2012年06月20日

『37歳で医者になった僕』 最終回

青臭い。。。上手く絡めて見せてくれましたね~。

最後まで、お涙ちょうだいで見せられなかったのが良かったと思いました。
すずの死も悲しいものではなく、
最期に見せた優しい手や笑顔も、
それに気づかず居眠りする紺野先生の見せ方も、
何だか夢の中の出来事のようで…

2年後には、すずの墓前で紺野先生の近況報告をする沢村先生。
二人の友情がずっと続いてるのも心温まりました。
すずの急変に、洗面所で泣きじゃくる沢村先生に貰い泣きしちゃいましたよ(・・、)

そう言えば、2年後にも石浜さん(でんでん)が入院してましたけど、
入退院を繰り返してるんでしょうかねぇ。
趣味で(笑)
院内の情報ツウは退屈しません。

「しっかし驚いたな今回のクーデターにはよ。
 だけどお前、佐伯のやつ倒れて特別病棟に監禁だろ?
 おい、森下の野郎が教授代行なんだってな。
 人のいいような顔してたけど、
 やっぱあいつもそれなりに裏あったってこったぁ。
 手際良すぎんだろ、どう考えたって。
 これで佐伯をホスピスに送っちまえば、あいつの天下ってこったな」


佐伯教授があの手紙を読むのかどうか、最終回に賭けてましたけど…
あれは後で見るんだろうなって破り方でしたもんね(笑)
期待した涙の展開でなかったことが、
逆に佐伯教授らしくて良かったと思えました。

恩師の言葉や自分が書いた青臭い手紙に涙を流すことはなかったですが、
何かに気づけたって見せ方は上手かったですね~。

末期の膵癌患者・木島さん(甲本雅裕)が受けた治療薬APTO1が、
ここでまた見せ場になるとは。
佐伯教授が投薬治療を希望したこと。
2年後も再発せず元気な姿を見せたその効果に、
そんなばかな~なんて思わせない見せ方。
佐伯先生が青臭かった頃に戻ったような清々しさ、その笑顔が良かったです。

患者として担当医に、
「君。ちゃんと私を見て診察したまえ」
「はぁ」
「そうそう。そうしてくれないと患者が不安がるだろ」

これにはヤラレましたわぁ。
色んなものが伏線になってたので、
佐伯教授の車椅子を押す家族もエキストラじゃないかと疑ってしまったほど(笑)

『ミラクルドクター治子』のDVDも上手く使われてました。
レンタルの延滞で、代わりに返却に行った沢村先生が、
すずと紺野先生が見られるようにと、また借りて来たこと。
その流れで自らも視聴してみるチャンスが巡って来たと言う。
そもそも、森下先生オススメのドラマでしたもんね。

屋上で愛妻弁当を食べる森下先生の横で手作り弁当を開ける沢村先生。
その不出来な中身に…
「個性的だな」って森下先生の言葉にウケる~o(≧∇≦)o

「こないだ見た古いドラマでも主人公が全然料理できなくって。
 メスで人参と玉ねぎ切り刻んでましたけど」

「俺も見たことある、そのドラマ」

「それ以外はカッコイイ主人公でした。
 一匹狼で妥協しない主義で諦めない性格で」

「現実はそんなシンプルじゃないからな」

「そうでしょうか」

「生きていくためには協調性と多少の妥協が必要で、
 諦めることや言い訳することにも少しずつ慣れて行く。
 年を重ねれば現実を知るからな。青臭いのは若さの特権だ」

「それは、違うと思います。
 青臭いのは自分を変えようとしている人の特権ですよ」

沢村先生の言葉に考えさせられる森下先生。
耳を傾けることができるって、期待できますね。
本当の悪じゃない。

あんなにキツかった新見先生が優しく見えるのも…
紺野先生と出会って変われた一人。

「若くなくても居るだろ。。。青臭いヤツが」  
 
研修医たちがホスピスへ送ることに反対してることを、
佐伯教授にさり気なく伝える新見先生がステキでした♡

『恋愛検定』再放送見ました。
斎藤工くんもマイコさんも良かった~♡ お話もステキで泣けました(・・、)


その身になってみると分かるって。。。

膵癌の佐伯教授と、教授代行になった森下先生で見せてくれましたけど、
患者の立場になってみれば何が大事なのか見えるはずですもんね。
上の立場になればまた見えて来るものもあり…

「大した効き目のない投薬を、よくもまぁ律義にこなすもんだ」 佐伯

「出来得る限りの治療を行なうのが医師として当然の務めですから」 森下

「そういうとこまで目が届くのは今のうちだよ。
 君が医者として理想を追い求めて来れたのは、
 准教授という立場に居たからだ。
 政治の世界に身を投じればそれが許されないことはすぐに分かって来る」

「私は、あなたとは違います」

「同じだよ。
 上に行けば行くほど、手に入るものが増えれば増えるほど、
 求め続けなくてはならなくなって来る。
 新見先生、気を付けた方がいいね。
 この男は私より理想が高い分、冷酷だからねぇ」

横に居る新見先生にしてみたら、どっちもどっちな二人の会話だったでしょう。


佐伯教授には拒否され破かれたあの手紙を、
下田先生から預かりもう一度手渡す紺野先生。

「私は君が嫌いだ。君も私が嫌いだろ」

「どちらかと言うと」

「じゃぁなぜ呼ばれたからってここに来たんだ」

「医者だからです。医者として佐伯先生に出来ることをしたいからです。
 僕は医者を目指した日の気持ちを忘れてません。
 会社員としての自分から逃げ出して、
 新しい自分になりたくて医者を目指しましたから。
 ただ自分の関わった患者さんを助けることだけを考えたくて。
 。。。
 これからも僕が医者を続けて行く理由はそれだけです。
 それがどんなに大学病院の常識から外れてたとしても、
 患者さんを助けることだけを考えて行きます」

「君は出世しない」

「分かってます」

「上司からは必ず嫌われる」

「だと思います」

「これから先もトラブル続きでぼろぼろになる」

「やれるとこまでやってみます。
 でも佐伯先生も同じだったんじゃないですか」

「君はこの手紙を読んだのか?」

「すいません。テープを貼る時にどうしても見えちゃって」

「人が恩師宛てに出した手紙を読むなんて、酷いやつだ」

「すいません」

。。。

「読み返すと恥ずかしくなって来る。フッ。どうも青臭くてねぇ」

「病院を改革しようと思われてたんですね。
 患者さんのための医療を実現したくて」

「あぁ。だがいつの間にか忘れていた。
 やっぱり私は君が嫌いだ。
 君と話してると生きなきゃならない気になって来る」

「その手助けをするのが医者の仕事ですから」

「そうだな。
 私が医者になったの、大きなケーキを独り占めするためではなく
 分け与えるためだったんだな」

「またこれから何かを手にして分け与えればいいと思います」

「58で新しい生き方はしんどいよ」

「37で医者になる人間もいるんですから」


何歳であっても、そこで気づけた人間は変われるってことですね。

いつも笑みを浮かべて嫌味を言ったり、
言い難いことをハッキリ言ったりしてた佐伯教授。
それでも憎めないのは…
マツケンさんだったから?

人のいいような顔した田辺誠治さんと言い(笑)
どのキャスティングもハマッてました。

紺野先生と出会った人たちの物語って感じでしたかね。
ドロドロな病院ドラマじゃなかったのも良かったです。


スマホのCMで、女性がジョギングしながら「サカナクション流して」には、
サカナクションご本人たちも驚いてるんじゃないですかねぇ。
ここで?(笑)

話しかけられたケイタイが返事する方が、世間は驚きですけど~(*゚0゚)

こうしてる間にも、日々研究・進歩してるんですね。
医療も何もかも。。。

  第2話~第11話(最終回)


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2012年06月13日

『37歳で医者になった僕』 佐伯教授の膵癌

すずが沢村先生にも作ってあげたお弁当。
あれはちょっとした意地悪だったと告白したすず。
そりゃ、紺野先生と仲良く歩いてたところを見てしまったら、
それぐらいのこと~。

でも気持ちが分かり合えない沢村先生じゃない。
「普通ですよ」と答えるとこはさすが。
普通なら毒を盛るところ(笑)ヾ(゚∇゚*)オイ
すごく美味しかったのが逆に悔しい。
二人の会話に泣けて来ちゃいました(・・、)

すずが転院したい気持ちを、両親の前で伝えてしまった沢村先生。
同席させたまさかの言動に驚く森下先生。

「何を考えてるんだ君は。
 すずさんの心機能はエジェクション・フラクションが30%以下になってる。
 これがどれだけ危険な状態か分からないのか?
 今の状態では転院を受け入れてくれる病院はない。
 下手をしたら搬送中に死ぬ可能性だってある。
 たとえ本人が希望したとしても医者として最優先すべきは患者の命だ。
 今日中に反省文を提出しなさい。
 君の意見はご家族をただ混乱させただけだ。
 医者なら一時的な感情に流されるな」


下田先生と言い、研修医たちにとって紺野先生の影響は大きくて、
もしもこの病院で出会っていなかったら、
今の内科はどう動いてたでしょうね。
指導医の言葉のまま、医者とはそういうもんだって疑いもしなかったでしょうね。

それでも紺野先生は、
沢村先生にとって出会うべき人だったんだと思わせてくれる。。。


「医者を目指してから反省文書かされるの初めてです。
 優秀でしたから、私。今までずっと」

「知ってますよ」

「知らないですよ。知ってるなんて軽々しく言わないで下さい。
 今まで患者さんの命を最優先するのが当たり前だと思ってました。
 医者として当然のことだって。
 でも。。。今は分からないんです。紺野先生のせいで」

「僕のせいですか」

「そうですよ。
 紺野先生と会わなかったら、私は迷わなくて済んだのに。 
 私はすずさんを助けたいと思ってます。
 でもすずさんの気持ちを無視して、
 この病院でただ命を繋ぐことが正しいのか、今は分かりません」


佐伯教授にとって紺野先生は、握り潰すほどの存在でもなかったですかね。
恩師の言葉を通して見守るような気持ちは起こらなかったでしょうか。
自身が膵癌のステージⅣbなのを承知の上で、
最後に望んだのは医学部長?

勝ち負けで言えば、私はもう負けてる。。。

何に負けたって意味なの?
恩師へ宛てた手紙を読み返しながら涙を流す佐伯教授を、
どうしても想像してしまう。

糖尿病の心配をしてたんですけどねぇ。
あれはもうやけ食いだったんですかね。
最後のケーキは食べられなかったようで…
いつも冷静で感情を表に出さない佐伯教授ですけど、
ゴミ箱に投げ捨てられたケーキで上手く表現されてましたわぁ。

佐伯教授が膵癌の末期だと知ったのが森下先生で、
学部長就任のお祝いの言葉も冷静に、
そしてあの笑みが怖かった~。
一番の悪かもしれないですね。


下田先生が退職願を出してまで決意したもの。
紺野先生と出会ってなかったら、彼もまた違う選択をしてたでしょうね。
若いと勢いで突っ走っちゃうこともありますが、考え直してくれて良かった。
伊達さんの奥さんも同じ思いだったように、
親目線でも彼の将来を心配しちゃいます。
正義って何ですかねぇ。。。

「裁判になっても長引く可能性が高いんです。
 先方から提示された示談金も相応の額でしたから」

「金の問題じゃないっすよ。ご主人が、伊達さんが亡くなったのに」

「ですから裁判をしてもしなくても主人は帰って来ないんです。
 これ以上事を大きくしたくありませんから」

「はっきりさせたいって思わないんすか?
 このままうやむやで終わらせたら。。。」

「そう思うのは、あなたが他人だからです。下田先生」

「私は主人を助けて欲しかっただけです。
 死んだ理由を教えて欲しかった訳じゃありませんから」

「俺は。。。」

「下田先生のお気持ちには感謝しています。
 でももし本当に主人を悼んで下さるんなら病院に戻って下さい。
 今のお気持ちを他の患者さんのために」

そう言うと、伊達さんが大事にしていた佐伯教授からの古い手紙を、
教授に渡して欲しいと託された下田先生でした。。。


森下先生と相反するように、新見先生がステキに映るここ最近で(u_u*)
あ~『恋愛検定』を録画するの忘れちゃいましたよ。
来週(6/17)は再放送があるんですねヽ(*´∀`)ノゎぁぃ♪
斎藤工くんの笑顔も見たいんですが、
ほっしゃん。の神様ぶりも気になるところ(笑)


下田先生を見守る先輩の笑顔は見逃しませんでしたよ~(ノ゚ο゚)ノ
新見先生♪

「戻ったんなら白衣着ろ、研修医。
 違うなら部外者は出てけよ」

「新見先生は何とも思わないんすか。
 担当の患者さんが死んだのに。今までだって」

「俺がどうとか関係ないだろ。伊達さんのことも。
 お前が医者辞めようとしてんのは責任がどうとかじゃなくて、
 ただ単純に怖いからだろ」

「そうっすよ。怖いに決まってるじゃないすか。
 他人の命預かってんのに」

「それは当たり前のことだろ」  多くを語らず立ち去る新見先生カッコイイ


「そっか。やっぱ怖ぇんだな、新見先生も。
 マジで怖ぇよ。このまま医者やってくの」 下田先生

「命の重さに押しつぶされたら医者は続けられないでしょ」 沢村先生

「僕もそう思います。
 けど命の重みを忘れたら医者を続ける意味がないと思います」 紺野先生


研修医奮闘記は、やっぱり紺野先生が居てこそ見せてくれる気がします。

患者にとってのお医者さんは、やっぱり温かみのある人間であって欲しい。
そして、患者の意思も尊重して欲しいと思った回でした。

意識を失ったすずが心配な最終回へと続く。。。

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2012年06月06日

『37歳で医者になった僕』 医者も人間

「俺ら、人助けるために医者になったのに」

下田先生を苦しめるのは、伊達さんと関わり過ぎたこともあり、
純粋でもあるせい。

「助けてくれ。まだ死にたくないんだ」ってすがりついて泣かれたら、
何も出来ずに死なせてしまっただけではなく、
誤診だったと言う後悔もどうにも出来なくて、
退職する道を選ぶしかなくなっちゃいますかね。

そんな志を持って医者になったはずの佐伯教授も、
今回は苦しんでることが伺えました。

「勝ち負けで言えば、私はもう負けてるよ」と一人呟く佐伯教授。
学部長選挙は間違いなく当選ってところまで来たものの、この虚しさは何?
悪にはなり切れない、恩師伊達さんの言葉を忘れていないからだと思いたい。


医者になりたい。
その理由は皆同じ思いでしょう。
例え、出世や金儲けの目的があったとしても、
命を救う仕事を選ぶ覚悟はあったはず。


外来で佐伯教授が見落としたことの真実を知りたい研修医たち。
新見先生を問い詰める下田先生と紺野先生。

「何わかり切ったこと言ってんですか、紺野先生。
 あの段階で患者に説明して何の意味があるって言うんですか。
 そんなことより治療が先でしょ」

「でも結局助からなかったじゃないっすか」

「俺だって死なせたかった訳じゃねぇよ。
 助けられるんだったら助けたいと思ってた。
 でも、だからって俺は自分の立場を危うくなんかしたくない。
 紺野先生みたいに患者のために身を削ろうとは思えないんですよ、俺は。
 俺にだって俺の人生があるんですよ。
 必死に勉強して、医学部入って。やっと医者になったんだよ。
 上に睨まれたくない。出来れば出世したいと思うのが普通だろ」

「でも伊達さんは」

「もう死んだんだよ!あの人は!
 死んだ患者に義理立てして自分の人生棒に振れって言うのかよ。
 教えてくださいよ、紺野先生。
 俺、そんなに間違ってますか?
 俺みたいな考え方は、医者としてそんなにいけないことなんですか?
 医者なんて。。。きれい事だけで続けて行けるかよ」

新見先生の本心を聞きながら、
彼もまた苦しんでるんだって思いに貰い泣きしそうになりましたよ。
斎藤工くん、迫真の演技でしたもん。


すずより病院の患者に一生懸命になってしまう紺野先生に沢村先生は…

「バカじゃないんですか!
 すずさん放ったらかして病院に泊まり込むなんて」

「でも」

「伊達さんは担当でもない赤の他人です!
 紺野先生は自分のために医者になったんでしょ?
 なら何が一番大切かなんて迷わなくても分かるはずです」

「僕は」

「新見先生の言う通りですよ。
 患者の命を預かってたとしても、
 医者にだってそれぞれ自分の人生があるんです。
 すずさんがここで望んでた普通は特別な普通なんです!
 自分の作ったカレーを紺野先生が美味しいって言ってくれるような、
 そういう特別な普通なんです!
 それが、正しいかどうかなんて関係ありません。
 今は、自分とすずさんのことだけ考えて下さい」

紺野先生を一喝する沢村先生の心は複雑~。
向かいの部屋からは、紺野先生が温める手作りカレーの匂いが…
レトルトカレーを温める沢村先生が切ないわぁ。

残りのカレーを冷凍保存することより、
沢村先生におすそ分けしようよ~。
真面目すぎると言うか、女心が読めないのが紺野先生の足りない部分(笑)


そんな真面目さが仕事でも目の上のたんこぶ紺野先生は、
佐伯教授に呼ばれると…

「どうもいろいろ誤解があるようなんでねぇ」

「伊達さんの件でしたら、僕は佐伯先生の外来時の誤診だと思っています」

「ほう。その根拠は?」

「伊達さんの症状は外来時から肺炎とは異なるサインを示していました。
 早期に呼吸器内科に移して検査を受けていれば」

「肺真菌症は発見出来ただろうねぇ。
 だが医師としての対応は、0点だ。
 外来は患者の症状を聞き、基本的な検査を行なった上で、
 最も可能性の高い疾患に有効的な治療を施す場所だ。
 それで治れば解決、治らなければ入院。
 疾患の正体を徹底的に暴くための場所じゃないんだよ」

「ならどうして効果のない治療を続けられたんですか?」

「経過には個人差があるからねぇ。
 あぁ言ったことはまれなんだよ紺野先生。
 多くの患者は今のシステムで病を治し、
 我々医師に感謝しながら病院を去って行く」

「佐伯先生にミスはなかったと仰るんですか?」

「ないね。
 強いて言うなら、厄介な病気を背負い込んだ患者が不運だったと言うことだ」

伊達さんの言葉を忘れずに向き合っていれば救えたと言う紺野先生に…

「人は、生きる時には生きるし、死ぬ時には死ぬ。
 紺野先生、それは、君の婚約者も同じだ。
 カルテを見せて貰ったが状態は良くないねぇ。
 今からは他の病院を探すのも心身共に、さぞ負担だろう」

「それは 脅しってことですか?」

「ケーキは勧めないが、利口になることはお勧めするよ。
 これ以上、今回の件には関わらないことだ。
 医者も人間だからねぇ。
 君は君自身と、君の大切な人のことだけを考えたほうがいい」

「。。。」

患者側の立場から見ても、
生きるも死ぬも出会いも全て、運命ですかね。


森下先生に、すずのことを確認する紺野先生。

「僕とすずのことを。。。」

「あぁ話したよ。佐伯教授に。
 彼女のことを盾に君を黙らせるように提案もした」

「どうしてですか」

「俺は佐伯教授の後継者だからだ。
 ここまで来て、邪魔をされちゃ困るんだ、紺野先生」


森下先生、お前もか。。。

大きな病院で、多くの患者と接しながら学ぶのは病気のことではなく、
人間関係や出世の道、どう生き抜いて行くかも大事なことで…
大病院を去る医師も大勢居たでしょうし、
逆に居心地の良い場所だと感じる医師も居るでしょうし。
家業を継ぐならまだしも、新たに開業医って道も大変だと思いますわ。

人は、生きる時には生きるし、死ぬ時には死ぬ。。。
最後はそう自分に言い聞かせないとやってられない仕事かもしれない。
助けられるばっかりじゃないし、誤診も見落としもあるだろうし。
そんなことがあってはいけないんだけれども、
医者も人間、神じゃない。
助かれば感謝されども当たり前で、亡くなればヤブ医者と責められる。

人の死に悲しんで落ち込んでばかり居られなくて、
そんな繰り返しの中で精神状態を保たなければならなくて、
正義が正義じゃなくて、
じゃぁ何で自分は医者やってんだって、
何のために医者になったのか見失いそうになる。。。

そんな回でした。


森下先生が医者になろうって決めたと言うドラマ、
『ミラクルドクター治子』を、今こそみんなで見たらいいのに。

  第10話へ


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2012年05月30日

『37歳で医者になった僕』 恩師

もしかして、まんまと騙されてます?
人って見かけじゃ分からない。。。

佐伯教授の診察を受け、入院して来た伊達(竜雷太)。
頑固でモンスターペイシェントかと思わせといての…
自慢の教え子の大出世を自分のことのように喜ぶ、
実は思いやりも見える優しい人で、ただ寂しがり屋なだけだったような。

医者として、こんな先生に診て欲しいNo.1だと思い込んでいた
森下先生が、ちょっと分からなくなりましたわ。
要領がいいだけ?

上手く使われてるのは佐伯教授の方だったりしたら面白い展開に…
いや、したたかな男ですけどね。
田辺誠一さんだもんな~。どっちに転んでもOK(笑)

佐伯教授も昔は紺野先生みたいに情熱を持ってたなんて聞くと、
ちょっと仏心が出ちゃったり。


「佐伯君が医学部に合格した時、わしが言ったこと覚えてるか?」
「。。。随分昔のことですから。失礼します」

大勢の部下たちの手前でってところもミソでしたけど、
恩師からの言葉を忘れてしまったかのような見せ方。
実はちゃんと憶えてたってラストに期待してます。

その佐伯教授と言えば…
伊達さんを肺炎と診断し、レントゲンの影を誤診。
病院の人気が落ちてる時に。
私的にも大事な学部長選時期に。

このことにまず気づいたのが新見先生。
医者として医者らしいのは新見先生だったりして。
伊達さんを必死に助けようとする姿は、当たり前ですけど見直した。


中島先生に、2枚のレントゲンを確認して貰う新見先生。

「8ヶ月前と2ヶ月前のものです」
「あぁ。。。肺真菌症だろうね。
 この6ヶ月でだいぶん悪くなってるなぁ。
 この進行の仕方だと。。。アスペルギローマかな?」
「やっぱりそうですか」
「これ誰の?」
「伊達さんです」
「えっ?」
「抗生剤の効果が全くなかったんで、昨日確認したんです。
 よく見ると影が認められたので」
「これ、ご本人にはまだ?」
「えぇ。ですが今日また新しくレントゲンを撮ったので」


こう言う場合病院としては、
いかに誤診だと知らせずに事を済ませるかが最優先なんですかね。
レントゲン検査を拒否してたせいだと言わんばかりに、
数ヶ月前の検査のことには触れず、あれよあれよと手術の説明へ。。。

「どっちが悪いなんてどうでもいいことでしょ。
 大事なのは、事を穏便に済ませることなんですって」

伊達さんをかばうように階段から落ちた下田先生がケガをした件で、
検査を受けない伊達さんを責めるような態度に出る紺野先生への言葉も…
新見先生の考え、間違ってないんですよねぇ。

「こんな古い手紙より、今の下田先生の気持ちを受け止めてもらえませんか?」
って発言も、珍しく熱くなってる紺野先生を見ました。
患者さん第一は、体のことよりも心のケアが優先かも。
体を心配してつい…
病院だけでなく、一般でもありがちです。
うちのお店でも、「娘(息子)に怒られる」って傷心のお年寄りの多いこと。
怒るってことは心配するからこそなんですけどね。
嫁は怒ってくれませんよ(笑)
優しくして欲しかったら言うことを聞けっ!
って娘側の言い分にも頷ける。


伊達さんの言葉が気になった紺野先生。

「佐伯教授が医学部に合格した時、何て言われたんですか?」
「今の心を忘れるなって言ったんだ。
 医者になって父親を。。。人を救いたいという心を。
 でも変わるんだなぁ、人ってのは。
 わしも人のことは言えたもんじゃないが。ハハハ」

伊達さんと心が打ち解けた矢先。
咳き込んだ手のひらに血が…


沢村先生もレントゲンを見て気づき…

「森下先生」
「ん?」
「伊達さんのことは?」
「聞いてる」
「なら知っておられますよね?」
「君は本当に優秀なんだな。
 紺野先生には?」
「言いません」
「賢明だ」


伊達さんの容体が急変。
心臓マッサージを続ける新見先生。
心電図は0のまま…


来週に続くんですも~ん。
何もかも早くスッキリしたい。

  第9話へ


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2012年05月23日

『37歳で医者になった僕』 受け入れる

入院患者の石浜さん(でんでん)が居ないとやっぱり締まらない。
出戻って来てくれて良かった~(笑)

わざとお酒飲んだんじゃないでしょうねぇ。フフ

「さっき 受付でチェックインして来たとこ」
「ホテルじゃないんですから」
「分かってるよ。こんなマズイ飯食わせるホテルどこにあんだよ」
それでも居心地がいいんですね~。

でんでんさんがイイ味出してくれてます♪
『スマスマ』で白衣姿の草彅くんと共演したマツケンマハラジャ♪
病室のベッドに、でんでんさんにも居て欲しかったぐらい存在感違います。

と言えば…
次回は、鷲津組組長だった竜雷太さんが入院して来るんですね。
『任侠ヘルパー』抗争勃発に興味津々♪
どなたかヘルパーさんで来て貰えないですかねぇ(笑)

と言えば…
『リーガル・ハイ』で、
里見浩太朗さんと大和田伸也さんが共演しただけでもテンション上がるのに、
『水戸黄門』のBGMを流した粋な計らいには感激~。こういうの大好き♪
そして伊吹吾郎さんも登場するんでしょ?
最終回には服部さん、黄門様になっちゃうんじゃ?ヾ(゚∇゚*)ナイナイ


障害を抱える者と健常者との境界線。
すずと林田が抱える状況と気持ちを上手く合わせながら見せてくれました。

しかし、いつどこで障害を抱える者になるか予想もしてないことですね。
生まれつきとは違って、突然の事故でそれはやって来る。
そう思うと、どんだけ幸運な毎日を過ごしてるのかと思いますね。
足の指をぶつけただけでも「何でやねん!」って必然に、腹が立つ自分。。。


紺野先生が担当することになった患者・花山香澄(中村ゆり)は林田の彼女。
中村ゆりさんは『梅ちゃん先生』で、
梅子の担任だったあの編み込みまとめ髪の女性教諭だったんですね。
全く気づきませんでしたわぁ。

香澄の親からは交際を反対されている林田は、素直な気持ちが伝えられない。
「負担」「重荷」…
すずと同じ思いを抱えながら、
すずの言葉(手話)にガツンとやられた林田でした。。。

「こないだも言いましたけど、花山さんの傍に居てあげてくれませんか?…」
「ホントお節介ですね」
「分かってます。でも僕は、自分が患者さんのために出来ることをしたいんです」
「余計なお世話ですよ。じゃ」
「線を引いてるのは誰なんですか?
 他人の引いた線は簡単には消せないかもしれません。
 でも自分の引いた線は越えられると思います。
 足が不自由でも心が不自由でなければ」
「。。。あの。。。この手話ってどういう意味ですか?」
「”受け入れる”っていう意味です」


受け入れる。。。

この言葉って深いですよね。
私もガツンとやられました。

自分の状況が最悪でも、それを受け入れる。
相手のやり方・考え方が自分とは違っても、それを受け入れる。
難しいことです。

すずがそうして来たように、相手を恨んだり、何かを望んだりしない。
その状況を受け入れる。
お釈迦様のような人だ。

喋れないって、誤解もされるかもしれないですけど、
言い過ぎて喧嘩になるよりいいと思って見ちゃいますね。
ドラマだからですかね。
興奮すると言わなくてもいい言葉で傷つけたりするもんです。
カッとなりやすいのは女性だから始末悪い(笑)


「僕は7年間、すずの病気のことしか見てなかったんだって。
 医者になって、すずのこと支えるつもりだったのに、
 それじゃホントにただの医者と患者ですよね」  

「何が正しいとか間違ってるとか、人それぞれでしょ。
 人によって大事なものも守りたいものも違うんですから。
 肝心なのは、自分でそれを決めてそのために何をするかってことでしょ」

沢村先生と紺野先生って、お互いに励まされてるんですよね。
すずへプロポーズする紺野先生を見てしまった沢村先生が可哀想でした。。。


歩行者用信号機が青点滅すると、次の青まで待つ林田でしたが、
紺野先生の言葉を思い出し、境界線を越えようと勇気を出し…
足を引きずりながら必死で渡り切ります。

「お見舞いですか?」 紺野先生
「えぇ、まぁ。。。
 旅行くのやめたわ」 林田
「えっ?」 香澄
「この足で歩き回るのしんどいし、お見舞いの方が来やすいから」
「うん」

「ご両親、今日午前中にいらっしゃいましたから」
「お節介っすね、ホント。。。
 いつまでも逃げ回ってらんないよな。現実見てかないと」


紺野先生も気持ちを切り替えることが出来ました。

「この間はすずの気持ち聞けて良かった。
 でもかかってくる電話待つのやめようと思って。
 これからはすぐ傍で支えて行きたい。
 すずの体のことも声のことも全部。
 だから。。。結婚しよう」


色んな人たちから考えさせられる。
それに気づけた時、気づけた人は一歩前へ進めるんですね。
でもそれを受け入れられる度量があってこそ。
気持ちの切り替えが出来る人って凄いと思う。
逃げてたら楽ですもんね。。。


森下先生も医者として紺野先生に勇気を与えてくれます。

「組織と一個人とでは掲げる理想が違うのは当たり前だ。
 立ち位置が違うから、どっちが正しいって言う訳じゃない」
「分かってます。
 でも利益を上げるために患者さんを二の次に考えるのは
 病院として正しいんですか?」
「利益を度外視してボランティア精神で突っ走るのは医者として正しいのか?
 世の中には絶対的な正解なんてない。
 その変わり明確な不正解はある。俺はそう思ってる。
 判断は君に任せるが、俺は君もこの病院に残るべきだと思う」
「えっ?」
「自分を変えるために医者になったんだろ」


自分を変えるのは自分。
ちょうどそんな状況にある私事と重なって考えさせられました。
「受け入れる」広い心があればなぁ…
分かってるのに出来ない度量のなさに自分が情けない。

「意地を張るとろくなことはありませぬ」って咲の言葉を思い出す。 by 『仁』

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2012年05月16日

『37歳で医者になった僕』 人殺し

家業を継ぐと言う目的のために医者を目指す、
と言うか引かれたレールの上を歩いて来たって人も多いと思いますけど、
そうではないところで何のために医者になるのか、
どう言う医者になりたいのか分からない…
その目標が見つからないまま仕事を続けるのは不安でしょうね。

そんな研修医時代を通り過ぎると、
地位や名誉も欲しくなっちゃうんですから、大学病院って面倒。

頭が良いのは当然でしょうけど、医者も人間。
手先が器用でも論文が不得手だとか、
無愛想だけどメスを握らせたら一番とか。
進むべき医者の道を見極めて欲しいもんです。

論文も教授の扱いも上手な中島先生か、
派閥よりも医者としての役割を重視する森下先生か。

患者にとって「良い先生」って何なのか。
命を預けるんですもんねぇ。
美容師で良かった~。髪は伸びるし(^。^;)ホッ
って医師にはならんけど。。。いや、なれんけど(笑)


ミスも多く、研修医として置いていかれるプレッシャーを感じる
谷口先生を上手く見せてくれた回でした。

目の前で倒れた男性を助けるどころか、
ビビッてしまい何の応急処置も出来なかった谷口先生。

研修医でなければ、人として助けようと思えたかもしれない。
そんな窮地に立たされている彼だからこそ、
紺野先生を妬むような行動にも出てしまったんだと思える。
そんなセリフや表情から垣間見ることができたので、
「医者のくせに」とは非難できませんでした。
医者でなくても、AEDを使えるぐらいの冷静さは持ち合わせていたいものです。


中島先生の慰めと言えば…

「谷口先生もそう落ち込まないで。
 応急処置なんかできなくても、医者はいい論文が書ければいいんですから」

腕が伴わない場合はそっちの手があるよって助言ですか。
経験から出る言葉ですか┐(´-`)┌


「僕、紺野先生みたいに立派な人間じゃないんで」
「立派な人間なんかじゃないですよ僕は」
「立派ですよ!
 婚約者のために30過ぎて医者になって、仕事もちゃんと出来てる。
 僕なんかとは全然違います」

こう言う精神が、前へ進めないんですけどね。
そんなところへ、紺野先生の過去を立ち聞きしてしまった谷口先生は…


紺野先生が、帝光食品会社営業開発本部のエリート社員だった頃の話。
ある下請け会社の息子だった倉田誠(浅利陽介)が、
院内特別清掃のために清掃員として訪れた、7年ぶりの再会。

「会社から言われて仕方なく、下請け切ったってだけの話でしょ。
 でも。。。親父はあなたのこと恨んでましたけど。
 駆け引きなしで仕事のできる相手だと思ってたのに裏切られたって。
 3ヶ月間、親父は会社守るために駆けずり回って、
 結局守れなくて首くくったんです。
 親父が今の紺野さん見たらびっくりすると思いますよ。
 人殺しのくせに医者なんかやってんのかって。
 すいません。7年も経ってんのに今更ですよね」

このやり取りを聞いていた谷口先生が、
『人殺し』のビラを病院内に撒いてしまうと言う展開に。。。


その騒ぎの中でも、担当患者を親身に診る紺野先生の姿を見かける倉田。
恨む相手が違うことを分かっては居ても、家族は辛いですね。
でも7年と言う歳月が良かったかもしれない。
みんな前を向いて歩き始めてる。。。


「ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ、お前!
 紺野先生のこと悪者にしたってなぁ、
 お前がそれよりマシな人間ってことにはならねぇだろうが!」

谷口先生の仕業だと知った下田先生、いいこと言う。

帰ろうとする谷口先生を追いかける紺野先生も偉いと思う。

「最低ですよね、僕。。
 自分じゃどうしようもなくて、嫉妬してやったんです。
 紺野先生が羨ましくて。
 自分でも分かってるんですよ。間違ってんのは僕だって。
 でも僕は。。。」

「7年前、僕も間違えました。
 そのせいで取り返しのつかないことをしました。
 だから僕は変わろうと思ったんです。変わりたいって。
 谷口先生もそうなんじゃないですか」

人の痛みをこうして分かってあげる、分かってくれるっていいですね。
誰にも何も言われなくなったらお終い。
自分で考えろ。
でも気づけない。そんな哀れな人間もいっぱい居ますから。。。
あ~すぐに数人浮かんじゃいました。


沢村先生がいい位置に居てくれるお陰で、
病院内の雰囲気が悪くならないのがいい。
強気な沢村先生が次第に紺野先生の雰囲気に惹かれて行くのも分かる。

「僕だって分かってました。
 世の中きれい事だけじゃ回らない。
 利益を上げるためには切り捨てなきゃいけないものがあるって。
 だから下請けの社長が死んだ時も僕のせいじゃないって思ってました。
 悪いのは会社で、僕は上司の指示通りにやっただけだって」

「実際そうじゃないですか。だから辞めたんでしょ?」

「違いますよ、それは。ただの言い訳です。
 倉田社長は、僕が入社して本格的な仕事を任された時からのつき合いでした。
 誠実な人でこっちの無理なお願いも、いつも全力を持って応えてくれる人でした。
 僕は会社の命令でその人を切り捨てたんです。
 会社の中の僕自身の立場を守るために。。。
 僕は会社に失望したんじゃなくて、そんな自分に失望したんです」

「だから会社を?」

「それでもその時の僕は、まだ会社を辞める勇気なんてありませんでした。
 その後、落ち込んでる僕をすずがキャンプに誘ってくれて。。。
 彼女が病気を抱えることが、医者になることを決めたきっかけでした。
 シンプルに生きれると思ったんです。
 医者は病気や怪我を治して人を助けることだけを考えていればいいと思って。
 僕は、すずの事故に逃げたんです」

「もし。。。事故が起きてなかったら?」

「きっと。。。会社に残ってたと思います。
 僕はそんな立派な人間じゃありませんから。
 きっかけがなかったら人生をやり直そうなんて考えなかったと思います」

「そうですか。。。
 今の話聞いて少しホッとしました。
 紺野先生が生まれつき空気の読めない、お人良しじゃないって分かったんで」

「どうしてホッとするんですか?」

「どうして。。。ですかね?考えときます。じゃぁ、お先に」



カンファレンスに姿を見せない谷口先生のことを、
無断欠勤だと佐伯教授に告げ口するような新見先生も、
いつか気づく時が来るんでしょうかね。
彼は医者としてどこを目指してるんだろう。
腕がいいとも、論文が上手いとも思えないんですけどね…

「いや~困ったね。彼のお父さんは私と同期でね、よろしく頼まれてるんだが。
 まっ、理想の高い人間が近くに居ると、気が滅入ってしまうのかもね。
 あ~言う打たれ弱いタイプは。ハハハ」

笑顔でグサッと言う佐伯教授が一番、腐ってますけど…
マツケンサンバの血糖値が心配(笑)


病院から逃げ出した谷口先生に電話する研修医仲間。
その傍で、また人が倒れるなんてナイスタイミングな訳で。。。

「すいません。通して下さい。僕、医者なんで」

みんなからの励ましで、
心臓マッサージも人工呼吸も的確に行うことができた谷口先生。

気の持ちようなんですよね。
気合いと勇気で乗り越えられる。腕はついて来る。

人助けがファーストキスだなんて名誉です(笑)


数日間の特別清掃が終了し、紺野に挨拶をする倉田。

「俺もお袋も。。。多分、親父もやっぱり
 一生あなたのこと許せないと思います。これからも ずっと。
 でも 親父の墓に報告はしときますから。
 紺野さんも新しい場所で頑張ってるって」

涙を浮かべる紺野先生にグッと来ちゃいました。

こう言うドラマを見せられると、
真面目に生きていればいつかきっと…とか、
いつか分かって貰える日が来るって思いますね。
あくまで、ドラマの世界。
現実は、分かって貰える努力も必要でしょうけど。
そうそう偶然は起きてくれません。


も~、沢村先生と紺野先生でいいじゃ~んな感じなラストでしたわぁ♪
すずは林田じゃダメですか。
朝ドラ『梅ちゃん先生』でも、
嫌いなタイプに惹かれて行く松子なんでしょ?(笑)

  第7話へ


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2012年05月09日

『37歳で医者になった僕』 医者と看護師の間には…

「ドクターとナースの間には、広くて深~い河がある」

「男と女の間には、暗くて深~い河がある」
って『たぶらかし』 4話からの~、
広くて深い河もあったとは(笑)

毎回考えさせられながら、グッと来る言葉を残してくれるドラマですわ。
それもこれも、紺野先生ありき。
沢村先生と下田先生も、見方や考え方が変われたんですよね。
基本精神は変わってなくても。。。そこがまたいい。

谷口先生が、本当に良い医者になれるのはもうちょっと先ですかね。
自分のミスを看護師のせいにしたのは、
医者の前に人としてどうよって話ですもんね。

「広くて深くても、河は渡らなきゃ。だろ?」
谷口先生より一歩リードの下田先生でしたよ~ヽ(*´∀`)ノゎぁぃ♪


投薬ミスって事故は現実にもありますもんね。
ドクターの指示だろうとナースのミスだろうと、
患者はお任せするしかないんですからね~怖いわぁ。
患者の名前を間違えて、健康な臓器を取られちゃったなんて謝って済まん!

医者と看護師の連携が取れてないのが問題と言うより、
「ナースのくせに」とか、
「ナースの言うことなんて、一々相手にする必要ありませんから」
って見下す新見先生の態度は何とかなりませんかねぇ┐(´-`)┌
どれだけ酷いことを言われても、めげない紺野先生も凄いですわ。


相澤看護師長の娘・葵役の大出菜々子ちゃん。
『おひさま』で、絵の上手な杏子役でしたね~。
ちょっと見ないうちに、考えちゃうほど成長しててビックリ。
しかも生意気になってるし(笑)ヾ(゚∇゚*)チャウヤロ
『平清盛』に藤原経子役で登場するらしいですよ。 そちらでも楽しみ♪

葵。。。子供らしくないってとこがイコール大人でした。
「子供のために離婚しないって言うやつよりはマシ」かぁ。。。
まだ小学生なのにしっかりさん。
素直になれないのも、気丈な母親似なのかもしれない。

紺野先生にも言われてましたけど、葵は沢村先生にも似てるかも?
「何か似てますね、2人」
「私こんな老けてないけど」
「ポン酢取って。くそガキ」 って沢村先生の方が子供か(≧∇≦)ノ彡バンバン!

ガムを噛むのは脳細胞を活性化しても、お行儀は良くないですねぇ。
日本の野球選手がそうするのを見るのも苦手ヾ(゚∇゚*)欧米かって
人の見てない所で活性化に励みましょう。


「ナースがミス押しつけられるのなんて日常茶飯事よ。
 私、もともと研修医のこと大っ嫌いだし」  
「どうして?」  
「使えないくせにドクター気取りだから。
 で、大抵は使えないまんま研修終わって、
 ナースに威張り散らすようになる訳」
「みんながみんなそうじゃないと思うけど」

相澤師長も紺野先生は違うと分かってても…
どうも元夫もそんな感じだったのかと想像させますね。

谷口先生が自分のミスをナースのせいにしたことにご立腹。
言った言わないって議論はどうしようもないですが、
ドクターよりも弱い立場のナースは泣き寝入りするしかない?
こともないんですね。フフ
スカッとした。。。

「何考えてるんですか?患者さんの腕に14回も針刺すなんて」
「いや、いつもはもっと上手く行くんですけど」
「その割に担当してる患者さん、みんな腕が傷だらけですよ」
「すいませんでした」
「そろそろ点滴ぐらい出来るようになって貰わないと」

谷口先生への仕返しも見事な相澤師長。
医学生の前で生き恥さらされた谷口先生より、
とんだ災難なのは患者(笑)


「すごいですね。
 患者さん全員分ここまで詳細に記録するなんて」
「相澤師長の方針です。
 先生方は病気を見てるけど、
 私たちナースは患者さんを見てなきゃいけないからって」

ナースが見せてくれた看護記録を見て感心する紺野先生は、
カンファレンスにナースも参加して貰いたいと提案。

「患者さんにはナースコールはあっても、ドクターコールはないんですから」

正論だと受け入れてくれたのは森下先生。
そんなことを佐伯教授が承知するはずはなく…

「なるほど。確かに理に適った意見だ」
「検討していただけますか?」
「そうだね。検討しよう」
「ありがとうございます」
「う~ん。。。じゃぁ検討した結果、却下だね。
 カンファレンスは高度な医療知識を持ったドクターが議論する場所だ。
 ナースが同じレベルで参加できないというのが1つ。
 それからもう1つはね、紺野先生。。。
 ここは市中病院じゃないんだよ。
 大学病院で、より重要なのは研究なんだ。
 日常の患者の世話はナースに任せればいい。
 我々が同じ土俵に立つ必要もない。
 分かったかね?紺野先生」

それを簡単に諦めてしまわないのが紺野先生。
第1回ドクターナースカンファレンスを始めちゃいました。
大学病院内でこんなことしちゃうって、ホントに?実際に?
患者側にはありがたい改革の一つですけど…
賛同する森下先生のことが心配。

中島医局長(鈴木浩介)の論文が掲載されたことで、
森下先生にも報告がてら…

「森下先生。
 あっ、僕がこんなこと言うのはせん越なんですけれど、
 もう少し佐伯先生に歩み寄った方がいいのでは?」
「俺は佐伯教授の引きで総合内科に来た。
 現場での仕事もしっかりこなしてるし、十分歩み寄ってるつもりだよ」
「組織の一員としての話です。
 佐伯先生は森下先生のことを高く評価されてる訳ですから」
「あの人の評価の基準、自分にとって損か得かだけだろ。
 中島先生、忠告は感謝する」

大学病院で有名な先生になるためには大事な一歩?
ここで選択を誤った者はどうなって行くんでしょ。
少なからずこう言うことがあるんだろうな~って想像すると、
病院で「教授」と名のつく先生を腹黒い目で見てしまうわ(笑)

「中島先生。君、准教授になりたい? 
 今まで森下先生1人に任して来たんだが、
 ほら、君もこうして実績が出来た訳だ」
「あっ。わたわた。。。私でよろしければ」
「じゃぁ君、准教授ね。
 これからはもう少し動きやすいと思うよ。フフフ
 医学部長になるまでに散らかったものは片づけないとね」

やりたい放題の紺野先生に佐伯教授の我慢も限界?
甘いもの差し入れたぐらいじゃ許せんとこまで来ちゃったのねん。
笑って言うからまた怖い。
けどマツケンだからとことん憎めないのねん。
ヘルパー時代は、親分子分の間柄だったし(笑)


「相澤さんは、いつから仕方ないって思えるようになったの?
 高校の頃思い出すのと一緒だよ。
 ナースになったばかりの時、こういう風に諦めてる自分のこと想像した?
 仕方ないで諦めようと僕は思わないよ。
 状況は変わらなくても自分は変われるから」


「本当にパパと居た方が私のためになるの?
 おばあちゃんに言われた。
 パパが再婚したらママと会わない方がいいって。
 それでも私のため?
 私はママと一緒に居たいのに」

「。。。待ってなさいよ。
 まだ仕事済んでないから。」

娘のために自分を変えようと動いた相澤師長。
こういうの弱いなぁ。ウルウルしちゃった。

「あなたのためって言うなら最初から離婚なんかしなきゃ良かった。…
 来月からまた会えるようにするから。
 パパが再婚してもそれは絶対変わらないよ。…」

葵との距離が縮まった。
離婚しても娘は娘。母親は母親。
お母さんのことが好きに決まってるんだから。。。


次回は、谷口先生の正念場?
てか、痛い目に遭う前に気づいて欲しいのは新見先生。
『ハガネの女2』の時みたいに、
爽やか先生に変われるといいのにな~('▽'*)。。oO

  第6話へ


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2012年05月03日

『37歳で医者になった僕』 医者の役割とは?

「大丈夫よ。きっとそのうち慣れるから」

看護師長の相澤(真飛聖)に励まされる紺野先生は、
「患者さんが死ぬことに?」
う~んお医者さんってそういうことなんですかね。。。

このドラマの登場人物は、医者だけでも色んなタイプが居ますけど、
本当に色んな人間が存在するんだなって見せつけられ考えさせられます。
「悪人」を感じないせいか不愉快な気分にならないのがいい。
今のところ^^;


やっぱり一人は寂しいし、優しくして欲しい。
今回もそう思ってたところで最後にガツンとヤラれた感じでした。
上手く繋げて見せますわぁ。。。

児童館で手話の講師を始めたすず。
そこへアリバイト職員として入って来た林田聡史(阿部力)は、
事故で後遺症が残る右足を引きずって仕事をこなす。
その歩き方をマネをする児童2人を止めたすずに…

「手、塞がってると手話できないでしょ。
 このお姉さんはさ、何でそんなことをするの?って言ってたんだよ。
 相手の気持ち考えたことあんの?って。
 まぁ難しいことはいいからさ、バカにして笑うなら陰でコソコソやれよ。
 本人とか常識のある人の前でやるとさ、こんな風に怒られるから。
 本音と建て前、使い分けてけよ。
 分かったら外で遊んで来い」

子供にそう話す林田に衝撃を受けるすず。
私もビックリ。
こういう諭し方もあるんですねぇ。
「ダメでしょ」より効果的かも。


リストカット患者の吉野香織(岡野真也)の担当になった下田先生。
言うことを聞かない厄介な患者から逃げ出したい思いがつい言葉に…

「でも放っとくと悪化して腎不全になる可能性はあります。
 そうなってから困るの自分ですよ。
 それと、世の中には一生もののケガとか病気とか抱えてても
 治療しながら頑張ってる人が居るんです。
 そういう人の気持ち考えてみてください。
 仕事とか彼氏とか、そんなことで命粗末にできないっすから」

思わず言いたくなる気持ちも分かります。
でも、吉野さんも患者だってことを忘れちゃマズイですもんねぇ。
「そんなこと」の尺度も人それぞれで。。。

そんな吉野さんにハッキリ物申した沢村先生の言葉も、
視聴者の気持ちをスカッとさせてくれたものでした。
考えてみると、こういうバランスが取れてるのがいいのかもしれないですね。

「迷惑な女。
 病院出てどこで死のうとか考えてんでしょ今。」
「あんたに関係ないでしょ」
「関係ないですよ。あなたがこの病院を出て行ったら。
 だから今ここにいる間に言っときます。
 死ぬのはあなたの勝手だけど、だったら他人に迷惑かけないで下さい。
 住んでるとこマンションじゃない。
 ここであなたが自殺したら、持ち主に迷惑かかるの分かりますよね?
 電車に飛び込んだら他の客に迷惑だし、
 ビルから飛び降りたらそのビルと通行人に迷惑なんです。
 もちろん、この病院で死なれたら私たちが迷惑するんですよ。
 関係ない訳ないでしょ!
 人間なんて生きてるだけで他人と関わっちゃうように出来てんの。
 自殺するなら他人に迷惑かけない方法考えてからにして下さい。
 本当に迷惑なんで」

その通りなんです。ついでに…
健康な体を持ってるんなら全ての臓器提供をしてから逝ってって言いたい。
なんて考えたり出来たら死なないか。


元女優の羽山早苗(江波杏子)は末期の肝臓癌患者。
担当が紺野先生だと言うことで、また何かやらかすのかと思いきや、
穏やか~な関係のままでホッとしましたよ。

病床での江波さんもお綺麗ですけど、
元女優らしくヘアメイクをバッチリ決めて退院して行く姿は魅せましたね~。
ステキに年齢を重ねてる実年齢69歳です。
頑固な役のイメージが強いので、
今回は温かく見守ることができたのも良かったし、笑顔も良かった~。


どうして医者になったのか…
森下先生に訊く下田先生。

「俺、昔からそこそこ勉強できて、進路どうしようかって時に
 何となく医学部受けちゃったんすよ。
 医療もののドラマとか見て、人助け出来りゃいいかなって思って」
「人助けがしたいなら大丈夫だ。
 後はその中で自分が出来る役割を探せばいい。
 それに、俺も同じだしな。ハハ
 高校生ん時に見たドラマで医者になろうって決めたんだ。ハハ」

そのドラマって言うのが、
羽山早苗主演のドラマ『ミラクルドクター治子』だったところも上手いですね~。
シーズン7まであるらしい。
森下先生オススメなんて、見てみたい~(笑)


治療拒否して退院する吉野さんを追いかけて謝る下田先生。

「病院戻ってくれませんか?
 戻って治療受けて下さい。こないだ言ったこと謝ります。
 他の人のこととか関係ないのに、
 吉野さんが辛いの無視して余計なこと言っちゃって。
 何て言うか仕事のこととか彼氏のこととか、
 俺にはどうしようもないし全然力になれないから
 辛いままかもしんないっすけど。
 でも病気のことはどうにかしたいし、
 せっかくうちの病院に来て俺が担当になったから。
 だから吉野さんのことを助けたいんです。
 それが俺の。。。医者の役割だから。
 お願いします。ちゃんと治療受けてください」

吉野さんと心が通じ合うのを見ててジーンと来ちゃいました。
たとえ医者の役割でも、人として接してくれる気持ちは通じるもの。
誰も信用できなくなってしまった時は尚更、
手を差し伸べてくれる人の温かさが身に沁みる。

紺野先生の言葉にもなるほどです。。。

「何にだって正しい役割はあるんです。
 世の中には手首を切るために作られたカミソリなんてないですし、
 首を吊るために編まれたロープだってないんですよ」


ホスピスへ転院する羽山早苗を見送る紺野先生たち。

「来なくていいわよ、お見舞いなんて」
「行きます」
「玄関を出たら私に対するあなたの役割は終わりなの」
「でも僕だけじゃありませんから」

末期癌の羽山さんの言葉は、吉野さんの心に響いてました。

「吉野さんもお見舞いに行くって言っています」
「何でよ。私とあの子は」
「もう関わりました。吉野さんも僕も」
「羽山さんに関わったからホスピスにもお見舞いに行きます。
 それが僕の決めた、僕の役割です」
「そういうのを」
「自己満足ですよ」


エキストラ家族だったことを知った紺野に、羽山さんが言います。
「私は寂しいから雇ったんじゃないのよ。演じたいから雇ったの」と。
身内もなく仕事関係にも見舞いには来ないように言ってあると話す本心は…

「死ぬのが怖くなっちゃうでしょ。関わりの深い人が傍に居たら。
 素の自分なんて見せたくないもん。
 死ぬ寸前のギリギリまで一瞬の関わりしかない人の前で演じていたいの。
 それが。。。私の決めた役割だから」

女優と言う職業柄で見せた孤独な患者の気持ち。
そこを酌み取る紺野先生との繋がりも爽やかに見せてくれて良かったです。
研修医の失敗や、病院内のすったもんだに重点を置かれるのは耐え難いので。

生まれて来たからには、それぞれの役割がある。
医者だけじゃないですしね。
人と関わることで学びながら成長して行けるってもんです。
独りじゃ生きられないし、まず寂しいでしょう。寂しくないなんて強がりの嘘。
だからこそ羽山さんも、
演じることで寂しさや哀しみから救われようとしたんだと思えましたもん。

今までの医療ものとはちょっと違う空気を感じられるのがいい感じ^^

死ぬんだから、タバコもワインもいいじゃないって思うけど(笑)


    第3話 『37歳で医者になった僕』 良い医者とは?
    第5話 『37歳で医者になった僕』 医者と看護師の間には…


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2012年04月25日

『37歳で医者になった僕』 良い医者とは?

末期癌患者にどう接するか。
そんなマニュアルもあるんですかね。

それでも…
患者は優しい言葉をかけて欲しいと思う。
「治りますよ」とまで言わなくても。

患者にとって「いいお医者さん」って何なんでしょ。。。


「医師は、起こり得る可能性から目を逸らしちゃいけないし、
 治すとか治るなんて言葉は絶対に使ってはならない。
 医者の言葉には責任がある」

森下先生(田辺誠一)の言葉も本当。

母親を亡くした悔しい思いが忘れられずにいた瑞希(水川あさみ)は言います。

「”こんなものはすぐ治りますよ。”
 掛かりつけの医者は人当たりのいい人で評判は良かったけど、
 医者としては無能だったんです。
 治る、大丈夫っていう言葉を鵜呑みにして、結局母は助かりませんでした。
 だから私は許せないんです。
 治るなんて軽々しく口にする医者も、そういう言葉を鵜呑みにする患者も」

でも、すず(ミムラ)の言葉に心が揺れる祐太(草彅剛)。
祐太の「大丈夫」は、私のお守りになるって。
これも本当。


末期の膵癌患者・木島(甲本雅裕)も祐太を信頼する一人。

「変わってるけどいいお医者さんに巡り合えたと思ってるんです、俺。
 何でも丁寧に説明してくれるし、うちの嫁さんや娘にも気をかけてくれるし。
 だから。。。紺野さんが治るって言ってくれれば信じます、俺」


軽々しく言うのとは違うと思うんです。
名刺を配って患者とのコミュニケーションを図ろうとする祐太の姿勢も、
同僚たちからは医者としてすることじゃないと見られる。

患者は信頼できる相手だからこそ、全てを任せる気持ちにもなれる。
どれだけ新見先生(斎藤工)の腕が確かであっても、
心まで打ち解けてお任せすることはできないだろうなぁ。
イケメン好きな私でも(u_u*)
命かかってますから~(ノ゚ο゚)ノ

木島の奥さんも、ちゃんと分かっていたから祐太にお礼を言えたんだと思う。
子供心は別ですが。。。


《紺野祐太様。
 献身的な治療本当にありがとうございました。
 この手紙を読まれてると言うことは、
 私はもうこの世にはいないということですね。
 私は7:3の賭けには負けましたが、
 あなたのお陰で死に行く準備ではなく、
 生きる可能性に向かえたことを心から感謝しています。
 あなたならきっといいお医者さんになれると思います。
 頑張って、本当にいいお医者さんになってください》   (・・、)

合コンまで真剣に考えてくれた祐太。
全てにおいて、その場しのぎに出る言葉はない。
だからこそ真剣に向き合った結果、言えなかった。
『治る』って言葉。。。

木島の遺書を読むと、泣きながら祐太は言います。

「治るって。。。言ってあげれば良かった。
 言えなかったんですよ、僕。
 木島さんに治るって言ってあげられなかったんです。
 何にも言えない僕に、木島さんの方が言ってくれたんですよ。
 投薬するって。
 医者として失格かもしれませんけど。。。
 治るって言ってあげれば良かった。ウウウ… 
 僕は。。。お守りを渡せなかったんですよ」


こうして医者は、人の死と何度も向き合うことで麻痺して行くのか、
感情移入しないように接して行こうと心に決めるのか…
でなければ、やってられないですもんね。
親身になって接することが許されない商売なのかもしれない。

しかし佐伯教授(松平健)って人の、研修医時代を知りたいところですわ。

「まっ、いい薬になったんじゃないか、紺野先生には。
 そろそろ現実を知ってもらう頃合いだったからね。
 まぁ助かるなら助かるで良かったんだが、
 奇跡って言うのはね、滅多に起きないから奇跡なんだよ」

患者のことよりも金儲け。
要領良く教授まで上り詰めたんでしょうねぇ。
パターの練習をしながら人の死を笑顔で語ること自体…
麻痺してる。

糖尿病で苦しむ顔を、見てやりたいぜぇ(笑)

  第2話 37歳の研修医が見えるもの 
  第4話 『37歳で医者になった僕』 医者の役割とは?


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2012年04月18日

37歳の研修医が見えるもの

性格もありますけど、経験してるだけ余裕があるようにも見えますね。
この作品が実話だというところにも惹かれます。

著者本人が東京大学工学部卒業後、会社勤務を経た後、
30歳で医師を目指し、37歳で京都大学医学部卒業。
4年間大学病院で研修医として勤務。
頑張ったんですね~。現在、49歳ぐらいでしょうか。
そこで何を見て来たのか…
本人が変わったのか、病院を変えたのかも見どころですかね。

まぁ出来る人は何をやっても出来るってものを持ってる気もしますけど。
『SMAPがんばりますっ!!』での木村くんもそんなタイプの人。

言われなくても読むんですよ、先を。相手は何を望んでるかも。
どうしたら効率よく運べるか、回せるかを。
そこに負けず嫌いと完璧主義が入るので、
ダメでしたじゃ~済まないo(≧∇≦)o

どのバイト先でも喜ばれ、また来て欲しいとまで言われてた木村くん。
でもね…たまがいいの、使う方も(笑)

ただ、あの銭湯はちゃんと掃除してるのか~(ノ゚ο゚)ノ
お風呂にはちょっとうるさい私(笑)


『37歳で医者になった僕~研修医純情物語~』

紺野祐太役の草彅くんがビンゴでした。
第1話よりも今回2話の方が書きたいと思わせた内容でしたわ。
始まる前は、また「いいひと」なんだってイメージだったのが、
それだけじゃなく魅せてくれたのも、
彼自身のこれまでの「経験」だとも思わせました。

僕生きシリーズの頃の演技とは違う貫録のような、
年齢と共に自分のものにしてる感漂う空気。
ゆっくり流れるような空気が、わざとらしく感じないのがまたいい。


今回のラストもウルウルしちゃいました。
「さっき持って来てくれたんです。担当の沢村先生が」

色々な問題を投げかけ、それを上手く繋げながらラストではスッキリ見せる。
病院内の確執も重くなり過ぎない見せ方のバランスがいい。

沢村先生役の水川あさみちゃんもいい。
現実的な彼女の言ってることも正しくて、腹黒さもないのが清々しい。
自分の信念があるからこそ、強気な発言もする。それが若さでもあり。

同期の二人、
下田先生(八乙女光)と谷口先生(桐山漣)の存在もちょうどいい感じ。
悪い子じゃないのが一番にいい(笑)

ただ残念なのは、紺野の指導医・新見役の斎藤工くんですよ~。
最近気になり始めたとこなのにぃ(u_u*)
でもそんな役がハマッてるのもおいしいわん♪

病院ものはしばらく避けて来てたんですけど、
ちょっと楽しみになって来ました。


医者は接客業じゃない。
患者は理想じゃ救えない。
病院の利益にならない。

こういう姿勢をどうギャフンと言わせてくれるのかも楽しみ。

「医者が名刺を配る相手は患者じゃないんだよ。 紺野先生」
紺野が患者に配る名刺の意味(使い方)とは違うと言う、
佐伯教授(松平健)の言葉も、やってくれますね~。

『白い巨塔』でもしっかり見せて貰った、病院の…いや大人の事情。
教授の回診大名行列にはもう笑うしかない。
定規を使っての反省文も馬鹿げてますしね。
書かせる側の根性が曲がってるのに、性根が真っ直ぐになるって?


患者の桑原(徳井優)が言ってた通りです。
病気を治せばいいって問題じゃないんですけどね。
それは患者の気持ちであって、医者には関係ないことでしょうか。

「病院でよく分からないまま検査受けて、
 難しい言葉で説明受けてると、
 何だか叱られてるような気になって来ちゃうもんで。
 昔からお医者さんってのがおっかないんです」

でも紺野先生は違います。。。

「患者さんが納得して治療を受けるためには
 医者の側がちゃんと向き合って分かりやすい説明をしたり
 患者さんに安心感を与えてあげる必要があると思うんですよ。
 それって。。。
 接客ですよね。患者さんはお客さんなんですから」

これって本当にそう感じてます。
会計の時でさえ「ありがとうございました」とは言わないですからね。
マニュアル通りにどこもかしこも「お大事に」で済ませる姿勢がそう。
「治してやったぞ」って、先生様の上目線は笑顔も見せない。

以前、接遇の都先生が病院を変える様子を見ましたけど、
お年寄りは特に優しく接して欲しいと思う訳ですよ。
そういう接客が病院を変え、来客数を大幅に増やすことに成功したと言う実態。
都先生の作り笑いは苦手な私ですけどヾ(゚∇゚*)オイ


病気を治すことは一番なのかもしれませんけど、
患者との信頼関係は、病院に限らないですもんね。
過度の接客は望みませんけど、
相手が何を言いたいのか、何を不安・疑問に思い、どうして欲しいのか…
そこを酌み取る技量は持ち合わせてもらいたいものです。

ストレスが溜まるのはお客様に限らず、スタッフ同士はそれ以上。
言わなきゃ分かんないかねぇ。。。
最近体調が優れないのはそんなストレス┐(´-`)┌

どんな業種もそうですけど、客がクレイマーなんてのは論外ですけどね。
調子に乗るんじゃねぇぞ!。。。言えないけど(笑)


「沢村先生の言うとおりだと思います。
 理想だけじゃ患者さんは救えません。
 けど、技術や知識だけで理想を持たない医者にも、
 患者さんを救うことはできないと思います」

37歳で研修医になったからこその紺野先生。
まだまだ打たれて行くでしょうけど、
頑張ってこちら側の気持ちを代弁して欲しい。


今夜スタートの美容外科は、別の意味で興味津々(ノ∇≦*)
”プチ整形”って言うと罪悪感がない気がする今日この頃で…
あっちもこっちもクレオパトラな女たち(笑)

  第3話 『37歳で医者になった僕』 良い医者とは?


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