2010年08月20日
『十五歳の志願兵』で考える戦争
終戦ドラマスペシャルとして8月14日、15日に放送された2本の作品。
録画したものの、やっと『十五歳の志願兵』を見ることができました。
『真夏のオリオン』をリアル視聴したので。
『歸國(きこく)』の方はまだ見てないんですが、
豪華キャストにも惹かれますが、内容も凄かったようですね。
楽しみと言っては語弊があるかもしれませんが、
毎年毎年、戦争ものを見ては泣いてる気がします。。。
この過ちはもうどうすることも出来ない、取り返しもつかないことなんですが、
それゆえに悔しさが込み上げます。
多くの命を犠牲にすることの意味をどう捉えるのか…洗脳される怖さ。
そんな中で「違う」と訴える強さって凄い。
戦争責任って?
誰のせいだと矛先を向けたらいいのか。
終戦を知りながらも特攻隊が出撃したり、生きてることは恥だと自決したり。
何のために自分の命を捧げる…いや捨てるのか。命の重さが軽すぎる。。。
どうしても悔しい思いが残ります。
昭和18年。
もうすぐ戦争は終わるのに。。。
「私に学問があれば、あの子を死なせずに済んだんですかね」
「いえ、僕たちは学校で死ねと教わったんです。学問がなかったのは、この国です」
志願兵となって亡くなった息子・笠井光男(太賀)が残した日記を、
友人の藤山正美(池松壮亮)に読んで貰う、光男の母・登美(夏川結衣)。
文学への夢を捨てた光男の、母を思う気持ちや友への思いが綴られた日記に涙。
国のため、天皇陛下のため。。。
息子の志願を黙って見送った母が後悔したのは、無知な自分でした。
NHK名古屋の制作だったんですね。
すぐに気づいた地元タレントの多田木亮佑さん。
NHK名古屋制作の『中学生日記』では数学教師役の顔もあってか?
端艇部の先輩から殴られる光男を助けたシーンにちょこっと出とったがね~。
ドラマは実話に基づいてると言うことで、
愛知一中ってどこの学校だろうって思いながら見てました。
間違いなく優秀な生徒たちであることは分かったんですが、
愛知県立旭丘高等学校のことだったんですね~。納得。
現・日比谷高校、神戸高校と並び「一中御三家」と呼ばれてたそうですね。
旭丘と言えば…
在学中、留学先のハロイウィンで射殺された服部君事件も衝撃でした。
現名古屋市長・河村たかし氏の母校なのは有名。
「彼らの中には、この国を救える政治家や科学者になれる者だって居る。
精度の高い飛行機乗りになるよりも、精度の高い飛行機を作れる者たちだ。
その生徒たちを、一発の弾丸として送り出したくない」
生徒たちに志願させることを断固反対し訴える、
歴史教師の永沢敏治(近藤芳正)の言葉が印象強く残りました。
「彼らの能力を無駄にしたくない」
永沢先生と同じく志願兵には反対の正美の父・英語教師の藤山(高橋克典)。
葛藤する中で、冷静に息子を諭す姿に立派な父親像を見ましたが、
『はだしのゲン』での中井貴一さんが演じたお父さんも思い出しました。
非国民と言われようとも、「命」の尊さを訴える人間としての強さがありました。
逆に、生徒を兵隊に出すことを肯定する村田校長(竜雷太)に違和感だったのは、
しきりに自分も3人の息子を戦争で亡くしたと言う誇り。
だからこそ命を無駄にしないでくれ、なら分かる。
だからお前らも行くんだとでも言ってるように聞こえましたもん。
若くして戦争で散って行った生徒たち。
負けた日本だけの話ではありませんが、どれだけの財産を失ったことか。
しかし今の15歳男子にそれだけの覚悟はできないでしょうね。
育ち方が全く違いますもんね。
10代の特攻隊員たちが母親へ綴った手紙には泣かされます。
母親への思いや敬う気持ちも、今より断然大きいですしね。
少し前でも「母親を楽にさせたい」ってスポーツ選手によく聞く言葉でしたけど、
今は親の方がお金をかけて人生かけて子供に託す…ですからね。
時局講演会で殉国の精神を訴え、生徒たちに影響を与えた坂町将校。
こうして若い生徒たちは洗脳されちゃうから怖い。
将校役の福士誠治君って坊主頭が似合いますね。
『イノセント・ラヴ』以来の坊主頭ですけど、今回は頭の形の良さに見入ってました。
『必殺仕事人』でもカツラ頭が似合ってましたけど。。。凛々しい!
『ゲゲゲの女房』でも、茂の戦争体験話を放送中。
全員玉砕って。。。生きていることが罪になるってどういうこと。
「村井、俺達のことを描いてくれ」
そういう思いが一層、ゲゲのペンを走らせるんですね~。
今朝の放送は、ゲゲの潤んだ瞳も涙を誘いました。
『A-Studio』で見せた向井理君の涙にも驚きましたよ。彼が泣くなんて!
鶴瓶さんの言葉はグッと来ますもんね~。
『ゲゲゲの女房』は9月25日がラスト。
平均視聴率は18.0%、最高視聴率は21.0%だったんですね。
朝ドラは見ない私まで、ついつい見ちゃいましたも~ん。
しかしこのドラマで、茂と戦友の戦争話を聞いてると、
私が生まれた頃もまだ戦後間もないんだなぁって改めて思いましたよ。
昭和の時代…敗戦国は目覚ましい復興を遂げましたよね。
「ないものを嘆いても始まらん。工夫して人に負けんだけの仕事が出来れば、
両腕だろうが、片腕だろうが関係ないけん。
弱いとこは誰にでもある。くよくよ考えるより、前に進む強い意志が大事なんだ」
腕1本失くしただけで帰れたことを、幸運に思うと言ったポジティブ人間の茂。
『ゲゲゲの鬼太郎』が当たってくれて、本当に良かったですわぁ。
ドラマがもうすぐ終わりだと思うと寂しいです。
お盆に終戦記念日、そしてまた日航機墜落事故が8月12日。
事故から今年で25年にもなるんですね~。
お盆時期に不思議を感じます。。。合掌
クリックありがとうございます。
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録画したものの、やっと『十五歳の志願兵』を見ることができました。
『真夏のオリオン』をリアル視聴したので。
『歸國(きこく)』の方はまだ見てないんですが、
豪華キャストにも惹かれますが、内容も凄かったようですね。
楽しみと言っては語弊があるかもしれませんが、
毎年毎年、戦争ものを見ては泣いてる気がします。。。
この過ちはもうどうすることも出来ない、取り返しもつかないことなんですが、
それゆえに悔しさが込み上げます。
多くの命を犠牲にすることの意味をどう捉えるのか…洗脳される怖さ。
そんな中で「違う」と訴える強さって凄い。
戦争責任って?
誰のせいだと矛先を向けたらいいのか。
終戦を知りながらも特攻隊が出撃したり、生きてることは恥だと自決したり。
何のために自分の命を捧げる…いや捨てるのか。命の重さが軽すぎる。。。
どうしても悔しい思いが残ります。
昭和18年。
もうすぐ戦争は終わるのに。。。
「私に学問があれば、あの子を死なせずに済んだんですかね」
「いえ、僕たちは学校で死ねと教わったんです。学問がなかったのは、この国です」
志願兵となって亡くなった息子・笠井光男(太賀)が残した日記を、
友人の藤山正美(池松壮亮)に読んで貰う、光男の母・登美(夏川結衣)。
文学への夢を捨てた光男の、母を思う気持ちや友への思いが綴られた日記に涙。
国のため、天皇陛下のため。。。
息子の志願を黙って見送った母が後悔したのは、無知な自分でした。
NHK名古屋の制作だったんですね。
すぐに気づいた地元タレントの多田木亮佑さん。
NHK名古屋制作の『中学生日記』では数学教師役の顔もあってか?
端艇部の先輩から殴られる光男を助けたシーンにちょこっと出とったがね~。
ドラマは実話に基づいてると言うことで、
愛知一中ってどこの学校だろうって思いながら見てました。
間違いなく優秀な生徒たちであることは分かったんですが、
愛知県立旭丘高等学校のことだったんですね~。納得。
現・日比谷高校、神戸高校と並び「一中御三家」と呼ばれてたそうですね。
旭丘と言えば…
在学中、留学先のハロイウィンで射殺された服部君事件も衝撃でした。
現名古屋市長・河村たかし氏の母校なのは有名。
「彼らの中には、この国を救える政治家や科学者になれる者だって居る。
精度の高い飛行機乗りになるよりも、精度の高い飛行機を作れる者たちだ。
その生徒たちを、一発の弾丸として送り出したくない」
生徒たちに志願させることを断固反対し訴える、
歴史教師の永沢敏治(近藤芳正)の言葉が印象強く残りました。
「彼らの能力を無駄にしたくない」
永沢先生と同じく志願兵には反対の正美の父・英語教師の藤山(高橋克典)。
葛藤する中で、冷静に息子を諭す姿に立派な父親像を見ましたが、
『はだしのゲン』での中井貴一さんが演じたお父さんも思い出しました。
非国民と言われようとも、「命」の尊さを訴える人間としての強さがありました。
逆に、生徒を兵隊に出すことを肯定する村田校長(竜雷太)に違和感だったのは、
しきりに自分も3人の息子を戦争で亡くしたと言う誇り。
だからこそ命を無駄にしないでくれ、なら分かる。
だからお前らも行くんだとでも言ってるように聞こえましたもん。
若くして戦争で散って行った生徒たち。
負けた日本だけの話ではありませんが、どれだけの財産を失ったことか。
しかし今の15歳男子にそれだけの覚悟はできないでしょうね。
育ち方が全く違いますもんね。
10代の特攻隊員たちが母親へ綴った手紙には泣かされます。
母親への思いや敬う気持ちも、今より断然大きいですしね。
少し前でも「母親を楽にさせたい」ってスポーツ選手によく聞く言葉でしたけど、
今は親の方がお金をかけて人生かけて子供に託す…ですからね。
時局講演会で殉国の精神を訴え、生徒たちに影響を与えた坂町将校。
こうして若い生徒たちは洗脳されちゃうから怖い。
将校役の福士誠治君って坊主頭が似合いますね。
『イノセント・ラヴ』以来の坊主頭ですけど、今回は頭の形の良さに見入ってました。
『必殺仕事人』でもカツラ頭が似合ってましたけど。。。凛々しい!
『ゲゲゲの女房』でも、茂の戦争体験話を放送中。
全員玉砕って。。。生きていることが罪になるってどういうこと。
「村井、俺達のことを描いてくれ」
そういう思いが一層、ゲゲのペンを走らせるんですね~。
今朝の放送は、ゲゲの潤んだ瞳も涙を誘いました。
『A-Studio』で見せた向井理君の涙にも驚きましたよ。彼が泣くなんて!
鶴瓶さんの言葉はグッと来ますもんね~。
『ゲゲゲの女房』は9月25日がラスト。
平均視聴率は18.0%、最高視聴率は21.0%だったんですね。
朝ドラは見ない私まで、ついつい見ちゃいましたも~ん。
しかしこのドラマで、茂と戦友の戦争話を聞いてると、
私が生まれた頃もまだ戦後間もないんだなぁって改めて思いましたよ。
昭和の時代…敗戦国は目覚ましい復興を遂げましたよね。
「ないものを嘆いても始まらん。工夫して人に負けんだけの仕事が出来れば、
両腕だろうが、片腕だろうが関係ないけん。
弱いとこは誰にでもある。くよくよ考えるより、前に進む強い意志が大事なんだ」
腕1本失くしただけで帰れたことを、幸運に思うと言ったポジティブ人間の茂。
『ゲゲゲの鬼太郎』が当たってくれて、本当に良かったですわぁ。
ドラマがもうすぐ終わりだと思うと寂しいです。
お盆に終戦記念日、そしてまた日航機墜落事故が8月12日。
事故から今年で25年にもなるんですね~。
お盆時期に不思議を感じます。。。合掌
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“15歳の志願兵なぜわが子が戦争に?引き裂かれた家族、夢友情内容昭和18年。旧制愛知一中の生徒の藤山正美(池松壮亮)は、大本営からの発表がありながらも戦局の悪化を身を持...
NHKスペシャル 終戦特集ドラマ 15歳...【レベル999のマニアな講義】at 2010年08月20日 17:45
昭和18年。海軍は航空兵不足の解消のため、全国の中学校(旧制)に甲飛予科練習生の
15歳の志願兵 【昼寝の時間】at 2010年08月27日 15:29
この記事へのコメント
初めまして橋本と申します。
15歳の志願兵を録画されたとのことなんですが、できましたらダビングさせてもらえないでしょうか。私は社会科の教員をやっていまして、是非子どもに見せたいと思っています。宜しくお願いします。
アドレスは emisidaisuke@yahoo.co.jp です。
15歳の志願兵を録画されたとのことなんですが、できましたらダビングさせてもらえないでしょうか。私は社会科の教員をやっていまして、是非子どもに見せたいと思っています。宜しくお願いします。
アドレスは emisidaisuke@yahoo.co.jp です。
Posted by 橋本 at 2010年10月10日 00:31
★橋本さん
はじめまして。
録画は保存しておりません。
お役に立てず申し訳ないですが、ドラマなどの
ダビングや貸し出しはしておりませんのであしからずご了承くださいませ。
はじめまして。
録画は保存しておりません。
お役に立てず申し訳ないですが、ドラマなどの
ダビングや貸し出しはしておりませんのであしからずご了承くださいませ。
Posted by mana at 2010年10月12日 17:46