美容師は見た…

　
　刑務所なんですよね。
　
　言わずと知れた、
　『ショーシャンクの空に』
　これはステキなタイトルなんですけど、
　今まで深く考えてませんでしたわ(^_^;)

原作の小説『刑務所のリタ・ヘイワード』の意味も分かりました。
監獄の壁に貼られた、リタ・ヘイワードのポスター。
う～ん、これは重要です。
マリリン・モンロー、ラクエル・ウェルリッチへと貼りかえられて行くのも、
年月の流れを感じさせるんですね。

当時、『フォレスト・ガンプ』にアカデミー賞を奪われた無冠の名作。
なるほど～。私もトム・ハンクスを選んでましたもん。
一期一会の方も大好きな映画です。

『最高の人生の見つけ方』でのM・フリーマン繋がりという事もあり、
もう一度しっかり観たくなりました。

記憶に残っているのは、脱獄成功の痛快さと再会の感動。
時を経て見直すと、あぁこうだったと記憶力の当てにならないこと(笑)
と言う訳で、数年振りの二度目の鑑賞はもっと感動でした！


レッド（モーガン・フリーマン）に、
小さなロックハンマーを調達して貰ったアンディ（ティム・ロビンス）。
この時はまだ脱獄のために頼んだんではなかったんですね。

語りもM・フリーマンで進行して行くのですが、
彼の演技や喋り・間は本当にお見事です！
14年前の映画で心なしかお若いんですが、40年目の仮釈放時までに
アンディと共に違和感なく老けて行ってるのにも感心します。
仮釈放審査書類に貼られていた青年時（入所時）の写真は、
実の息子さんなんだそうですが、『最高の人生～』にも実の息子さんが、
息子役で登場してるんですね。後で知りました。


元銀行員だったアンディはその頭脳を生かし、
鬼主任や悪徳所長に、税や経理の手助けをすることになります。
そのことで刑務所内での過ごし方も変わります。
仲間との交流関係など、見てる側も心地良さを感じて行くのですが…

そこへ新入りトミーが入所して来ます。
このトミーがキーパーソンだったこともすっかり忘れてました。
アンディの無実を証明する人物だったトミー。
憎っくき所長め！
この所長がアンディの聖書を手渡す時に言うセリフがオチへと
繋がるのが面白いところです。
「救いはこの中に」。。。ホントこの中に(笑)


「外では真面目人間だったのに、服役して悪党になった」
そうアンディは言っています。
違う自分になれた今なら、奥さんとも違った人生を送れたかもしれない…
そう感じてたんではないでしょうかねぇ。

10年毎に行なわれるレッドの仮釈放を決定するための面接。
毎回「更正しました」とマニュアル通りの回答をするレッドに、
”仮釈放不可”の判を押され続け…
そしてレッド入所40年目の審査の日。
「更正など無意味だ」と語ったレッドに仮釈放の決定が下りました。
審査委員達の心を打つレッドの真実の語りも胸を打ちます。

「あの塀を見ろよ。最初は憎み、次第に慣れ、長い月日の間に頼るように
なる。終身刑は人を廃人にする刑罰だ」とレッドは言ってました。
何十年もの刑務所暮らしで”施設慣れ”してしまったレッド。
もう外の世界で生きて行くことは希望どころか苦痛でしかありません。
親友アンディの手で救われることになるシーンにもウルウル。

アンディが刑務所のグランドの片隅でレッドに語った希望。
この先の未来、その場所へ置くはずの物の話をするのに、
アンディの覚悟を感じます。
出所後レッドが記憶を元にその場所へ辿り着き、
約束の物を見つけるシーンに感動です。

ただ脱獄劇を見せるのではなく、希望や友情を交え、
ラストで所長達を制裁してくれたワザにもスッキリしました。


不運はどこでどう降りかかるか分かりませんね。
でも幸運を掴むのは自分の力なのかもしれません。