2009年11月22日

『ハッピーバースデー』~探そう!ニッポン人の忘れもの~

家族が皆、健やかに過ごせることが「宝物」。
当たり前として忘れてたことを思い起こさせてくれました。。。

原作『ハッピーバースデー~命かがやく瞬間~』は150万部超えのベストセラー。
愛を知らない母親役を演じた木村佳乃さんも期待通りでした。
娘の担任に対するモンペアぶりは、
『モンスターペアレント』での熱演をふと思い出したり…
家族にキレるシーンも見事でしたわぁ。

『ニコニコ日記』の佳乃さんが好印象で、好きな女優さんの一人。
もう6年前になるニコちゃん役・永井杏ちゃんも『ギネ』で熱演してましたね~。
大きくなりました。
(ラジオドラマでは、杏ちゃんがあすか役を演じてるんですね!)
沢井一樹さんも『浅見光彦』で頑張ってるし。。。

最近は益々綺麗になられた佳乃さん。
制作発表などの席で、どなたか分からない程美しく輝いてますもん♪
痩せたせい?メイクのせい?やっぱり恋のせい?^^

今回の”ネグレクト”問題を見ながら、
『ギネ』での藤原紀香さん演じる柊の人格形成も同じようだと思い出してました。
幼児(子供)の頃の親子の関わり方がどれだけ影響するものなのかを痛感。
私自身も親が忙しかったため、そんな過去を振り返りながらも、
自分が母親となった現在はどうなのって。思わず娘たちに訊いちゃいましたよ。
親は平等に接してるつもりでも…
「多少はあるんじゃない」とサラリと言われビックリ!
不平等に感じてたのか…妹よ(笑)

そんなこんなと連鎖しながら、色々と考えさせられましたわぁ。。。


野々じい役の三國連太郎さんはオーラを感じますね~。86歳!
白髪ボサボサ頭で演じるその姿は無理のない自然体で、
ひっそり死んでる姿に、役者としての歴史を感じてしまいましたわぁ(^_^;)
七三に分けた髪型と顔立ちに、佐藤浩市さんがダブリましたよ。
船越さんもそうですけど、チラッと父親像が過ぎるほど、似て来るもんですね~。

静代(木村佳乃)の父親役を演じた伊東四朗さんが良かった!

「ここはおじいちゃんの取って置きの場所なんだ。…
 あすかには、ずっとおじいちゃん付いてるから、何も心配しなくていい」

そう孫のあすか(大橋のぞみ)を抱っこしたシーンが、
静代の心を解すことになる伏線だったとは思いませんでした。
母を追いかけるのぞみちゃんの演技にも、娘に謝る伊東さんも、
あの秘密の場所を思い出した佳乃さんにも泣けちゃいました(・・、)


「産まなきゃ良かった」と、そう思う母親が居る現実もあるんでしょうけども、
「生まれて来なきゃ良かった」と、
そう子供が思わない環境作りも親の責任重大ですね。

子供の自殺をニュースで見る度に思います。
親は子供の心の痛みをどれだけ把握することが出来てるのかと。
子供のことを見てるつもりでも、SOSのサインを見逃してはいないかと。
いつものように笑って帰って来る娘に、その心の底に仕舞い込んだ悩みは
見抜けないかもしれない。。。そう感じたことがありました。
「あの時は…」そう後々娘から聞かされた時は、
学校でどんなことが起こってたのか気づけなかった自分にショックでしたもん。
毎日娘の顔を見てたはずなのに…
遠い昔、私も一々言わなかったな~、母親に。。。


同僚のなつき(星野真里)が静代に対して異常に執着する態度に、
まさかなつきも?と感じると、やっぱり~な過去が。

「駄目な人。そうやって自分は悪くないって他人のせいにして。
 だから自分の子供の気持ちさえ分かってあげられないんですよ。
 相性?冗談じゃない。あなたが娘さんを愛せないのは、
 あなたが駄目な人間だからですよ」

自分はデキる人間だと信じて頑張って来た静代にはショックな言葉。
それでも家出して向かった先は、なつきの所だったんですからね。
実はこのなつきのセリフで気づかされたのは私。
母親に対してそう思ってたかもしれないって。。。


「あなたはな~んでも人のせいにするんだと思ってた。…
 あなた見てるとイライラする。私の母親そっくりなのよ。
 私もね、あなたの娘さんと同じ。ネグレクト。育児放棄されてたの」
そう言われ、自分は違うと言い張る静代。
手を繋いだことも、抱きしめたこともないのに…
「子供はきっと、親の温もりでしか愛情を感じられないんだから」

抱きしめてくれなかった。。。
静代は思い起こします。両親が抱きしめてくれなかった子供の頃のことを。

私も抱きしめてくれたのかなぁ…ふと考えてみたりしてσ(^_^;
その反動なのか、私は娘たちとギューってするのが好きでして、
迷惑そうな顔しながらもつき合ってくれる娘たちに感謝^^


心臓の弱かった姉・春野の陰で我慢する子供だった頃の静代。
親に言えないんですね。自殺する子たちもそう。。。
これもまた子育てに間違った何かがあったのかと、
親になると他人事ではない目線になりますわぁ。

「あすかだけじゃなかった。傷ついてたのは静代も同じ」

そう気づいた静代の両親は、ネグレクト(育児放棄)とは違いますが、
まさか娘が自分達を恨み、死にたい程思い悩んでいたなんて考えもしないこと。
しかも静代は、春野の容体急変を知らせる病院からの電話を伝えなかった…
姉を見殺しにしたと言う十字架を背負い苦しんでたんですね。

小学生だった静代が、そんな思いを書き記したノートの使い方は良かったです。
それを見つけ、母親に手紙を書きたいと思わせたあすかと、
静代の父親も娘の辛さを初めて知ることになる。。。
そしてちゃんと向き合い、非をを認め謝ることが出来る父親なのがスゴイです。

「そうだった。…父さんがついてるから、もう何も心配しなくていい。
 そういってママをね、大きな手で抱きしめてくれた。
 ママもね、抱きしめてもらったの」

あすかのお陰で思い出せた静代(・・、)
子供の頃の思い出って、嫌なことしか憶えてないのかも。。。

あすかを可愛がることが出来ない理由に、
静代の姉(写真でのぞみちゃん二役)があすかに似てたせいもあるとか?
お兄ちゃん・直人の溺愛ぶりとは大違いですもん。

おじいちゃんの家で、あすかの10歳の誕生日祝いをすることになり…
静代夫婦揃って来てくれたし、静代は笑顔であすかを抱きしめることが出来たし、
ラストはめでたくまとまったので…

仕事が一番だと言った静代の夫・裕治(勝村政信)の、
変わり身の早さは許す(笑)

「家族の幸せ」を考えさせられるドラマでしたわぁ。
人間、素直になれないことが多々ありますけど、
許し合えた時、より深い絆で結ばれる。。。それが家族なんですよね。
今回は、他人であるなつきの存在も、静代の救いになりました。


「あすか、お誕生日おめでとう」
「ありがとう、ママ」
「ママね、あすかのこと抱っこ出来て本当に嬉しい。
 もっと早くこうすれば良かった」
「ママ」
「あすか。ママの子に生まれて来てくれて、本当にありがとう」

何度聞いても、こういうセリフには弱いんですよ~(・・、)


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