2011年09月02日

『それでも、生きてゆく』 第9話

速っ!文哉の走りと腕の筋肉に驚いた。
それを追う洋貴も必死で、父親の駿輔もよく後をついて走りましたわ。

しかしどうして洋貴が殴られるの?思いは逆ですよね。
後頭部を強打して心配しましたよ~。
眉毛の上の痒い部分を双葉にかいて貰って嬉しそうな洋貴に安堵した~。

文哉は反省も後悔もしてないならどうして逃げる?
都合よく気が狂うのは勘弁して欲しい。それも病気のせいって?


今回は加害者家族側の苦悩を見せてましたが、
父親として文哉に接する駿輔に涙でした。

家族みんなで食べる最後のご飯。
「美味い」と味噌汁を飲む駿輔にもウルウル(・・、)
そんな些細な幸せを噛みしめるように…

幸せを感じることさえ許されない心境の加害者家族。
事件のことさえ知らずに生まれた灯里だけでも「普通」にと願った隆美も、
実の息子ではなくとも母親としての責任は果たそうと頭も下げて来た。
突然現れた文哉に対しても、分け隔てなく接っしてました。
怖いからとか暴れないようにとか、そういう感情とは違って見えましたね。

そして道路の真ん中を意識朦朧と歩く失意の駿輔を見せた前回から、
そこを乗り越え再び覚悟を決めた一家の主の姿。
死にたい。逃げたい。。。でもそれを父親の自分がしてはならないこと。
家族を守る、そして自分が最後まで息子を見捨てないこと。償い続けること。
そう決めた駿輔を時任さんが見事に演じて見せてくれました。


「お帰り」
「ただいま」
「背はあまり変わんないか」
「父さんがデカ過ぎる」
「そうか。足のサイズは?」
「26」
「そうか。ちょっと焼けたか」
「果樹園で働いてたから」
「そうか」

他愛もない話を続けながら、文哉が握り締めたハサミを抜く駿輔。
夕飯の食卓を囲みながら、何十年でも待ってるからと父は自首へと促す。

「また僕を見捨てるんですか」
東京で自分に気づきながらも、邪魔だから捨てたんだと駿輔に話す文哉。

「そうやって母さんのことも見殺しにしたんだ」
「どういうことだ?お前のお母さんはベランダで洗濯物取ろうとして」
「俺と双葉の目の前で母さんは飛び降りたんだ。
 双葉も一緒に見たんだよ。
 双葉は赤ちゃんだったから覚えてないかもしれないけど、
 母さんがこっちを見ながら夜の闇の中に落ちて行くのを」
「何言ってんだ。警察が現場検証した。外から目撃した人も居た」
「あなたに絶望して、僕たちに疲れて母さんは死んで行ったんだ。
 双葉。お兄ちゃんと一緒に行こう」


文哉の幼少期に何があったのか、
彼の精神が病む何かがあったはずだと僅かな望みも捨てずに見た今回。
母親が本当に飛び降りたとしても、
それまで文哉にとっての父親像はどんなものだったのか気になるところ。
「あなたに絶望して…」
子供の文哉が母親から聞かされて作り上げられた父親像?

それとも、以前喫茶店で遭遇したご近所の房江さんが言ってたように、
「人殺し!…よく生きていられるわ。お宅、昔から偉そうだったもんね」
なんて罵声を浴びせるほど、
今の駿輔からは想像できないような人物だったんでしょうか。。。


「たまたま、道で出会ったから」

どうして亜季だったのか訊く響子に答えた文哉の言葉に、
たまたま…そこへ行かせないように出来なかったものかと、
被害者側の無念さは一層深まるかもしれませんわぁ。
しかし、殺した理由が分からない。
「綺麗だった」とか「天国へ行ったんだ」とか、文哉の口から出る言葉は不可解で。
『フランダースの犬』が関係してるんでしょうかねぇ。

そして自分こそ被害者のように語る文哉の異常さにも唖然。。。

「死んだ人はいいよ。死んだ人は死んだらそこで終わりだけど殺した方は、
 殺した方は生きてかなきゃいけないんだよ。お兄ちゃん。
 お兄ちゃん可哀想なんだよ」

真岐をあんな目に遭わせたことも双葉のせい。
自分は悪くないから反省もしない。それどころか可哀想だと思ってる。
この病気を治せる、お医者様はいらっしゃいますか~(ノ゚ο゚)ノ


顔を映さずにインタビューに答える五郎と悠里をテレビで見た双葉は、
悠里の持っていたぬいぐるみの解れに気づき病院へ。
そのことを聞いた五郎は悠里のもとへ行き…

「破れちゃったのか?」
「うん」
「ごめんな。じいじ気が付かなくて。お姉ちゃんが、直してくれるって」
「本当?」

「やってくれ」
「はい」

「この子何て名前?」
「りぼんちゃん」
「りぼんちゃん。チクッてするね~。 チクッ。ん?大丈夫だ」
「お姉ちゃん、ママみたい」
「お母さんお裁縫お上手なの?」
「うん。お料理も上手だよ」
「そう」
「お掃除は下手だけど」
「そうなの?」
「気合入れるの」
「気合?」
「掃除機持って言うの。よっしゃー!行くぞ!って」
「よっしゃー!行くぞ!」
「あのね、悠里ね、心配事があるの」
「ん?」
「ママ、ご飯食べてないの。
 今日木曜日でしょ。前の水曜日から、ご飯食べてないの」
「。。。お薬飲んでるから大丈夫よ」  涙声の双葉にウルウル
「何の味のお薬?」
「味?」
「ママね、みたらし団子のたれのところが好きなの。
 みたらし団子のたれの味のお薬あるかなぁ?」
「。。。出来た」
「ありがとう」
「どういたしまして」  涙を堪え切れずにうつむく双葉(・・、)

「じいじ。 直った!」

「ハハッ。悠里のやつ、喜んでるな。
 頭下げんでいい。あんたのご両親にも言っといてくれ。
 今は、謝ってもらう気にもならん。
 正直言って、娘のことを思うと、あいつをこの手で捕まえて殺してやりたい!
 しかし、俺まで刑務所に入ったら、悠里が」

今まで出来る限りのことをして来てる双葉を思うと、
こんな妹は居ないでしょうし、被害者に頭を下げ続けるなんて
簡単なことじゃないでしょう。KYなとこがあっても、出来ることじゃない。。。
家族として申し訳ない気持ちはあっても、罵声を覚悟しても、
顔を合わせる勇気は相当の覚悟が必要なんじゃないでしょうかねぇ。
第三者(弁護士など)に任せて、
気持ちは逃げてしまうのが本当のところだと思いますわ。

今回の事件で、悠里から母親の真岐を奪ってしまった
取り返しのつかない責任の重さを、
どう償えばいいのか決断していた双葉でした。。。

因島まで片道の乗り捨てで借りたレンタカー。
何するの?片道ってとこが怖い。
その前に…
「ふかみ」まで足を運び、軽トラに冷凍みかんをそっと置いて去った双葉。
発泡スチロールに敷き詰められた氷の上に冷凍みかんが1個。
そんなに好きなら10個ぐらい…
いや全部のみかんに顔文字は効果的じゃないか(笑)

洋貴との思い出のファミレスで、タンドリーチキンを注文する双葉でしたが、
先月で終了したメニューのため、ナポリタンに変更。
白いシャツに飛ばすかと思いきや、食べ方も上手になったんですね。

その頃、電話が通じない双葉のケイタイに留守電を入れる洋貴。
「あのう、深見ですけど。
 あのう。この前言ってたことなんすけど。
 人体模型の話。心の。あれ、僕思ったんすけど。
 あれから思ったんすけど。心は。。。
 心って、大好きだった人から貰うものだと思うんです。
 僕は、亜季から心を貰いました。
 父から心を貰いました。母から、心を貰いました。
 人を好きになると、その人から心を貰えるんですよね。
 それが、心なんすよね。

 遠山さん。あなたからも、貰いました。
 ちゃんとあなたから貰ったの、今、僕持ってます。
 だから、だから何て言うか、復讐より大事なものがあるんじゃないかって思って。
 今思って。だから。。。今からそっち行きます」


《深見さんへ  ごめんなさい  好きでした   遠山双葉》

ファミレスのペーパーナプキンに書いてみたものの、
渡すのか、自分の気持ちを書いただけだったのか。
それをどうするつもりだったのか…
思わず口元のケチャップを拭ってしまったために、丸めて灰皿にポイ。


「よっしゃー!行くぞ!」  因島へ車を走らせる双葉
このセリフは、気合いを入れるためにここで使われたんですね~。お見事。

軽トラのダッシュボードから消えたナイフを探し、愕然とする洋貴。。。


辛くても生きて行くしかない、被害者家族と加害者家族。
そう思うと、文哉の死を見せるのは違う気がするんですが…
もう誰かの手にかかるしかない?

丸めたペーパーナプキンを洋貴に見つけて貰って、
双葉を助けて欲しいよ~(ノ゚ο゚)ノ

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