握る奈緒。
「ランドセル、もらっていいですか?」
「あなたのものよ」
「ありがとうございました」
。・゚・(*ノД`*)・゚・。


入院治療することになった葉菜の病室を訪れた多田。
「あんたを訪ねて来てた、女性を見かけたよ。30半ばの。
 何か随分と慌ててたようだ。あ、男性も一緒だった」
「そうですかぁ」
「あの女性。ひょっとして」
多田の言葉に頷く葉菜。

名刺を貰って、駿輔に電話をする葉菜に、
「あ、望月さんですか?お電話ありがとうございます。。。
 望月さん。切らないで少し待てますか?
 面白いことになって来ましたよ」

駿輔の目に映ったのは…
暗闇を歩いて来る、コンビニの制服姿のままの仁美の姿でした。。。


奈緒と継美が泊まるビジネスホテルに現れたのは葉菜。
「一緒に来て。いいから一緒に来て。
 私が守ります。あなたたちは、私が守ります」

葉菜の「余命3週間」って医師の言葉が気にかかりますが。。。


あ~、今回もあっと言う間の一時間でしたわ。
涙が溢れて仕方なかったです。
母親目線の泣きツボには参ります。


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Posted by mana at 13:48Comments(4)TrackBack(11)「Mother」

2010年05月13日

『Mother』 第5話

今回、初めて泣きました。。。4回ほど。・゚・(*ノД`*)・゚・。
もちろん今までもウルウルさせてはもらいましたけど。

ここまで見て来て、それぞれの思いが分かってるからでしょうね。
駿輔の思いにも涙でした。
お金には困ってるものの、本当のところはお金目当てじゃなかった。
自分が守ってやれなかったものを、奈緒は守り抜こうとしている。。。
応援したい気持ちと、嫉妬のような思いもあったのかもしれない。

〈大人になったら変身できる?〉
〈うん、できるよ〉
少年が見せたキャップについたウルトラマン。。。
今では駿輔の戒め=お守りのようになってます。


何より一番泣けたのは、育ての親である籐子の気持ち。
籐子と奈緒がキッチンで並んで料理をするシーンも良かったですけど、
おでん屋で話す二人に、回想シーンも合わせて号泣。
もう実の母が出て来ちゃいけないとさえ思った。。。罪ですわぁ。

「気のせいよ。そんな人もう、とっくにこの世には居ないもの。もう居ない人だもの」
「うん。分かってる」

淡々と料理をしながら話す籐子。
それでも奈緒と並んで料理を作る日が来たことを喜んでるのも伝わって来ました。
そしてそれとは対比に、暗く寂しい場所で一人お米をとぐ葉菜を映しています。
「親の幸せとは何か」
考えさせてくれますわぁ。。。


籐子にとって、芽衣も大事な娘。
奈緒や果歩と同じように愛して来たつもりでした。
芽衣がヨーグルトのフタの裏を舐めて見せたのには、意味があったんですね。
「お行儀悪いんだから」とつぶやく籐子。
お姉ちゃんは優等生。。。
だからこそ子供の頃から「いけないこと」をして来たんだろうなと想像できました。

「芽衣」
「何?」
「辛くないの?ホントに辛くないの?」
「。。。少しはねぇ」
「少し?」
「美容院行ったばっかなのに、雨降っちゃったよぐらいな程度には」(嗚咽)
「バカね」
必死に涙を堪えて話す芽衣を抱きしめる籐子。
私の涙腺は一気でしたよ。・゚・(*ノД`*)・゚・。



葉菜が奈緒に渡そうとした預金通帳。
受け取ろうとしない奈緒に、ゴミ箱へ捨てると立ち去って行きました。
それを見ていた駿輔が拾い、奈緒が追いかけます。

「じゃぁ、これで手を打とう。
 あんたのことは、そしてあの子のことも誰にも言わないよ」
「本当ですか?」
「あぁ。借金の返済に充てさせてもらう。いいね。あ、ちょっと待って。
 見てみなよこれ。面白い口座だよ。定期預金。204万。…
 入金の所、見てみな。毎月一万ずつ。204万ってことは17年。
 17年かけてコツコツ貯めた貯金だよ。助けられたね」
「待って。返して下さい!」
「もう遅いよ!」
  灰皿を振り上げる奈緒。
「今度は人殺しだよ。お母さん!」
  駿輔の言葉に我に戻る奈緒。
「はぁ、あのおばさん、あんたの何?」
「お金は何とかします。通帳は返して下さい。
 こんなもの使うぐらいだったら死んだ方がマシです!」
「チッ、もういいよ」
  通帳を素直に返す駿輔。

「児童虐待の取材をした中の一件でさ、俺に妙に懐いて来る子供が居て。 
 くれたんだ。僕のヒーローだって。明らかに虐待を受けてた。
 父親を追及したら、そんなに言うなら子供1000万で売ってやるって言われたよ。
 子供はお父さんは悪くないの一点張りでさ。俺もためらってさ」
「その子。。。」
「死んだよ。父親に腹蹴られて。内臓。。。」
 
霊安室に駆けつけた駿輔の涙にヤラレた~。・゚・(*ノД`*)・゚・。

「俺はさ、あいつのヒーローにはなってやれなかった。
 見殺しにしたんだよ。あんたと違って
 今あんたが歩いてる道は、俺が逃げた道なんだ。
 俺はさ、その道の先に、何があるのか見てみたい。…
 いつかあんたとあの子を書ける時が来たらさ、金は印税として、
 その時にもらうわ」

上手いな~。やっぱ期待通りの山本君で良かった~!

17年前から始まった定期預金。。。
それまでやっぱり葉菜は、刑務所暮らしをしてたんですかねぇ。
もうそれしか理由が見当たりません。
きっと殺したのは奈緒の父親でしょう。
暴力から逃れて転校する特例も知ってましたしね。
それで仕方なく奈緒を手放した…
捨てたとは言いたくないですね~。親心を察しますわ。


通帳を返しに葉菜のところにやって来た奈緒。
「…笑ってたんですか!自分が捨てた子供を。。。」
思いのたけをぶつける奈緒の横から籐子が現れると、葉菜をビンタ。
「そんなもので、そんなお金で母親になったつもり?お金なんかで!
 あなたがこの子にした罪が消えると思ってるの!そんなもので。
 この30年、私と奈緒の30年壊さないで。あぁ…」
「お母さん。もういいの。知らない人だから」

これは葉菜も辛いですね(・・、)
静と動、葉菜と籐子…
二人の母親、田中さんと高畑さんの演技も見事ですわぁ。


おでん屋で。。。親子で乾杯っていいですね。
「よく来るのよ。内緒で一人で。あんたもたまには息抜きしないとね」
この場所に奈緒と二人で居られる幸せを感じる籐子。。。

「どこで調べたのか突然家に訪ねて来てね。…」

奈緒を引き取って以来、いつか誰かが迎えに来ることに怯えてたと話す籐子。
高校を卒業して北海道へ行った頃に葉菜はやって来た。

「お母さんね、言ったの。奈緒は幸せです。幸せになりましたって。
 うちの子達は美人3姉妹で有名なんです。仲のいい家族なんです。
 そう言ってあなたが笑ってる写真を一枚渡したの。
 親切心なんかじゃないわよ。奈緒が幸せになった証拠。
 証拠見せてやりたかったの。…
 苦労したわ。あなたが笑ってる写真見つけるの。
 私がこの子の母親で良かったのかなぁって、いつも思ってた」

人と目も合わさない、返事もしない、脱走癖まであった奈緒を、
施設側も父親も里親になるのを反対したと話す籐子。

「だけどその時はもう決めちゃってたの。奈緒を連れて帰ろうって」
「どうして?」
「どうしてなんてないわよ。
 母親も子供も選んだり選ばれたりするもんじゃないもの。
 出会っちゃうもんなんだもの。…」

家出を繰り返しては行ってた場所。。。
東京タワーの展望台で母親を探してた奈緒。
「この子がそれを望むなら、とことん付き合おうって。…」

一緒に走って探したあの日。
初めて目を合わせてくれた。
転んだ籐子の膝は擦り剝け、血が。。。

「大丈夫。またお母さん探しましょって言って。
 双眼鏡のためのお小遣いあげたらあなた、急に走り出したの。
 どこに行くのかと思ったら、私のために、絆創膏買って来てくれた。
 その日あなた、初めて言ってくれたの。”ただいま”って。
 奈緒が初めて、ただいまって言ってくれた。
 私、お母さんになれるかもしれないって思った。
 その時、その時決めたの。
 世界中でこの子の母親は私一人なんだって。
 たとえ奈緒の、心の中の母親は誰であろうと」
「お母さんだよ。私のお母さんは、お母さんだよ」
「ありがとう」

あ~こういうのダメ。弱いんです。・゚・(*ノД`*)・゚・。
30年前の高畑母さんも綺麗でしたね~。
多少CGとか?便利な世の中になりました。


奈緒はちゃんと芽衣のことも分かってましたね。
「私、芽衣のこと打算的だとか思わない。気が強いとも思わない。…
 強がってばかりいたけど、本当は泣き虫で、怖がりで。
 誰も居ない時は、一人でお母さんごっこしてた。
 ねぇ、きっと本当の芽衣はうちの誰よりも」
「奈緒ねえ、昨日さ、初めて動いた。お腹の中で、初めて動いた」

今回の芽衣・酒井若菜ちゃんが良かったですわ~(・・、)ウマイ
今まで怖かったもん。
『龍馬伝』での笑顔にホッとしたもんです(笑)
で、芽衣の婚約者・圭吾役の音尾琢真さんが、
あちらでもニアミスながら共演してるのがまた不思議なご縁で♪
しかもお二人共、全く違うキャラで何か安心する~^^;
小汚い格好の望月亀弥太と、お金持ちでハンサムに見えちゃう加山圭吾。
やっぱり『スミレ16歳!!』でのオヤジが忘れられませんけど(ノ∇≦*)キャハッッッ♪

ここからはもうドキドキ。。。

「もしもし?もしもし?」
「あなた誰?。。。怜南?。。。怜南?」
「。。。ママ~」

「継美ちゃん。ママって?」
籐子の言葉に慌てて受話器を置く継美。
そこは子供ですかね。ママって出ちゃいました。
やっぱり生みの親なのか。。。

怜南の母親・道木仁美も、娘が居なくなってから表情が変わりましたね。
邪魔で居なくなればいいと思ってた娘が、
いざ行方不明になり葬儀まで済ませると、何か母性が蘇って来たんでしょうか。
怜南の残した「すきなものノート」の中に、奈緒の名前と電話番号を見つけました。
いつ何のために書いたものでしたっけ?
しかも東京の実家の電話番号でしたもんね。
ケイタイじゃないとこが、色んな意味でニクイな~。
もう逃げられないとこまで来ちゃいましたかね。。。
まだ中盤(-_- )


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Posted by mana at 18:27Comments(10)TrackBack(9)「Mother」

2010年05月06日

『Mother』 第4話

山本耕史君~。そう来ましたかぁ。
金か、金が全てなのかっ。
期待してた雑誌記者の駿輔は、お金目当てで奈緒に接近。
もう奈緒のために動いてくれることはないんでしょうかねぇ。
悪い奴に見せといて…ってパターン、嫌いじゃありません(笑)

しかし映像が綺麗で、ゆったりした感じがするせいか、
誘拐・逃亡の緊迫感を感じさせないですね。
それぞれの表情をしっかり見せてくれて、別の視点で楽しませてくれますわ。

継美と記者・駿輔とのやり取りもドキドキ。
継美のドキドキ感がこちらに伝わって来て、
レストランを飛び出してからの継美のことがもう心配で心配で…
葉菜に抱きしめられた時の継美の涙に貰い泣き。
張り裂ける寸前の小さな胸を痛めた姿がもう可哀想で可哀想で…
一生懸命に奈緒を守ろうとした継美(・・、)

ラストでの紙飛行機の使い方が上手かったですね~。
その前に、葉菜が継美の手を握り締める場面を見せてたことで、
「母の手」から、「母が折った紙飛行機」へ、上手く繋げてました。
奈緒の中でピタリと繋がった瞬間の表情と、校舎の窓で微笑む葉菜と継美の
魅せ方は見事でしたわぁ。
初回の歩道橋下の時とは違う、二等辺三角形。。。みたいな~。


籐子の家(実家)に身を寄せることになった奈緒と継美。

「母親って簡単になれるものじゃないのよ。
 痛い思いして産んで、おっぱい飲ませて、夜泣きしたら抱っこしておしめ替えて。
 そういう積み重ねの中で、母親の自覚が生まれるものなの。
 それをあなた、はぁ、まぁそんなこと、あなたは承知でしょうけど。…」
「すみません」

「継美ちゃん。お願いがあるの」
「なぁに?」
「おばあちゃんって呼んでくれるかしら」
「はい!あばあちゃん」
  継美を抱きしめる籐子。
「やだ~。ほっぺたプクプクしてる~。ふふふ~」

継美の喋り方が可愛くて~。寝てる姿も演技なの?
こんなに人懐っこくて良い子なのに。
あ~、ホントの孫だったら。。。


次女・芽衣(酒井若菜)は、姉の奈緒に嫉妬してたんですね。
「自覚ない?お母さん、昔から奈緒ねえのこと一番大事にしてたでしょ。
 怒られたことないでしょ?私なんかしょっちゅう」
「違う。それ、違うよ」
「子供なんか、別にいいの。まぁダメならダメで、
 向こうの実家に子供できたこと言わずに済むし。結構ツイてんのかもな~」

胎児疾患のため中絶を考える芽衣に、
「聞こえちゃうでしょ!」とお腹の子を庇う籐子の姿が印象的でした。

そっとずっと娘を見守る母。
つい口出ししちゃうけど、娘を本当に心配してる母。
妊娠して金持ち男と婚約する、お腹の子に対して母性を感じない女。
娘をゴミ袋に入れて捨て、平気で男とホテルへ行ける鬼母。
…本当に色々なタイプの母親がいますね。
今のままでは、芽衣は子供を作らない方がいいでしょ。
ファミレスから居なくなった継美が見つかり、籐子と果歩が安心する横で、
テレビを見てゲラゲラ笑ってる芽衣の姿を、
異様に見せてたカメラアングルも上手いと思いましたわぁ。


継美とファミレスでランチ中の三女の果歩。
奈緒から電話が入り、席を外してる間に駿輔が…

「2年生だよねぇ。どうして学校行ってないの?」
「えっと。。。引っ越したので」
「ふ~ん。困ったねぇ。義務教育なのに九九も覚えられないと、
 継美ちゃんのお母さん、警察に捕まっちゃうよ。…
 じゃぁさ、おじさんの質問に正直に答えてくれたら、警察に言わない」
  警察とか出しちゃうもんな~。
「お母さんの名前は?」
「す、鈴原、奈緒です」
「ホントに?嘘をついたら、閻魔さまに舌切られるよ」
  閻魔さまとか出しちゃうしな~。
「本当です」
「あ、そう。じゃぁさ、この人誰か知ってる?。。。どうかな?」(実母の彼の写真)
「。。。知らない、人です」
「じゃぁ、この人は?この人は誰?」
「知らない、人です」
「この人はね、道木玲奈ちゃんって子のお母さん。
 道木玲奈ちゃん、知ってる?…」
「玲奈ちゃんは、海で、溺れて、死にました。海で、溺れて」
「あっそう。そうなんだ。分かった分かった。
 じゃぁ、おじさんに会ったこと、お母さんに言っておいて貰えるかな。
 また会いに行くって。ね」

戻った果歩は、室蘭で顔見知りになった駿輔との再会に驚きます。
話し込む二人から逃れるように、外へ走り出す継美。
走って走って…
前から来る自転車のお巡りさんに驚き立ち止まると、また後ろに走り出し、
葉菜にぶつかります。
「継美ちゃん、ごめんなさい。どうしました?」
「うっかりさん。うっかりさ~~~~~ん!うっかりさん。うっかりさ~ん(T_T)」

緊張の糸がプツンと切れたように、ギュッと葉菜を抱きしめると涙が溢れ出ました。
怖かった。。。一人で抱えるには大きすぎて。。。
必死さがまた上手過ぎますって~(・・、)


図書館で室蘭の新聞記事を読み、真実を知ってしまった葉菜。
そのことが分かると、逃げるように立ち去る奈緒と継美。
「うっかりさん、味方だって」
「継美。もうここには居られないかもしれない。…」

「待って!待って!私はあなたと継美ちゃんの」
「望月さん。私たちのこと、忘れて貰えませんか?…」
「待って。ヤケになっちゃダメ。まだ何か出来ることはあるはずよ」
「この子を学校に行かせてないこと怪しまれています。
 私たちのことを気づいてる雑誌の記者もいます。…」
「学校には行けるわ。ダメよ。逃げてるだけじゃどこにも行けないの。…」


九九を覚える継美が健気で。。。
「あのさぁ、継美、大丈夫だと思うよ。
 学校行かなくてもいいんじゃない?さぶろく18、さんしち21…」


「あなたは、継美ちゃんを助けたのね」
「私はずっと、ただの傍観者でした。
 世の中には、虐待をする人と、虐待を受ける人がいて、
 その何倍もの傍観者がいて。私もそんな、見て見ぬフリをする一人でした。…
 傍観者が犯罪者になっただけです」
「法律とか規則じゃ守れないものだってあるもの。あなたはそれを」
「…人のために何かしたことなんてなかったから。ただ逃げるしか出来ないんです」
「学校に行かせてあげましょう。その前に一つだけ教えて。…」

奈緒の覚悟を確認する葉菜に、
「私は、私の母のようにはなりません。…
 母親役じゃなく、母親になろうと思ってます。…」

20日程度の間に、継美の成長を感じたと話す奈緒。
「子供が大きくなる。ただそんな当たり前のことが嬉しかった。
 もう、あの手を話す気はありません」
「そう。そう」
「あの子を学校に行かせてあげたい」
「義務教育期間中の児童の就学を認めることは、全てに優先されるの。
 例えば、父親の暴力や借金。
 そんな事情で住民票が動かせない人のための特例があって、
 身分を明かさなくても学校に行けるの」

何と詳しい葉菜。まさか我が身で経験してるとか?
継美の保護者になると言う葉菜の言葉に甘えようと決めた奈緒。
帰宅した奈緒が鏡の前で何をするのかと思ったら…

審査の面接を受ける3人。
母親の身分を明かせない、状況も分からないでは
許可は出せないと言う係員に、眼帯を取って見せた奈緒。
そこには腫れた瞼に青アザが。
それを見て驚いた葉菜でしたが、
「その夫に、殴られた痕です。お願いします」と必死に頼むのでした。


奈緒の母としての覚悟。あんなこと出来るもんじゃありません。
あのビンで自分を殴ったのかぁ。。。(||゚Д゚)ヒィィィ!

〈あの時の母の手の感触…〉

葉菜が継美の手を握り締める姿を見て思い出す奈緒。
まさか。。。


喫茶店で話す駿輔と奈緒。

「あなたがしたことが明るみに出れば、マスコミは一斉に食いつく。
 道木玲奈の写真が出回る。
 まぁあなたは刑務所に入ればそれで済むかもしれない。
 だけどあの子は違うよ。好奇の目にさらされて、
 まぁいずれあの家に帰らされるか、あるいは施設に入れられて。。。」
「私にどうしろって言うんですか」
「この人に、ちょっとお願いすればいいんだ。
 お母さん、一千万用意してって」 

雑誌のインタビュー記事になるほど、籐子は有名な女社長なんですね。
継美の時も奈緒の時も、
それぞれ相手を心配させるような駿輔の言葉が巧みでしたね~。


小学校の校庭。
「お母さ~ん!こっちこっち。行くよ~!」
3階の窓から紙飛行機を飛ばす継美。その横には笑顔の葉菜。

目の前に飛んできた紙飛行機を見て驚く奈緒。
それは実の母親と同じ折り方のものでした。
葉菜を見つめる奈緒の、「まさか」が確信へと変わった瞬間でした。。。


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Posted by mana at 17:43Comments(2)TrackBack(10)「Mother」

2010年04月29日

『Mother』 第3話

とうとう奈緒の実家に辿りついちゃいました。
雑誌記者の藤吉駿輔(山本耕史)。
いい顔しますよね~。山本君の表情が好きです。
『ひとつ屋根の下で』での車椅子の少年(16歳)も、33歳!ヘェー
『わが家の歴史』での偏屈作家も面白かった~。
色んな役で魅せてくれますわ。ホント上手い。。。
お気に入りの役者さんは毎度、贔屓目ですいませ~ん^^;

ミイラ取りがミイラに。。。
記者が取材のために追っているうちに…ってパターンはよくありますけど、
そんな山本君が見たいんですよね~。
『14才の母』での北村一輝さんや、
『イノセント・ラヴ』での豊原功補さんを思い出してました。
意欲満々だった記者が…良かったですよ~。
ホント贔屓目ですいませ~ん(人´∀`)
奈緒の生い立ちを調べるうちに、どんな真実が見えて来るのかワクワク。

奈緒の実の母・葉菜。田中裕子さんもいいですね~。
無表情に見える顔からも、色んな心の内を見せてくれてました。
時折ジュリーの顔がチラついたりしながら、
出雲大社で結婚式を挙げた二人をついこの間のことのように思い浮かべたり^^;

葉菜の巣鴨ファッションは、同じ年の籐子には着こなせませんからね~(笑)
それでも図書館で継美に会うために毎日ちゃんと着替えてましたもんね。
どれもこれもおばあちゃんファッションなんですけど微妙に違う。
地味な服装に何か意味はあるのかしら?

今まで経験したことのないウキウキした気持ちなんだろうな~って感じました。
地味~に生きて来たんだろうな~って想像させますもんね。
まさか散髪に来るお客さんは、あのおじいちゃん(高橋昌也)だけだったりして?


奈緒が母親の籐子からお金を借りに行ってる間、オモチャ屋で待つ継美。
後ろからそっと覗く葉菜は、いきなり振り向いた継美に驚き、
ぶつかって崩れ落ちた商品を慌てて並べ直します。

「大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございます」
「座って」
「え、何ですか?」
  葉菜の首元についたクリーニングのタグを取ってあげる継美。
「ふふふ、うっかりさんだね」
  継美の笑顔がめちゃくちゃ可愛い~。
「そう。うっかりさんなんです」

こんなに笑ったことはないだろうって思わせるほど、
地味~な葉菜の笑顔がホントに嬉しそう。
奈緒のうっかりさんはこの母にしてあり、だったんですかねぇ。。。

しかし継美のしっかりさんには驚かされます。
「棚卸しのため閉店…」と言う予定外の店内アナウンスに、
店員さんからお店のMAPチラシを貰うと、
何やら書いてシャッターの下に挟んで走り去る継美。
もう仕草が可愛いの何の。走るのも可愛い~。
それを拾って見る葉菜は小さくうなずくと微笑み元に戻しました。。。

〈おかあさんへ
 としょかんのところに
 いってる 
 つぐみ〉


うっかりさんと図書館で絵を描いたり、公園で逆上がりを教えて貰ったり、
継美と葉菜の仲良しさんの始まりです。

「水色、ないのねぇ。。。
 み、れな?れなちゃんって子に貰ったんですか?」
 
色鉛筆に書かれた剥げた文字を読む葉菜に、ゆっくりとうなずく継美。
ドキッとする瞬間からの表情が上手すぎ!


図書館で星占いの本を手に取った継美は奈緒に訊きます。
「継美ね、8月3日だから、獅子座。お母さんは何座?」
「何座かなぁ」
「誕生日で分かるんだよ」
「お母さん、誕生日が分からないの。…」
「ふ~ん。ホントのお母さんに会えるといいのにね」
「会ったら困る」
「どうして?」
「どんな顔だったのかも分からないし、私もどんな顔していいのか分からないし」

本棚を挟んだ向こう側でじっと聞いていた葉菜は、
継美の好きな水色の鉛筆を置くと、足早に立ち去ろうとしますが…
ドスッ!やっぱりうっかりさんです^^

物音を聞いた継美と奈緒。
「ふふ。まただよ~。ふふ」
「いつも娘が遊んでいただいて」
「いえ」
「お近くですか?」
咳き込む奈緒の心配をする葉菜。。。母親ですね~。

「ほら、うっかりさんに遊んで貰ったお礼。あ、ごめんなさい。私まで」
「うっかりさんで結構です」

こうして3人は導かれるように急接近。

奈緒はやっとビル清掃の仕事が決まりましたが、
熱を出した継美に気がつくはずもなく。。。

「はい。スミレ理髪店です。もしもし。もしもし?」
「。。。うっかりさん?」
「継美ちゃんですか?」
「ハァあのね、ハァ今から、遊びに行ってもいい?」
「ごめんなさい。お仕事中なの。うっかりさん、今日は遊べないんです。…」
「ハァハァハァうん、分かった。ハァハァじゃぁね。ハァハァ」
「じゃぁ。。。ちょっと待って。継美ちゃん。声、どうしたの?」
「うっかりさん、水色、ありがとう」
継美の手には水色の鉛筆とボールペンが握られ…
スミレ理髪店の電話番号はボールペンに印字されてたんですね~。
必死で公衆電話から葉菜に電話をし、お礼を言う継美の姿にジーン(・・、)


病院から戻り、葉菜の家で眠る継美。ひとまず安心。
葉菜から、継美のアレルギーの有無を聞かれても答えられない奈緒。
保険証や母子手帳がないのも困りますけど、
学校へ行けないのも困りますよね。何とかなるさも限界が。。。

継美の具合が悪いのを「何となく分かった」と言う葉菜に、
「そうですよね。何となく分からなきゃダメなんですよね、母親だったら」
「あの、全然私は、ホントたまたまで。
 継美ちゃんは、泣き言とか言う子じゃないみたいだから。
 気づかなくても当然でしょうし」
「言わないんじゃないんです。言えないんです」
「え?」
「私、無理させてるから。北海道から引っ越して来たばっかりで、
 隙間風が入るようなホテル暮らしだったし」
「ホテル暮らし。ご実家とかは?」
「迷惑かけたくないんで」
「ご実家なら迷惑かけてもいいんじゃないですか?…」
「私、里子なんです。5歳の時に、実の母に捨てられちゃって」
「そう」
「と言っても、当時のことはほとんど憶えてないんです」

「何より一番憶えてないのが、母の顔で」
「そうなのぉ」

誕生日も分からないのは生きてる気がしないと話す奈緒。
目の前でそう話す娘を、どんな思いで見つめていることか。
胸が張り裂けそうな思いを抑え言葉をかける葉菜。

「あなたはちゃんと生きてるわ。本当よ」
「でも多分、決めたんだと思います。
 生きるためには心を殺そうって。あの日。。。
 あ、ごめんなさい。こんな話。人に話したことないんですけど」

やっぱり何か通じるものと言うか波長と言うか、感じるものがあるんでしょうね。
だとしたら、高畑母さんには気を遣ってしまうのも分かる気がする。
決して悪い人ではないんでしょうけど。
血は水よりも濃い。。。育ての親は敵わない強い絆があるんでしょうかねぇ。

「あの日、母に捨てられた日、頭じゃなくて、この手が決めたんだと思うんです」
奈緒は母に連れられて出かけたあの日のことを話し始めます。

「捨てられた」と聞く度に、葉菜の胸は痛むことでしょう。
きっと「捨てたんじゃない!」って言いたいはず。
娘を手放すには相当の覚悟と理由があったはず。
継美の実母のように、娘をゴミ袋に入れて捨てるような母親なら別ですけど。


たんぽぽの種をふ~っと飛ばすと、嬉しくなって笑顔になった5歳の奈緒。。。
「よく分かってなかったんです。笑ったらその時が合図なんだって。
 笑ったら母はいなくなるんだって。母は私の笑顔を見て、そして手を握りました」

たんぽぽの種を夢中で飛ばした奈緒。
気がつくと母は居なくなっていた。。。

「母の顔も背格好も忘れたけど、あの時の母の手の感触だけは、
 どうしてか、今も憶えてて。
 街ですれ違う人達の手を見ると、想像、想像をしてしまうんです。…
 いつか、母の手に出会えるんじゃないかって。…
 すいません。何か。うっかりさん、話しやすくて」
「ううん。継美ちゃん、どうしたかしら。
 私、ちょっと下の片づけして来ますね。。。
 会いたいって思うことある?」
「はい?」
「実のお母さん」
「無償の愛って、どう思います?…
 親は子供に無償の愛を捧げるって。あれ私、逆だと思うんです。
 小さな子供が親に向ける愛が、無償の愛だと思います。
 子供は何があっても、たとえ殺されそうになっても捨てられても、
 親のことを愛してる。何があっても。
 だから親も、絶対に子供を離しちゃいけないんです。
 それを裏切った人には、会いたいとは思いません」
「そうね。そうよね。
 継美ちゃんのためにも、
 実家のお母さんの所に帰るのが一番いいんじゃないかしら。
 あなたを一番愛しているのは、その方だと思います」

階下へ下りると、水道の蛇口をひねる葉菜。
堪えていたものが抑え切れずに嗚咽となって溢れ出て来ました。。。
と、ここでいきなりのCMにはガッカリ┐(-。ー;)┌

小さな子供が親に向ける…無償の愛。
これは継美と、幼かった自分のことを言ってるようでした。
当たり前のように両親や家族に囲まれて育った者には分からない愛。
愛された実感のない者が向ける無償の愛なのかもしれない。
親が子供へ向ける無償の愛をまだ知らない奈緒です。

スミレ理髪店から出て来る奈緒を偶然見かけて、店に乗り込んだ籐子。
殴りかかる勢いを抑えて、
「名乗ったの?」
首を振る葉菜。
「…あなたにあの子に会う資格があんの?二度と会わないで!」
「はい。もう会いません。
 ただ、一つだけお願いがあります。奈緒に教えてあげて欲しいことがあります。
 あの子の星座は水瓶座です。1975年1月31日。それが奈緒の誕生日です。
 お願いします」
「そんなこと今更教えられるわけないでしょ」

生きてる気がしないと言った奈緒に、どうしても教えてあげたいことでした。

落とした新聞から、記事が目に入るなんて上手い流れでしたね。
「室蘭海難事故、捜索断念 小一女児」の小さな記事。

”道木怜南”と”水色のマフラー”の文字が繋がって、
立っていられないほどのショックを受ける葉菜でした。。。

あ~、籐子と葉菜の関係が早く知りたい!
ここがカギだと思うんですよね~。


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Posted by mana at 18:05Comments(8)TrackBack(11)「Mother」

2010年04月22日

『Mother』 第2話

駅構内のトイレ前に荷物を置いたまま、
継美(芦田愛菜)をトイレに連れて行く奈緒(松雪泰子)。
当然盗まれちゃったんですけど、慌ててたと言うよりドジ?ちょっとイラつく。
でもこれは全てラストへ繋がって行くことになるんですよね。
上手いな~。

前回、継美の着替えや靴を買い揃える奈緒を見ていて、
靴のサイズは分かってるんだろうか?って思ってたんですけど、
今回へ繋がってた訳ですね。
サイズが分からなければ、やや大きめを買うと思うんですけど^^;

トイレも靴もそうですけど、
独身女性が急に小学1年生の母親にはなれない現実を見せてたようでした。
母親って行動時間を考えて、出ようが出まいがトイレに行かせとくのは常識で、
そんな時は必ず「ほら、出た~」ってことになるんですよね。
あ~懐かしい('-'*)トオイメ

足の痛みに耐えながらサイズの合わない靴を履いていた継美。
子供の頃、気を遣って「我慢」していた奈緒自身を思い出させてくれたのが、
5歳~7歳まで過ごした児童養護施設「桃の家」の
野本桃子(高田敏江)の言葉でした。。。
そうしてずっと我慢して生きてきたのかもしれないですね。


『子供叱るな 来た道だもの 老人笑うな 行く道だもの』
こんな言葉を思い出したんですけど、
来た道でも忘れちゃうんですよね。
自分が嫁いだ頃のことも忘れちゃって、嫁に期待をかける姑とか。
まぁ今の子は、私が子供の頃よりもずっとしっかりしてますけど^^;

桃子さんは認知症で何も分かってないと思いきや、
まだらボケもあるぐらいですしね、
継美のお陰で脳が刺激されたとも受け取れます。
お年寄りと子供って波長が合うんですよね。
花壇で楽しそうに菜の花を植える二人を見て思い出したことが。。。

うちの娘が3歳の頃、大きいばあちゃん(パパさんの祖母)と
ほのぼの~と話してるのをこっそり聞いてると面白かったんですよ~。
戦争の話をするばあちゃんに「いっぱい死んじゃった?ふ~ん」って。
相手して貰ってるのかしてあげてるのか分かんないマジメな二人(笑)
口にチューする二人の写真を撮ったりもしたんですが、画になるんです。
すみません、昔を思い出すようになってしもたーσ(^∇^ヾ)


〈今日、奈緒が言った。
 「私はお母さんにはならないの。子供が可哀想だから。
 生まれるのが可哀想だから。絶対に母さんにはならないの」
 この子のために、何もしてあげられないのか〉

桃子さんが書き残した当時の記録ノートを読む奈緒。
憶えていたのか思い出したのか…
潜在意識の中で、結婚することも避けて生きて来たんでしょうかねぇ。


市の施設へ行くことになった桃子さん。
桃子さんも一緒に行こうと頑張る継美の姿にジーン。

「私たちは逃げてるの。桃子さんも一緒に連れて行けるわけないでしょ」
「先生」
「お母さんでしょ」
「私も置いてって」
「何言ってるの?」
「大丈夫だからここに来たんでしょ?」
この施設に向かうバスの中で「大丈夫、大丈夫」と継美を安心させた奈緒でした。
「大丈夫、大丈夫。先生、我慢しなくていいよ」

桃子さんは奈緒たちの言葉を理解してたんですね。

「桃子さん、奈緒です」
「奈緒ちゃん!お帰り。ほらほら、外から帰ったら手を洗いなさい」

「どうすれば良かったの?私だって精一杯やってるつもりなのに。…」
会話にならない桃子さんを横に、一人つぶやく奈緒。
「じゅうろくてん。16.5」
「もうしりとりはいいの」
「継美ちゃん、足が痛いの。痛くて歩きづらいの」
「ウソ。そんなことひと言も言っ。。。桃子さん、あの子のこと分かってない。
 あの子、言いたいことがあれば言うし」
「奈緒ちゃんだってそうだったのよ。
 奈緒ちゃんが”桃の家”に来た時、お菓子我慢したでしょ。
 テレビ我慢したでしょ。ホントのお母さん、我慢したでしょ。どうしてだった?」
「一度捨てられたから、またもう一度捨てられるのが怖いから。
 でも私、我慢なんかしてなかったわ。
 だって桃子さん、全部分かってくれてたから。…
 あの時いたみんなの靴のサイズも、全部分かってたから」
「16.5」

赤い靴を買って、継美に履かせる奈緒。
男の子用の靴も我慢してたんでしょうね。

桃子さんのお陰で気づいた奈緒。
継美と3人で暮らすことを決めましたが…

菜の花を持って戻ると、施設職員に連れて行かれる桃子さん。
「チュースケ。外へ出て来ちゃダメよ。怖いおじちゃんがいっぱい居るからね。
 バイバイね。継美ちゃん、ありがとね。一緒に遊ぶの、楽しかったよ。
 お花、嬉しかったよ。たくさん嬉しかったよ。でも、バイバイね。
 奈緒ちゃん。奈緒ちゃん、ありがとうね~」
「ごめんね。何もしてあげられなかった」 物陰隠れて呟く奈緒。
「奈緒ちゃんがお母さんになった。奈緒ちゃんがお母さんになった」
「なれたよ。桃子さんのお陰で、なれたよ」
「奈緒ちゃんが、お母さんになった。ありがとうね~。ありがとね~。
 チュースケ~、チュ~スケ~。バイバイ~」(/_;)

桃子さんは行ってしまった。。。
「桃子さん、桃子さ~ん。どこに行ったの?桃子さん。出て行かないで~(T_T)」

この別れのシーンは見せ場でした。
桃子さんの気持ちにも涙でしたけど、
継美役の愛菜ちゃんの演技は見事ですよ~。ホントに5歳?


そしてラストでも見せ場が。。。

歩道橋ですれ違う奈緒と、実母の望月葉菜(田中裕子)。
お互いに知らずに通り過ぎちゃうんだぁ。。。
違ったんです。

「奈緒さんには、ちょっとも会いに行ったり、ちょっとも見に行ったりしてません」
育ての親・鈴原籐子(高畑淳子)にそう話した葉菜でしたけど、
歩道橋下の電話ボックスの陰から奈緒を見つめ安心する葉菜の姿に、
奈緒のことをず~っと見守り続けていたことが分かりました。

道路を挟んで「お母さ~ん」と手を振る継美と奈緒の姿を追う葉菜。
この三角に結ばれた親子関係の魅せ方が良かったですわぁ。
逃亡劇だけじゃないとこがおいしい^^;


籐子と葉菜の秘密って。。。

しかしまだ55歳の葉菜の地味すぎる服装。
籐子がまた派手で、対照的な二人に何があった?同じ年なんて…
可哀想すぎる^^;


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Posted by mana at 17:33Comments(2)TrackBack(16)「Mother」

2010年04月15日

『Mother』 第1話

こんな可愛い名子役が居たんですね~。
道木怜南役の芦田愛菜ちゃん。
このタレ目で笑ったり悲しい顔を見せたり、
表情の上手さと感情の出し方に、感心して見入っちゃいました。

脚本は坂元裕二さん。
『東京ラブストーリー』『恋愛偏差値 第三章』
『あなたの隣に誰かいる』『愛し君へ』
『わたしたちの教科書』『太陽と海の教室』など。

恋愛ものから社会派サスペンスものまで幅広いですね~。
どれも夢中で見たものばかりσ(^_^;
う~ん、期待と不安が入り乱れる(笑)
それよりも!奥様が森口瑤子さんだったとはビックリしましたわぁ。

次屋尚Pの言葉。。。
「主人公は、松雪泰子さん以外に考えられない、
 という気持ちで一致し、もし松雪さんに断られたら、
 この企画を捨てる覚悟で熱烈に出演交渉させていただいた」そうで、

鈴原奈緒役の松雪泰子さんが、期待通り魅せてくれました。
グイグイ引き込まれ、あっと言う間の90分でしたから。
主役の二人が良かったですわぁ。
どうしてこの二人がお互いに引かれ合って行くのか…
ラストへ繋がるまで丁寧に見せてくれました。

「赤ちゃんポストに行きたいです」と切実に訴えた怜南。
それで郵便ポストを覗いたりしてたこと。

「私は拾われた子だから。
 ホントのお母さんに、捨てられた子だから」と言った奈緒。
そんな秘密があったこと。

母性。。。
子供を生んでも湧き起こらない人間も居れば、
そんなことは関係なく突然そういう感情が湧き上がることもあるのかもしれない。
そう思わせたのはやっぱり松雪さんの魅せ方なんでしょうね。


小学校の中庭で飼っていたアヒルが死んでしまい、
生徒たちにお別れの手紙を書かせるように奈緒に指示した三浦先生。
実はこういうタイプが怖いってのも見せてくれました。
何のためにアヒルへの手紙を書かせたのよ。

怜南以外は涙を流す生徒もいるほど、素直に?手紙を書きますが…
「これ、書かなきゃダメ?」
「どうして?書けない理由でもあるの?」
「アヒルは手紙読めないからよ。死んでるから手紙読めないでしょ。
 アヒルは字、習ってなかったから読めないでしょ」

これにはクラスメートからブーイング。
「意地悪~」と言った生徒が正しいのかどうかも疑問に感じてしまった。

「天国ってある?土の中のこと?」そう尋ねた怜南に、
「書きたくなかったら書かなくていいわ」
ふざけてるとしか思えない奈緒は、怜南から用紙を取り上げます。
この時点ではそれが普通かもしれません。
普通や常識って何だ?

変わった子、生意気な子で済ませるか。
その奥へ踏み込むか…
これは判断が難しいところ。
こうしてドラマとして見てるから分かるんですけどね。

冷めた教師と子供らしくない生徒。
こんな最悪な出会いから、娘として育てて行く覚悟が芽生えるんですからね~。
そこまでの二人のやり取りが絶妙でした。


冒頭で、海に落ちたと思われた子供は死んでしまうんだと思ったんですが、
ラストでは…
そういうことだったんですね~。


好きなものノートには、
「好きなものを書くの。嫌いなものを書いちゃダメだよ。
 嫌いなもののことを考えちゃダメなの。
 好きなもののことを、ずっとずっと考えるの。分かった?」
「それがどうしたの?」
「そしたらね、治ると思うよ」

奈緒の円形脱毛も見逃さなかった怜南。
嫌いなもののことを考えちゃダメ…
これが、小さな怜南が考えついた生きる術。
アヒルが死んで泣くことよりも素直な子に見えて行くのが不思議でした。
好きなもの。。。
渡り鳥の話をする時だけは、イキイキとした顔を見せていた奈緒。
二人の距離が少しずつ縮まって行くまでの流れが良かったです。

しかし黒いゴミ袋に子供を入れて、雪が残る道端に捨てて
男とホテルに行けちゃう母親って┐( -"-)┌
最近の虐待ニュースの多さに、現実もありそうだと思えちゃうのが怖い。
なんてリアルタイムなドラマなんでしょうか。


「道木さん、聞いて。私あなたを誘拐しようと思うの」
「先生、牢屋に入れられない?」
「そうね、入れられるかもね」

「私あなたの、お母さんになろうと思う。あなたと二人で生きて行こうと思う」
「先生」

「この町を出て、誰も私とあなたを知らない場所に行くの。
 そこでは私はあなたのお母さんで、、あなたは私の娘。
 絶対に誰にも知られちゃいけない。一生ウソつき続けなきゃいけない。言える?
 …一生私のこと、お母さんってウソ言える?怜南。お母さんって言える?」
「。。。お母さん。怜南のお母さん。お母さん。お母さん。怜南のお母さん」
「あなたは捨てられたんじゃない。あなたが捨てるの」

抱きしめ合い、覚悟を決めた二人。。。

逃避行の列車の中で、
奈緒の手と怜南の小さな手が重なるラストシーンが印象的。
思ってたより重くならなかったのは、怜南の明るさのお陰かも。
実は問題を抱えてたのは奈緒の方?
この先はどうなるのか、全く読めません。
それだけに楽しみです。
                                公式HP

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Posted by mana at 01:10Comments(4)TrackBack(18)「Mother」