2014年03月20日
『僕のいた時間』 最終回
良い終わり方で見せてくれました。
心理描写を丁寧に見せ、
人が変わる姿や、周囲の人間の温かさに涙。
全11話も長く感じませんでした。
本当にバランスが、いい塩梅♪
陸人の見せ方、使い方のさじ加減がまた見事で…
恐竜を語らせたら右に出る同僚も居ない(ノ∇≦*)
自分の分しか買って来なかった赤飯とか、
講演開始まで「あと15秒」ってきちんと君とか(笑)
大学の女の子との今後が見届けられないのが心残り。
拓人の最後の言葉は、講演会場の人たちはもちろん、
視聴者の心にも響きましたね~。
「頑張ってる先生見てると、勇気湧く。私だけじゃないと思う」
拓人に講演を依頼した教え子・すみれ(浜辺美波)の言葉通り。
悩みを抱える人も、
病気に落ち込む人も、
当たり前の健康に気づいてない人も、
ただ生きてるだけの人も、
改めて”自分のいた時間”を考えたことでしょう。。。
「澤田です。よろしくお願いします。
誰もが、一度は考えた事があると思います。
自分は何のために生まれて来たんだろうって。
病気になる前の僕は、特にこれと言った目標も無く、
漠然と毎日を過ごしていました。
自分ってものが無く、家族にも本音を隠し、
いつでもキャラクターを演じてる自分が好きじゃありませんでした。
大学4年の終わりに、同級生が自殺しました。
理由は分かりませんが、彼は就職が決まっていませんでした。
僕は大きな衝撃を受けましたが、
死と言うものは他人事でした。
僕の人生は、まだまだ当たり前に続くと思っていたから。
そんな僕が病気を告知されたのは、
社会人1年生の時です。
ALSと言う、筋肉が衰えて行く病気です。
最初は、左手に違和感を覚えました。
物が掴み難いなって。
次第に、左手に力が入らなくなり、
左腕が上がらなくなり、
左足が動かなくなりました。
右手は、今もまだ少し動かせますが、
腕は上がらず、右足も動かせず、歩くことも立つことも出来ません。
いつか、物を飲み込んだり、呼吸をすることも出来なくなります。
呼吸が出来なくなったら死んでしまうので、
人口呼吸器と言う呼吸を補助する器械が必要になります。
人工呼吸器を着けたら、喋れなくなります。
喋れなくても、
顔や体のどこか一部でも筋肉を動かすことが出来れば、
センサーでパソコンを打つことが出来、
自分の気持ちを伝えることが出来ます。
どこも筋肉を動かせなくなったら、
自分の意思も伝えられないかもしれません。
それで生きてる実感を持てるのか、分かりません。
人口呼吸器は一度着けたら、外すことは出来ないのです。
僕は、この病気になって、
何度も覚悟をして来ました。
病気を周りの人に話そうと決めた時、
病気を受け入れて、今を生きようと決めた時、
左腕が全く使えなくなった時、
歩けなくなった時、
仕事が出来なくなった時、
僕は、たくさんのものを病気に奪われて来ました。
奪われて行くことに目を向けても怖いばかりで、
今出来ることに目を向けるしか、ありませんでした。
目標を見つけては、失うことの繰り返しです。
今は、大学の医学部に入学するのが目標です。
合格するのに何年かかるか分からないし、
いつまで目指せるのか分かりませんが、
僕が今、医学部に入学したいと言う気持ちだけは、
病気には奪えません。
この先、すべての目標を奪われたとしても、
僕が目標に向かって生きたという事実も、奪われないのです。
それに、病気から与えられたのは、
苦しみや絶望だけではありません。
僕は、人の温かさを知りました。
家族と真正面から向き合えたり、
わがままを言えるようになりました。
愛情を信じられるようになりました。
自分のことが、ちょっと好きになりました。
自分が持っている幸せにも、気づかせてくれました。
こうやって喋れること、歩ける事、走れること、
食べられる事、笑える事、触れあえる事、風を感じる事、
太陽の光に包まれる事、
今、生きている事、
この世に、生まれて来た事。。。
僕は今、新たな覚悟をしなければならなくなりました。
人工呼吸器を着けるか着けないか。
死ぬのも怖いし、生きるのも怖い。
死ぬ覚悟も生きる覚悟も、簡単には出来ません。
周りの人は、僕がただ生きてくれさえいれば、それでいいと言います。
家族や大切な人のためだけに生き続ける事が出来んだろうか。
自分の意志を伝えられないかもしれない状態で、
生き続ける事が出来るんだろうか。
それは全く分かりません。
ただひとつ、分かっている事は。。。
僕がどんな状態になっても、
僕が、愛と温もりに包まれているという事です。
家族。。。友人。。。先輩。
主治医の先生。病院のスタッフの皆さん。介護スタッフの皆さん。
そして。。。
いつも僕の隣にいてくれる彼女。
僕は愛と温もりだけで生き続ける事が出来るんだろうか。
それだけで、僕は自分が生きている意味を感じる事が出来るんだろうか。
僕は何も出来ないどころか、
生きているだけで手がかかります。
排泄、入浴、食事、痰の吸引。
それでも生きていていいんだろうか。
その事を、ずっと考えて来ました。
僕が生きているだけで、
周りの人たちが、生き甲斐を感じてくれるんじゃないか。
僕が生きてるだけで、
生きる意味を、社会に問い掛け続ける事が出来るんじゃないか。
じゃぁ、生きているだけの状態で、
僕が僕であり続けるにはどうしたらいいんだろうか。
そうなった時に、僕を支えてくれるのは、
それまで生きた時間。。。
僕のいた時間なんじゃないか。
僕は覚悟を決めました。。。
生きる覚悟です。。。(・・、)
いつかその時が来た時のために、
今を全力で生きて行きたいと思います。
今日はこのような場を与えていただき、心から感謝しています。
皆さんにお会いし、新しい目標を見つけることが出来ました。
これからも今日のように、
自分の思いを伝えて行けたらなって思います。
今日は、どうもありがとうございました」
会場からは大きな拍手がいつまでも続いていました(・・、)
自慢の彼、自慢の息子、自慢の兄、自慢の友人、自慢の後輩。。。
「拓人~。良かったわ」
抱きしめる母に照れる拓人。
「拓人は、私たち家族の誇りだ」
父にも認めて貰えた。
立派なスピーチ、
そして素晴らしい長台詞(14分間)に感動。
どうしたら自分のことが好きになるんだろう。
生きてる実感って何なんだろう。
自分のいた時間…
生きた証って?
ただ生きてるだけのような毎日。
全力かぁ…
もったいない人生の使い方してる。。。
《目標
今伝えられることを伝える》
《コウエンリョウをいただいた。三千円
今も社会とつながっている》
《さいごのカラアゲを食べた》
3年の月日の流れを、
種を蒔いた鉢植えの葉の成長や、
飾ってある写真で見せるセンスも巧み。
マモちゃんの家族写真。
2人の結婚式の写真。
PCを介して会話する恵と拓人の現在。
本人の音声を録音しておくのはいいですね~。
3年前に埋めたビンを掘り返しにあの砂浜へ。。。
《拓人へ
私のとなりににいてくれて、
ありがとう。
恵より》
《メグへ
オレのとなりにいてくれて
ありがとう
拓人より》
一緒だ(/_;)
今も幸せな2人。。。 完
応援ありがとうございます。
心理描写を丁寧に見せ、
人が変わる姿や、周囲の人間の温かさに涙。
全11話も長く感じませんでした。
本当にバランスが、いい塩梅♪
陸人の見せ方、使い方のさじ加減がまた見事で…
恐竜を語らせたら右に出る同僚も居ない(ノ∇≦*)
自分の分しか買って来なかった赤飯とか、
講演開始まで「あと15秒」ってきちんと君とか(笑)
大学の女の子との今後が見届けられないのが心残り。
拓人の最後の言葉は、講演会場の人たちはもちろん、
視聴者の心にも響きましたね~。
「頑張ってる先生見てると、勇気湧く。私だけじゃないと思う」
拓人に講演を依頼した教え子・すみれ(浜辺美波)の言葉通り。
悩みを抱える人も、
病気に落ち込む人も、
当たり前の健康に気づいてない人も、
ただ生きてるだけの人も、
改めて”自分のいた時間”を考えたことでしょう。。。
「澤田です。よろしくお願いします。
誰もが、一度は考えた事があると思います。
自分は何のために生まれて来たんだろうって。
病気になる前の僕は、特にこれと言った目標も無く、
漠然と毎日を過ごしていました。
自分ってものが無く、家族にも本音を隠し、
いつでもキャラクターを演じてる自分が好きじゃありませんでした。
大学4年の終わりに、同級生が自殺しました。
理由は分かりませんが、彼は就職が決まっていませんでした。
僕は大きな衝撃を受けましたが、
死と言うものは他人事でした。
僕の人生は、まだまだ当たり前に続くと思っていたから。
そんな僕が病気を告知されたのは、
社会人1年生の時です。
ALSと言う、筋肉が衰えて行く病気です。
最初は、左手に違和感を覚えました。
物が掴み難いなって。
次第に、左手に力が入らなくなり、
左腕が上がらなくなり、
左足が動かなくなりました。
右手は、今もまだ少し動かせますが、
腕は上がらず、右足も動かせず、歩くことも立つことも出来ません。
いつか、物を飲み込んだり、呼吸をすることも出来なくなります。
呼吸が出来なくなったら死んでしまうので、
人口呼吸器と言う呼吸を補助する器械が必要になります。
人工呼吸器を着けたら、喋れなくなります。
喋れなくても、
顔や体のどこか一部でも筋肉を動かすことが出来れば、
センサーでパソコンを打つことが出来、
自分の気持ちを伝えることが出来ます。
どこも筋肉を動かせなくなったら、
自分の意思も伝えられないかもしれません。
それで生きてる実感を持てるのか、分かりません。
人口呼吸器は一度着けたら、外すことは出来ないのです。
僕は、この病気になって、
何度も覚悟をして来ました。
病気を周りの人に話そうと決めた時、
病気を受け入れて、今を生きようと決めた時、
左腕が全く使えなくなった時、
歩けなくなった時、
仕事が出来なくなった時、
僕は、たくさんのものを病気に奪われて来ました。
奪われて行くことに目を向けても怖いばかりで、
今出来ることに目を向けるしか、ありませんでした。
目標を見つけては、失うことの繰り返しです。
今は、大学の医学部に入学するのが目標です。
合格するのに何年かかるか分からないし、
いつまで目指せるのか分かりませんが、
僕が今、医学部に入学したいと言う気持ちだけは、
病気には奪えません。
この先、すべての目標を奪われたとしても、
僕が目標に向かって生きたという事実も、奪われないのです。
それに、病気から与えられたのは、
苦しみや絶望だけではありません。
僕は、人の温かさを知りました。
家族と真正面から向き合えたり、
わがままを言えるようになりました。
愛情を信じられるようになりました。
自分のことが、ちょっと好きになりました。
自分が持っている幸せにも、気づかせてくれました。
こうやって喋れること、歩ける事、走れること、
食べられる事、笑える事、触れあえる事、風を感じる事、
太陽の光に包まれる事、
今、生きている事、
この世に、生まれて来た事。。。
僕は今、新たな覚悟をしなければならなくなりました。
人工呼吸器を着けるか着けないか。
死ぬのも怖いし、生きるのも怖い。
死ぬ覚悟も生きる覚悟も、簡単には出来ません。
周りの人は、僕がただ生きてくれさえいれば、それでいいと言います。
家族や大切な人のためだけに生き続ける事が出来んだろうか。
自分の意志を伝えられないかもしれない状態で、
生き続ける事が出来るんだろうか。
それは全く分かりません。
ただひとつ、分かっている事は。。。
僕がどんな状態になっても、
僕が、愛と温もりに包まれているという事です。
家族。。。友人。。。先輩。
主治医の先生。病院のスタッフの皆さん。介護スタッフの皆さん。
そして。。。
いつも僕の隣にいてくれる彼女。
僕は愛と温もりだけで生き続ける事が出来るんだろうか。
それだけで、僕は自分が生きている意味を感じる事が出来るんだろうか。
僕は何も出来ないどころか、
生きているだけで手がかかります。
排泄、入浴、食事、痰の吸引。
それでも生きていていいんだろうか。
その事を、ずっと考えて来ました。
僕が生きているだけで、
周りの人たちが、生き甲斐を感じてくれるんじゃないか。
僕が生きてるだけで、
生きる意味を、社会に問い掛け続ける事が出来るんじゃないか。
じゃぁ、生きているだけの状態で、
僕が僕であり続けるにはどうしたらいいんだろうか。
そうなった時に、僕を支えてくれるのは、
それまで生きた時間。。。
僕のいた時間なんじゃないか。
僕は覚悟を決めました。。。
生きる覚悟です。。。(・・、)
いつかその時が来た時のために、
今を全力で生きて行きたいと思います。
今日はこのような場を与えていただき、心から感謝しています。
皆さんにお会いし、新しい目標を見つけることが出来ました。
これからも今日のように、
自分の思いを伝えて行けたらなって思います。
今日は、どうもありがとうございました」
会場からは大きな拍手がいつまでも続いていました(・・、)
自慢の彼、自慢の息子、自慢の兄、自慢の友人、自慢の後輩。。。
「拓人~。良かったわ」
抱きしめる母に照れる拓人。
「拓人は、私たち家族の誇りだ」
父にも認めて貰えた。
立派なスピーチ、
そして素晴らしい長台詞(14分間)に感動。
どうしたら自分のことが好きになるんだろう。
生きてる実感って何なんだろう。
自分のいた時間…
生きた証って?
ただ生きてるだけのような毎日。
全力かぁ…
もったいない人生の使い方してる。。。
《目標
今伝えられることを伝える》
《コウエンリョウをいただいた。三千円
今も社会とつながっている》
《さいごのカラアゲを食べた》
3年の月日の流れを、
種を蒔いた鉢植えの葉の成長や、
飾ってある写真で見せるセンスも巧み。
マモちゃんの家族写真。
2人の結婚式の写真。
PCを介して会話する恵と拓人の現在。
本人の音声を録音しておくのはいいですね~。
3年前に埋めたビンを掘り返しにあの砂浜へ。。。
《拓人へ
私のとなりににいてくれて、
ありがとう。
恵より》
《メグへ
オレのとなりにいてくれて
ありがとう
拓人より》
一緒だ(/_;)
今も幸せな2人。。。 完
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ALSという難病がテーマだっただけに、どういう風に物語を収斂させるのかが気になっていたんですが、こういう静かで柔らかい終わり方は予想していません...
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病状が進行して生活面はかなり制限されてしまってましたが、その中でも...
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「僕のいた時間」 最終話【ドラマ de りんりん】at 2014年03月23日 21:25
この記事へのコメント
録りためていたこれを今一気に見ています…。
でも涙で見られません。
でも涙で見られません。
Posted by senchan at 2014年04月05日 17:21
★senchan
最終回まで見続けたら、
今朝はsenchanの目が腫れてるんじゃ?
「同情の涙」ではないとこが感動しますね~(・・、)
来期も楽しみな作品が…
どうしましょ!
最終回まで見続けたら、
今朝はsenchanの目が腫れてるんじゃ?
「同情の涙」ではないとこが感動しますね~(・・、)
来期も楽しみな作品が…
どうしましょ!
Posted by mana at 2014年04月06日 09:32