2011年08月05日

『それでも、生きてゆく』 第5話

こんなに泣けるなんて自分でもビックリの回でした。

強がって生きて来た双葉の心が折れそうなのを慰める洋貴。
お互いがその手に触れようとしながらも、それが出来ない、許されない二人。
切なくてウルウルでした。

でもそれよりも、終盤での響子にはヤラレましたわぁ。
大竹しのぶさんの長台詞のひと言ひと言の重みに、
何故だか分からない涙が溢れて来ました。
人として、母として理解できた上に、
涙を誘う見事な演出と演技、そして音楽の使い方に涙。。。
瑛太くんの涙にも貰い泣き(/_;)



「もう勘弁してよ。明日だって朝早いんだから」
「明日が来ると思ってるんですか?どうして明日が来るって分かるんですか」
「あんたやっぱり人殺しだ」
「僕の名前は?僕の名前を言ってみてください」
「雨宮。。。健二」  振るえる声で答える紗歩(安藤サクラ)
「そうです。忘れないでください。もし忘れたら、夜のところに置いて行くから」

『雨だれ』の力強い旋律が闇の中の恐怖にも合って、
文哉(健二)のセリフと共にゾクゾクしましたわぁ。

殺人を犯した人間に向かって、その過去を知ってる素振りをして見せたり、
夜中に二人きりで出かけたり、挙げ句に「人殺しだ」って…言う?
紗歩ってただのおバカに見せてます?
近づいた目的は何なんでしょうね。
文哉を殺人鬼に見せかけるためだけの小道具とか?

8年前から行方不明のままの看護師とは、当時つき合ってたと言う噂も。
本当の文哉を知る人物かもしれない東雪恵と言う女性。
予告では洋貴が見つけたようでしたけど、どうして雲隠れする必要が?

そして文哉が描いたあの絵にも、何か別の意味があるんだと思いたい。。。


駿輔と双葉の会話から、母親が実母でないことを知って、双葉と接する洋貴。
「そのうち、上手く行きますよ。…色々あると思うけど。
 そのうち、上手く行きますよ」
「あれ。。。
 母の話とかの、聞いてました?
 あぁ、何か今日は優しいなと思ってたら、そうか。
 。。。何かラーメン久しぶりに食べるから」  涙を堪えながら食べる双葉
「いつも、これぐらいっすよ」
「いつもこれぐらいだったらいいな」
「じゃぁいつも、これぐらいの感じに しますよ」
「。。。あのぅ、もう1回だけ言ってもらってもいいですか。
 ラーメン食べながらでいいんで。今の、もう1回だけお願いします」

箸を置き、思わず双葉の手を握り締めようとし…
手に触れる前にその気持ちを抑えた洋貴。
「。。。上手く行きますよ。遠山さん。。。頑張ってるから」
「恐縮っす」 涙で頷く双葉(・・、)

カラオケ行かない?って言ってみたい。。。
そんな当たり前に言えるようなことを言えるように変わりたいと言った洋貴と、
スプーン曲げが出来るようになりたいと、現実的じゃないことを笑顔で言う双葉。
被害者と加害者ではなく、その家族だと言うだけで、
人とは違った人生を歩むことになってしまった二人。
当たり前のオシャレも会話もカラオケもスプーン曲げも…
そんな普通のことが出来ずに生きて来た、まだまだ若い二人が不憫に思え。

切なくて、もどかしくて、ギュッとしたいさせてあげたい。。。


「変な服ですか?」。。。洋貴もそう思ったはず。
おばあちゃんが着るような地味な服を着てた双葉。どうして?
家に帰れずおばあちゃんの居る施設へ顔を出した時に思ったんですけど、
まさか借りたんですか?


母親のことを心配し、幸せになって欲しいと願う気持ちは同じでも、
”幸せ”の考え方が違う兄弟。

「言いたいことがあるなら言った方がいいと思うし。
 もし殴りたいなら殴った方がいいと思うし。
 会って話せば何かきっかけになるかもしんないし」
三崎駿輔が会いたがってたことを、母の響子に告げる洋貴。

「母さんは幸せなんだよ。
 俺も嫁さんも居て孫も居て、みんなここで幸せに暮らしてんだよ。
 俺が作ったんだ。俺が作ったんだよ。壊さないでくれるかな」
今更兄貴面して横から口出すなと言わんばかりの耕平。


響子が居なくなり、心配する日垣家。
耕平は、母を動揺させることをわざわざ言いに来たと、洋貴を責めます。
そこへ姿を見せた響子。

「みんなどんだけ心配したと思ってんの!
 もう少しで捜索願出すとこだったんだよ!どこ行ってたの!」
「亜季のところよ。
 亜季が死んだところに行って来ました。亜季が殺されたところに行ってきました。
 15年ぶりに、家に帰りました。私たち、家族が、暮らしてた、家です。
 12時半になるのを待って、出発しました。
 あの日の亜季と、同じ時間に、同じ道、行くことにしました。
 小学校の、チャイムの音が、聞こえて来ました。
 亜季の友達は、みんなどうしてるのかなぁ。
 もう亜季のこと忘れちゃったかなぁ。怖い思い出なのかなぁ。
 そんなこと思いながら、橋渡ると、角にクリーニング屋さんがあって、
 道が2つに分かれてます。
 あの日亜季が行こうとしてた公園はそのどっちからでも行けて。
 もともと亜季はお地蔵さんのある道を通ってたんですけど、
 あの日は郵便ポストの道を、行きました。
 お地蔵さんの道は車が多いから、郵便ポストの道を通りなさいって私が、
 私が教えたからです。
 亜季はその道の途中で、金槌を持った少年に会いました。
 大きなモクレンの木が立っていて、ヒグラシが鳴いてました。
 そこに、私の何か、何か。。。何か人生の、大きな、落とし穴が見えました。
 あれから、15年経って、今の私は、人から見たら、
 随分と落ち着いてるように見えるかもしれません。でも、ホントは違うんです。
 私、みんな、私と同じ目に遭えばいいのにと思って、ずっと生きて来ました。

 優しくされると、あなたに何が分かるの?って思いました。 (誠次と目が合い)
 子供連れた母親見ると、疎ましく思いました。 (嫁の由佳はソワソワ)
 前向きに生きようって言われると、死にたくなりました。 (耕平はガックシ)
 ごめんなさい。私はず~っと、そういう人間です。
 あ~駄目だ駄目だ。人愛そう、前向きになろう。
 そう思った5分後に、みんな死ねばいいのにと思ってました。ごめんなさい。
 母親から子供取ったら、母親じゃなくなるんじゃなくて、
 人じゃなくなるのかもしれません。
 森の中歩きながら、今日私はこのまま死ぬんだろうって、
 人ごとみたいに思ってました。
 森の向こうで、地面が、青く光ってるのが見えて、あぁあれかぁ。
 あれかぁあそこで、あそこで亜季はって思ったら、私走り出してました。
 あ~ごめんね亜季。ごめんね亜季。ずっと来なくてごめんね。 (涙で語る響子)
 待ってたね。ず~っとたくさん待ってたね~って。。。(/_;)
 そこで、亜季の夢見たら、消えて行こうって思いました。
 でも 夢に出て来たのは、あの少年でした。
 私、亜季が何したの?亜季がね、亜季がどんな悪いことしたの?って
 聞いたけど、少年は何も答えてくれなくて、ただ私を見返してました。
 その時気づきました。あぁこの子、この子と私、同じ人間だって。
 人やめてしまった人だって。
 あぁ、目覚まさなくちゃって思いました。
 このまま死んだら、亜季が悲しむ。亜季に嫌われる。
 そう思えたら、初めて、生きようかなぁって思いました。
 亜季の分まで、生きようかなって。

 目覚ますと、湖の水で、何度も何度も、顔洗いました。
 昔、亜季が、殺された時、色んな人が色んなこと、言いました。
 時代のこととか、教育のこととか、何か、少年の心の闇だとか、
 少年法だとか、理由を解明すべきだとか言って、色んなことを言いました。
 何を言っても今更時間は戻らないって言いました。
 私、何言ってるか分かりませんでした。
 分からないから、何だかよく分からないから、
 私が、私が、放っといたから亜季は、亜季は死んだんだって思うようにしました。
 私が道変えたから私がスカート穿かせたから亜季は死んだんだって。(T_T)
 そうやって、少年のことは考えずに来ました。
 だけど。。。だけど。。。
 そうじゃないの。そうじゃないの。私は誰かじゃないから。
 私は、私は新聞の記者の人じゃないから、私は、偉い大学の先生じゃないから、
 私は、ただの母親だから、理由なんかどうでもいいの。
 私は、私はただのお母さんだから、私が言いたいことは一つしかないの。
 私が言いたいことはず~っと、一つしかないの、ないの。(T_T)
 あ、亜季を返してって。。。亜季を返してって。。。亜季を返せって。
 私が、言いたいことは、一つしかなかったの。。。
 私、あの少年に会いに行きます。
 会って、亜季返してもらいます」

「返してもらうってさ」

「耕平。今までありがとう。
 お母さんのことず~っと、心配してくれてホント、ありがとう。

 お世話になりました。今日まで。
 今日まで良くして下さったこと、ホントに何てお礼を言っていいか」

「響子さん待って。ここを出てくんですか?」

「これ以上、ご迷惑を 掛けてしまいます」

「迷惑って。あなた何をしようとしてんです?」

「由佳さん。ホントに、ありがとう。
 涼太君、元気に育ててあげて」

「お母さん」
「ねぇ、何?ねぇ、何言ってんの?意味分かんないよ!」

「ホントに、ホントにありがとうございました。
 洋貴、行こっか」  涙を流し黙って聞いていた洋貴

「お世話になりました。。。僕が母と暮らします」 

頭を下げる洋貴に何も返せないで見つめる耕平。。。

日垣家の人々も大変でしたね。
良かれを思ってしてることが、本人には重荷や苦痛になってるってことあります。
それでもそのことに感謝しながら、前を向き始めることが出来た響子。
これは母より先に踏み出し、母の背中を押した洋貴のお陰ですね。
双葉との出会いは大きかったでしょう。

BGMもバッチリ合ってます。
そして頭を下げた洋貴の決意の顔を見せながらのエンディング曲もグーです!
ちょっとトラウマだった小田和正さんの歌声が心地良く感じてます♪
ドラマと曲って本当に大切。
そして、セリフだけじゃない。その役者の見せ方なんだなって。。。
大竹さんの演技に涙腺崩壊~。・゚・(*ノД`*)・゚・。


響子と洋貴のところに現れた隆美。
逃げることをやめたんですかねぇ。それとも。。。

そして双葉の前に姿を現した文哉。
「お兄ちゃん?」
「うん。双葉」
「お兄ちゃん!」
「双葉、お兄ちゃんと一緒に行こうか」

今でも妹だけは守ろうと思ってるんですかねぇ。
15年前、三崎家に何があったのか…
早く知りたいよ~(ノ゚ο゚)ノ

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この記事へのコメント
終盤での大竹さんの独白にはただただ圧巻でした

弟は一生懸命に母にあの事を忘れて
人並みな生活を送ってもらおうと懸命に頑張ったのに

母はこの15年間
ずっとずっと暗い闇の中だった

それがあの独白に込められてましたね

でも、彼女の心が闇に落ちたきっかけは
娘を失った事件であり

そして、彼女が生きる意味を取り戻そうという思いになったのは
亡き娘のおかげだったという

洋貴にも母にも亜季が心の中に生きているってのが
よく分かる今回のお話でした

それ以上に驚いたのはエスパー文哉ですねぇ
妹がここにいるのが分かっていたかのように

最後の最後でいつもオイシイとこは文哉がもっていきます ̄▽ ̄
Posted by ikasama4 at 2011年08月07日 22:17
★ikasama4さん

返事が遅くなりましたm(__)m

今回は一人で集中して見てたせいか、
双葉と洋貴の二人にウルウル涙腺が緩んでたところで、
ラストでの大竹さんには号泣に近い涙腺崩壊で、自分でも驚きましたよ。

母親として感情移入しながらも、
人間って強いようで弱い、弱いからこそ汚ない部分もあったり。
そんな本音を吐露する響子に、涙が溢れて来たんですよね~。
あれは大竹さんの演技が魅せてくれたんでしょうか。

自分の命より大切なものを失ってしまった母の心情、見事すぎます。
周囲の者が簡単に励ましたり出来ないですねぇ。
初回では洋貴を憎んでるようにも見せてた母を、
こう持って来るとは流石ですわぁ。

次男・耕平の落胆も相当なものでしょうし、日垣家も大変ですわ。


>それ以上に驚いたのはエスパー文哉ですねぇ
ストーカーのように。。。
文哉を不気味に見せながらの~、
ラストで号泣ってやつを期待してますわん。

次回も、オイシイー文哉が楽しみです♪
Posted by mana at 2011年08月10日 10:44
上の画像に書かれている文字を入力して下さい