2014年06月06日

『BORDER』 最終回

サブタイトルの『越境』って何だろうって思ってました。
これが人間ってもんぞ。。。

ラストにはゾクッとしましたね~。
こう来たか!
って最終回の最後まで、ヤラれましたわぁ。
こう言う余韻、大好き。

そして放心状態のまま『報道ステーション』が始まると、
そこにはソフトバンクの孫社長が!
思わず「正義じゃん」(笑)


悪と正義の境界線って何なのか…

「お前はあっち側の人間になるなよ」と市倉に言われてたのに、
「痛みに支配されないで」と比嘉に言われてたのに、
最終回に見せた答えがこう言うことで…
バンザイとは言えない複雑な気持ちが心地良くも感じる。
これが世の常ってもんぞ。


警察や法律なんてなかったら、
やっちゃいます?悪い事。

顔で笑って心で憎んで…
口に出しちゃいます?悪口。

『極悪がんぼ』で非道な金子(三浦友和)が、
ホントはいい人なんじゃんって。
ちょいと見せる情にホッとしたりして。
法に触れないギリギリのところで悪いことしてるんだけど。

いい人ってどんな人なんでしょ。。。


ビルの屋上から安藤(大森南朋)を、
思わず突き放した安吾と言う人間の本質、葛藤が見せ場でしたね~。

境界戦を越えちゃう瞬間…
抑止力とか、立場とか、その先のこととか、
考えてするもんじゃないのかもしれない。
それは一言で、馬鹿なんだけど。
赤井の忠告も効いてました。

そこのところの「悪」と「正義」を鋭く突いて来る。
悪は滅びるのだ的なベタドラマと違うとこがイイんですよね~。

今回は裏稼業の人たちの方が、いい人に見えたぐらい。

報酬を貰わないことで正義を見せるのもそうですけど、
「お金」って人を良く見せたり、汚なく見せたりする道具ですからね。

…だから「悪」って何?


子供を容赦なく殺し、平然と堂々と表情も変えない安藤を、
ナイスキャストの大森さんが見事に演じてました。

そして情報屋たちが引くほどの執念を見せた前々回からの安吾が、
前回は上司の裏切り、そして最終回での誘拐殺人まで、
魂をすり減らしたようなやつれた顔に、
感情のコントロールが利かなくなり暴走する姿まで、
小栗くんが素晴らしい演技で魅せてくれました。


  「お前がやったんだろ」 安吾

  「はい。
   そうやって聞いて貰えればいつでも正直に答えたのに。
   まぁ私がやった証拠は何もないですけどね。
   どうやってあなたが私にたどり着いたのか、
   イマイチよく分かりませんが、
   何にせよ、あなたは間違っていなかった」 安藤

  「何が目的だ?
   どうやったらあんな無垢な子供を殺せる?」 

  「あなたが、あの子を無垢だと思ったのはなぜですか?
   私に殺されたからでしょ。
   あの平凡な子が、無垢な存在になれたのは、私のお陰ですよ。
   言うなれば、私があの子に光を与えてやったんです。

   それに、世の親たちにモラルを与えてもやりました。
   しばらくの間は、私のお陰で買い物の時、
   我が子の手を離す親が減る事でしょう」 


なるほど~。悪にも一理あり。
どうせなら、第2話に登場した村上の子供ダミアンにしてくれたら…
って思ってしまった私は悪?

無垢な赤ちゃんも、
いつから染まってしまうんでしょうね。。。


  「闇があってこそ、光があるんです。
   悪が存在してこそ、正義も存在する。

   どちらか一方しかない世界なんてつまらないですよ。
   そうでしょ?
   私が居るからこそ、あなたは輝けるんです。
   もし、それが気に入らないなら、あなたもこちら側に来るといい。

   髪の毛を置くなんてみみっちいまねをしないで、
   私を直接罰すればいい。
   それは出来ないでしょう?
   でも、それが正しいんです。

   私が絶対的な悪をなす。
   そしてあなたは、
   中途半端な正義を実践しようとして、常に私に敗北する。
   これからも正しい関係でいましょう」

  「いつから悪に染まった?
   何がきっかけだ?」

  「さぁ、いつからでしょう。
   ところで、あなたが正義に染まったのはいつですか?
   何がきっかけですか?」

  「。。。」

  「分かったでしょ?
   実は正義や悪に大した違いはないんです。
   あるとするなら、実際に行う者の違いだけです」


するかしないか、言うか言わないかの違い。
ここは激しく共感。


  「つまり、私が有能であなたが無能という事です。
   私は絶対的な悪をなすために、
   これまで長い準備期間を費やして、
   あらゆる犯罪を研究し尽くしました。
   無能なあなたに、たやすく捕まる訳には行かないんです」


ここは異常な犯罪者として、
のさばらせる訳には行かないですが。
第一、人を殺していい訳がない。
故意に殺したなら、まず極刑しかないと思う。
殺した人数や初犯だからって計りかたもどうなのって思う。

ってことで…

「安藤自ら飛び降りました」って報告すればいい。
安吾はもう、越えてしまったんだから。

「自分がやりました」と言えば正義なのか?
法で裁かれれば罪は償えるのか?

あれは「故意」ではなく「不意」に放しちゃっただけ…
ってことで(-ノ-)/Ωチーン


  「怖いか?
   死にたくなかったら自白しろ。
   証拠を差し出せー!」


ここまで正義だった安吾。
安藤の言葉がなかったら…
安藤が怯えたり、素直に謝ってたら…
越えることはなかったかもしれない。


人間って、どんなきっかけで表裏入れ替わるか分からないですね。
自分が遺族側に、加害者家族側になるなんて想像もしないで暮らしてる。

今も、我が子を失った精神的苦痛から救われることはなく、
死ぬに死ねない生き地獄の中で生活を送ってる家族が居るんですからね。

誘拐殺人事件から、
8年半も苦しみ続けた被害者両親を思うとやり切れない。
あの日、偶然あの道で出会っていなければ…
今頃普通の女子高生になっていたはずなのに。


安藤は試したのかもしれないですね。。。

  「本当に何も分かってないですよ、あなたは。
   あなたは正義のためなら死ねると思ってるでしょ。
   私も同じです。
   悪を成すためなら死ねると思っています。

   でも、あなたと私には決定的な違いがあります。
   私は、悪を成すためなら人を殺せます。
   でも 、あなたは殺せないでしょう?

   この差は、永遠に縮まらないんです。
   それが分かったんなら、もう私の事は諦めて、
   さっさとコソ泥でも捕まえに行って下さい」

  「。。。」 引き戻す安吾

  「また私の勝ちですね」

手を放すと…
一線を越えた瞬間から、後悔にうろたえる安吾の表情は見事。

  「こちらの世界へようこそ」

そして死者となった安藤の言葉に、
安吾は涙を流し…
BGMは流さず。
皮肉な能力に歪む顔が…
いいねぇ~。
ここで終わり。
いいねぇ~。


絶対的な悪に勝つためにはどうしたらいいか、
安吾が赤井に訊ねてましたが、
いい答え方だと思いました。

  「私ならそもそも戦わない。
   絶対的な悪に勝つためには、
   絶対的な正義にならなくてはいけない。
   つまり、コインの裏表になるという事です。
   端から見れば同じものに見えるという事です」 赤井

  「じゃぁどうすればいい?
   黙って見逃すのか?」 安吾

  「相手がしくじるのを待つんです。
   じっくり、腰を据えて。
   その間に、戦う知恵も必ず増えて来ます。
   とにかく、焦らない事です」

  「その間に、いくつもの命が消えて行ってもか?」

  「消えて行くものを、必要以上に儚んではいけません。
   あなたの魂がすり減ってしまいますよ。
   運命だったと思って、諦めるんです」


そこからどう運命を受け入れ諦め、
過去より未来に目を向け生きて行けるか。
悪に染まらず…。
そういうことを教えてくれると言うよりも、
思い知らせてくれてるんですかね。

どう考えたって、
殺され損を取り戻す方法は見つからないんだから。

せめて…

「髪の毛が後退しているのではない。 私が前進しているのである」
なんてシャレた返しができる心の広さ(ノ゚ο゚)ノ ソンサーン

そういうものに、わたしはなりたい(笑)


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【追記】 サブタイトルと視聴率で回想
 
  第1話  9.7% 「発現」 一家惨殺事件 (小柳友)
  第2話  9.7% 「救出」 連続殺人鬼 (丸山智己)
  第3話 10.1% 「連鎖」 整形死体 (金井勇太)
  第4話 12.0% 「爆破」 ホームレス殺し (渋谷謙人)
  第5話 13.1% 「追憶」 記憶喪失男 (クドカン)
  第6話 11.6% 「苦悩」 女子大生飛び降り偽装殺人 (弓削智久) 
  第7話 16.7% 「敗北」 ひき逃げ逃亡成功 (矢野聖人)
  第8話 12.8% 「決断」 真犯人は管理官 (北見敏之)
  第9話 14.4% 「越境」 正義と悪の大勝負 (大森南朋)


どの回を思い出しても…ヤラれっ放しでした。
そして、安吾がどんどん痛みに支配されて行った様子を思い返します。
小栗旬くん、素晴らしかった~。
拡大なしの全9話。
その精神と見事なバランスに拍手!


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「BORDER-警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係」
第9話(最終回)-越境

ラストシーンが終わって「これが最終回なのか?」と思い、新聞のテレビ欄で再度確認。
まちがいなく最終回だった。
...
「BORDER/ボーダー」第9話(終)-越境★小栗旬 vs 大森南朋 衝撃のラスト【世事熟視〜コソダチP】at 2014年06月06日 13:21
 「どうして手術しなかったの?」と公園で聞く比嘉。
 現れた少年を見る石川。
 「どうしたの?」「何でもない。」と石川。
「BORDER」最終回 感想【Kanataのお部屋へようこそ】at 2014年06月06日 14:56
最終話「越境」
BORDER【Akira's VOICE】at 2014年06月06日 15:37
「越境~石川安吾最後の決断」 最終回(第9話)の視聴率は、前回の12.8%より上
【BORDER】最終回感想と視聴率(衝撃のラストに驚嘆) 【ショコラの日記帳・別館】at 2014年06月06日 18:02
『越境~石川安吾最後の決断』
BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 #09 最終回【ぐ~たらにっき】at 2014年06月06日 20:02
表裏一体…



詳細レビューはφ(.. )
http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201406060001/


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「BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係」最終話 【日々“是”精進! ver.F】at 2014年06月07日 13:03

テレビ朝日系『BORDER』(公式)
第9話 最終回『越境』『(ラテ欄)越境~石川安吾最後の決断』の感想。
なお、金城一紀氏による同名のメディアミックスプロジェクトの漫画と小説は未...
BORDER (第9話 最終回・6/5) 感想 ※追記あり【ディレクターの目線blog@FC2】at 2014年06月07日 19:31
うわぁ、まさかのラスト!… タイトル「越境」とは、そういう意味だったのですね。たしかに、ゲストに大森南朋を迎え、タダでは済まない予感がしてたのですが… (゚o゚)ボーゼン...
BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 最終回「越境」【のほほん便り】at 2014年06月08日 16:23
最終話「越境」 視聴率14.4% 
「BORDER」最終話 【またり、すばるくん。】at 2014年06月09日 12:16
公式サイト 休日のショッピングモールで、8歳の少年が行方不明になった。誘拐事件と
BORDER 第9話 最終回「越境」【昼寝の時間】at 2014年06月09日 16:13
ドラマ「BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係」を見ました。

テレ朝にて 木曜9時からやってました

またまた刑事モノですが・・・
本作はなんと、死者と交信する能力があると...
BORDERの意味とは【笑う社会人の生活】at 2014年11月13日 06:53
この記事へのコメント
「こちらの世界へようこそ」
幽霊になるのがとても早かった(笑)

この後 石川はどうするのかー
罪を認め 殺人犯として服役するのかー

境界を越えてそれから どう生きる?君はー
今後を考えたくなる終わり方でした

「極悪がんぼ」もハードな展開になりそうですが
Posted by 夢見 at 2014年06月06日 13:53
いやぁ、あまり「ながら」ではなく見ましたが、
中々面白いラストでしたね。
なんかむかーしのドラマを思い出しました。
今はハッピーエンドやわかりやすい内容が多いじゃないですか。
ここを読んで、より深く考えてしまいましたよ。
1話から通してみると、よりこの最終話を理解できるのかもしれん。
Posted by SHINGO。 at 2014年06月06日 15:04
時々 読ませて頂いてました。
読み込み失敗で録画できなかった時は 大変 助かりました(笑)

最終回で 天川君には『握手できないけど』って言ってたけど ラストでは肩をガシッと掴まれてましたよね~。
安吾も 死んじゃったのでしょうか?
Posted by ミニー at 2014年06月06日 18:27
★夢見さん

落としてしまった衝撃が強すぎて、
背後から肩をポンとされた時にはビックリしましたよ!(||゚Д゚)ヒィィィ!
そう言えば死者と話せるんだったわと思い出す(笑)
上手いですね~。

しばらくは安吾の先については考えたくないですねぇ。
この余韻を楽しむのが好き。
続編よりも、『BORDER-ZERO』を妄想してしまう。
家族(兄)の話もあれっきりだし…

『極悪』も『MOZU』も最終回はどう見せてくるんでしょうね。
楽しみです♪


★SHINGO。さん

振り返れば、最初から最後まで繋がってますよ。
こう言うの、SHINGO。さん好きに決まってるのに~ながら見ぃ(笑)
改めて金城さんの凄さに感心するばかり。。。

初回で亡くなった子供が口パクで安吾に話しかけてます。
その時は何て言ってるのか分からなかった安吾。
それが今回の子供からは「ありがとう」としっかり聞こえた。
その瞬間の安吾の悲痛は表情は…
きっとそう言うことだったんですよ。
自分がボーダーラインに近づいて来てることも意識できた。

安吾のスーツの色でも表していたらしい、光と影…
影の色(スーツの色)が、
どんどん濃くなって来たと解釈されてる方にハッと気づかされ、
録画を見直しちゃいましたもん。確かにそう!

井上は越えなかったのに、安吾は越えた。。。
『SP』と『BORDER』の比較にも唸る。
流石ですよね~金城さん。

ながら見じゃない私でも見落としてるとこがいっぱいで、
拾い集めるのも楽しいのにぃヽ(*´∀`)ノゎぁぃ♪


★ミニーさん

お役に立てて嬉しいです♪
ドラマを見てない方には分かり辛い、勝手レビューですけど(笑)
コメントありがとうございます。

これまでも死者と触れ合う場面もなかったので、
そう言うもんだと思ってました。
そして今回はショッピングモールの駐車場で子供に、
「指切りはできないけど」って、敢えて言ってましたもんね。

そこであのショッキングシーンですよ。ガシッ!
ホラーのように怖かった~。
音楽の使い方、映し方、見せ方が本当に上手い。

安吾は、中途半端な正義から絶対的な悪へ…
あちらの世界へ行ってしまったんじゃないですかねぇ。
死んでしまってたら、
私たちの夢も希望もないじゃない(笑)
Posted by manamana at 2014年06月07日 10:35