2012年03月28日

『カーネーション』 周防の娘

まさかこの人が出て来るとは思ってなかったですね~。
しかもすっごく良い人で登場してくれて嬉しくなりました。
活躍する糸子を陰から尊敬し続けて来たって見せ方がまたいい(・・、)

今朝は孝ちゃん(竹内都子)の言葉に頷きながらも笑わせて貰ったり、
後半にはまさかの涙の再会が待ってたりして。
見事にヤラれましたわぁ(/_;)


優子の代役で、東京の病院で講演をすることになった糸子。
この病院の元看護師長だったと言う、
川上(あめくみちこ)と言う女性が世話係を務めることに。

講演後にはそっとお茶を出し、出て行こうとする川上さん。
そんな思いやりも、看護師長まで任せられた人物像を想像できました。

それでも、岸和田に住んでたことがあると話すこの女性と糸子が、
どんな関わりを持ってるのか、全く予想外で驚きました。。。


「では先生。タクシーの時間になりましたら、またお迎えに参ります。
 それまでどうぞ、ごゆっくりなさって下さい。。。では」
「はれ。せっかくやさかい、お話しましょうな」
「お疲れじゃないですか?」
「いや、体がくたびれたよって、余計お宅みたいな人と話したいんですわ」
「ありがとうございます!
 素晴らしいお話でした。もう何度も涙が出ました」
「ほうですか」

「岸和田には、いつ頃までいはったんですか?」
「あ、私は、24までです」
「結婚でこちらへ?」
「はい」
「24まで住んではった割りには、岸和田弁が出ませんねぇ」
「はい」

「それは、あのぉ。。。私は、10歳まで、長崎に居りましたので」
「。。。」  遠い記憶を繋げて行く糸子

「先生、実は。。。
 私の死んだ父は、一時先生のところでお世話になっておりました」
「。。。お宅、どちらさん?」  涙を浮かべて訊ねる糸子

「はい。私は。。。周防龍一の娘でございます」  (・・、)

泣き出す糸子に、
「はっ、申し訳ありません。。。失礼致しました」と席を立ちます。

2人の会話を聞いていた優子と顔を合わせると、お辞儀をし出て行く川上さん。
その後を追う優子。

「いつぞやは、弟が失礼しました」
「こちらこそ、母が、申し訳ありませんでした」

父親を返せと優子に迫った弟と、それを止めた姉。座り込んだままの優子。。。
子供の頃の記憶が蘇る2人。
白黒で見せられた懐かしいシーンに涙が出て来ました。

そこには若かりし頃の周防と糸子の姿はありません。
大人の事情で振り回された子供だった頃の優子と川上さんだったからこそ、
その親たちの年を越えた今、分かり合える時が来たんですもんねぇ。
当時周囲から責められた母親を庇った、小学生の優子まで過りました。。。


「私にとって、ただ一つ救いだったのは、父の相手が先生だったと言うことでした。
 憎むには当たらない方だと。
 いつ頃からか、ある程度年を取ってからですが、思えるようになりました。
 それでも、汚ない感情が全くなかったかと言えば、嘘になります。
 でもそれも、さっき、先生の目を見て、消えました。ウウウ
 先生も、ずっと思い続けて来て下さったんだと、思いました。ウウ」

涙を流す2人に貰い泣き(・・、)
静かにゆっくり流れる時間とBGMの中、遠い記憶の見せ方が上手いですわぁ。
笑いと泣きのバランスの良さに、朝から至福の時間に癒やされます♪
何て濃い15分なの!


「よっしゃ!行っちゃる」と優子からの電話に返事をする糸子に、
ズコッ!とコケた孝ちゃん最高でした(笑)

そしてその後は…

「こっちが先生の体を心配しながら、どないか仕事回して行こうと思うて
 必死になって組んでんのにね。
 大体優子さんかてね、本気で先生の体のことなんか考えてないと思うんですよ。
 全然考えてへん訳やないと思いますけど、もう先生と一緒!
 こと仕事となったらぜ~んぶ頭から飛んでまうんですわ。
 よぉ分かりましたわ。親子揃って好きなだけ仕事しはったらえぇんですよ。
 もう何がどないなろと、うち知りませんよって!」

黙って聞きながらカレーライスを食べる、糸子と従業員たち。
「機嫌取っといてや」と言う糸子に、
「知りませんよぉ」と、
3人が皿ごとソッポ向けるのにも笑った~(ノ∇≦*)キャハッッッ♪

孝ちゃんのセリフには、すご~く分かり過ぎる深刻な現実問題があって…
年寄りは言うこと聞かないもんなんですから。
本当は何が本人のために良いことなのか、
考えさせられる今日この頃です。

それでも先生を見捨てず頑張る孝ちゃん、尊敬します。
きっと、母親に引退を勧めた優子でさえも、
どこかで気持ちを切り替えたんでしょうね。
こうなったら90過ぎた親でも使ってまえ…って。
それが母の喜びでもあり、生き甲斐なのだから。。。


〈長い長い記憶を持っている。
 それが年寄りの醍醐味とも言える。
 守り続けて、闇のうちに葬るはずやったもんが、うっかり開いてまう事もある。
 老いぼれた体に轟くこと、打ちのめすこと容赦のうて。
 ほんでも、これを見るために、生きてきたような気もする〉


晩年の糸子を演じた夏木マリさんも流石でした。
2時間かけた特殊メイクの老け姿も見事ですが、
『あさイチ』プレミアムトークでの若返り姿にも驚きましたよ!
いや本来のお姿に(笑)

59歳でイキイキ元気!
仕事や生き方、中々見習えるもんじゃないですけど、
いつまでも頑張ってるお手本が居てくれることはホント刺激になりますね。
私もそんな年頃までイキイキと輝いていられるかと想像すると…
今からでも頑張らなきゃムリ!
90まで生きるなんてもっとムリ(笑)

演じる側の意気込みが伝わって来るようなところも、胸を打たれる。。。

あと3日で終わりですかぁ。
長かったのに、糸子の人生はあっちゅう間でしたわ('▽'*)。。oO

  最終回へ


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内容
あいもかわらず忙しい毎日を送る糸子(夏木マリ)
ある日、優子(新山千春)から、講演を依頼され、快諾してしま。
体を気遣い、スケジュールを管理する孝枝(竹内都子)は、
断...
カーネーション 第148回【レベル999のgoo部屋】at 2012年03月28日 17:35
昨夜放送したNHK初のマルチチャンネルドラマ『朝ドラ殺人事件』(前編)、面白かったです♪今夜、深夜に後編が放送されます。 前編のレビューは、こちらです。『謎解きはディナーの...
【カーネーション】148回(3/28)「周防さんの娘」【ショコラの日記帳】at 2012年03月28日 19:51
この記事へのコメント
∑(; ̄□ ̄A アセアセ
私泣けなかったんです・・・。
感動したと言うか。時がうつってこうやって
二人が再開して娘さんが周防さんの近況を
報告できたことが糸子にとっての何よりの
幸せだったんじゃないかな?って思って・・・。
冷たい人間なんですかねぇ・・・。^_^;
毎回旦那さんに「鬼嫁」って言われちゃいます。(~_~;)
ちゃんと気持ちは感動してるんですけど
表情に出なくて・・・。能面のような顔ってつらい。。
Posted by みのむし at 2012年03月28日 15:14
★みのむしさん

冷たい人間だなんて思わないですけど…
能面見せて(笑)ヾ(゚∇゚*)オイ

人それぞれの見方やツボがありますもんね。
みのむしさんが重点を置いて見た、
「娘さんが周防さんの近況を報告できた…」
って流れも上手い見せ方でしたもんねぇ。
そこまでの流れと繋がりを15分で見事に魅せられて大満足♪

糸子の表情の変化が見事すぎて、
こちらまで感情移入して思わず貰い泣きしてしまったんです。
糸子が長い長い人生を振り返ることが出来たのも、二人の再会があったからこそ…
だからこそ感じた最後のモノローグも流石でした。
これは若い子たちには理解できない部分だと思うと、
自分もそんな年に近づいて来たのかなぁって痛感(笑)

みのむしさんは旦那様と語り合えていいですよぉ。
あ、だから泣けないかも?
一人で見てると心置きなく泣ける私(笑)
Posted by manamana at 2012年03月29日 13:48
manaさん、ホントみんなうまいですね~~
演技はもちろんのこと、脚本「せりふ」・・・
もう涙・涙です。
とうとう見れない時は録画までし出しました。
それくらいはまっています。manaさんにもったい
ないと言われてからです。ありがとう~~ 

目ざまし時計代わりのドラマでしたのに、そこだけ
起きてまた寝てる?すごいドラマでした。
こんなにハマったのは、「雲のじゅうたん」以来です。
年がばれますね(笑)

101歳で義母が亡くなりましたが、明治の女性の強さ
に脱帽でした。葬式に「万歳」をしてくれるようにと
言い残しました。もちろんしました。

糸子は大正生まれでしたが、自分らしく(人のためにも)
豊かに生きることの大切さを感じて^^お金でないのよ(笑)
老いてからの、セリフに共感できて~~♪いいドラマを見ました。
Posted by orugann at 2012年03月30日 14:32
★orugannさん

きっと最終回も泣いたことでしょう。

>とうとう見れない時は録画までし出しました。
>それくらいはまっています。
共感できるってホント嬉しいです。
ね、時計代わりじゃもったいないでしょ~(笑)

周防の娘との再会は、それこそセリフよりも
夏木マリさんの表情にヤラれちゃいましたからね~。
それも、あの時代から見て来たからこそ。
当然ですけど、このシーンだけを見た人には、ただの再会シーン。

セリフが無くても泣けるって、こういうことなんでしょうね。
糸子の涙が何なのかを察した時、自然と涙が溢れて来ちゃいました。

>こんなにハマったのは、「雲のじゅうたん」以来です。
えー?
私が初めて見た朝ドラも『雲のじゅうたん』でした。
でもハマッたと言うより、給食の時に毎日担任がテレビをつけてたんです。
ハマッてたのは当時の男性教諭(笑)

『てるてる家族』を途中から見始めた時期があって。
石原さとみちゃんや錦戸くん、上野樹里ちゃんもその後の人気が嬉しかったです♪
それっきり朝ドラには興味なく過ごして来たような…
そしてまた途中から『ゲゲゲの女房』を見始め現在に至る(ノ∇≦*)

>葬式に「万歳」をしてくれるようにと言い残しました。
何て素敵なお義母様。
そんなことが言える晩年を過ごしたいと思わせますねぇ。
世話をかけずに生きて行きたいってのは、一番の望みですけど。

そして、少しのお金は欲しいのよ(笑)
Posted by manamana at 2012年03月31日 18:37
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